第16回県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」(府中市)
第16回 県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」を次のとおり府中市において開催しました。
1 開催日時
平成22年10月23日(土曜日) 14時30分から16時30分まで
2 開催場所
府中市文化センター 3階 : 府中市府川町70
3 内容
知事と参加者が「挑戦そして実現!引き出せ広島県の『底力』」をテーマに意見交換を行いました。
4 参加者
府中市在住のかた 10名
5 傍聴
約20名参加
6 その他
懇談の模様を録画でご覧いただけます。
こちら(インターネット放送局)からご覧ください。
7 結果概要
<ご意見の概要>
(1)保育環境の改善の取組について
○参加者
保育園を経営しており,保育環境の改善に取り組んでいる。私は,子どもたちには幼い頃からいい音楽を聞かせたり,いい美術品を見せたら,子どもの目は養われ,心が豊かな人間になると考えている。現場でも精一杯努力しているが,今の保育環境は施設や体制面で貧しいので,本当に豊かな環境を作っていかなければならないと思っている。
●知 事
県では保育園の待機児童の解消に向けて,かなり定員が増えるように整備を進めている。大変な環境だと思うが,これからも頑張っていただきたい。
(2)伝統芸能(和太鼓)の振興の取組について
○参加者
プロの和太鼓奏者として,県内外で活動している。現在,子どもたちに和太鼓を教えており,プロを目指す子どもが増えているが,和太鼓奏者という職業があまり世間に認知されていないため,職業にするのは難しい。県外へのPRや,県内の和太鼓団体との連携をより深めていけたらと考えている。例えば,県のホームページを開けば,伝統芸能の全ての団体が分かるようになるといいと思う。
●知 事
プロの和太鼓奏者ということで驚いた。広島に戻ってきて太鼓を演奏する人が多いというのは感じていたが,実際にそのようだ。頑張って欲しい。
(3)子どもたちの読書環境づくりの取組について
○参加者
「虹のポケット」というグループで,保育所から中学校までの子どもたちに読書を広める活動をしている。本を仲立ちにして子どもとのコミュニケーションが生まれ,その関係が子供達にとって大きな支えになるのではないかと思っている。一番大事なことは学校図書館に人がいることで,現在は巡回の図書司書などと協力して,子どもたちの読書環境を底上げしていく流れを作っている。
●知 事
私も子どもにずっと本を読み聞かせている。子どもが本を好きになり,読書の習慣を身につけるためには,親が本を読んでいるなど環境の影響もあるように思う。
(4)府中味噌の販路拡大の取組について
○参加者
府中味噌の製造をしており,海外への輸出など販路の拡大に努めている。府中味噌はブランドとしてよく知られているが,製造量はかなり落ち込んでいる。県でもPRしていただけるとありがたい。また,食品衛生協会の役員としても活動しているが,県と市の保健所の管轄が経済圏と合っていないなどの問題がある。
●知 事
県から市町への権限移譲により,住民に近い市町がいろいろな業務をできるように進めているが,地域割りの関係で少しちぐはぐな点もあるということが分かった。最近は,酒,醤油などの業界で小さな蔵が力をつけてきている。味噌もそういう方向にいくのではないか。
(5)府中家具の新商品開発の取組について
○参加者
府中家具のオリジナル小物として,乳歯ケースなどを開発し,製造,販売している。商工会議所の事業に参加し,デザイナーによる指導を受けたり,ギフトショーに出展したりしている。直接販売だけでなく,インターネットでも販売しているが,出荷時に府中市などの産品カタログを入れて発送すれば,PRになると思うので,そういったカタログを作ってはどうか。
●知 事
カタログについては,商工会議所に提案され,そちらで一緒にアイデアを出し合われたらよいものができるのではないか。府中家具は日本の中でも高いブランド力を有しているので,これを失わないように頑張ってほしい。
(6)商店街の夜店再開の取組について
○参加者
府中の子ども達に夜店を通じて思い出を作ってもらおうと,「晴人」というグループで,商店街の夜店を再開する活動をしている。当初は有志数名での手探りの活動だったが,地元企業の協賛,タウンマネジャーの協力などにより規模が大きくなっている。夜店で出た利益で,年末に餅つき大会も行っており,これからも自分たちが面白いと感じられるものは積極的にやっていこうと考えている。
●知 事
商店街の高齢化によって,夜店なども減っていったのが,若い力が戻ってきてもう一回始まるというのは,素晴らしいことだと思う。地域の方々が自主的に始められて,苦労しながらも頑張っている活動は,周囲の力を呼び込むと思う。是非これからも頑張ってほしい。
(7)銀山街道のまちづくりの取組について
○参加者
出口地区まちづくり協議会の会長として,住民が安心して住み続けられ,若者が帰ってくるような町を目指し,景観に配慮した修復を行いながらまちづくりをやっている。また,島根の石見銀山と協力体制をとり,「銀の道」として県を越えたまちづくりを進めていきたいと考えている。
●知 事
銀山街道は,今県で進めている「瀬戸内 海の道構想」の中のテーマの一つとして,非常におもしろいものではないかと思っている。連携できたらすばらしいと思う。引き続き情熱を持って御検討いただきたい。
(8)イベントによる地域活性化の取組について
○参加者
上下町の季節ごとのイベントで司会をしている。子育てをしながら,地元商店街のイベントに関わることができ,司会の仕事もでき,今本当に幸せだと思っている。上下は過疎化の進んでいるまちだが,お年をめした方が一生懸命前を向いて頑張っている姿というのは,私たちに大きな自信を与えてくださっている。
●知 事
今日上下の町並みを視察したが,かかし祭りをやっておられ,皆さんの結束力が強そうだと感じた。皆さんでいろいろと考えられて,イベントも増えているとのことで,本当に地域パワーを感じる。
(9)特徴を生かした地域活性化の取組について
○参加者
上下町で画廊を経営しており,絵画や骨董品の展示だけでなく,ライブ・コンサートもやっている。また地域の祭りにも積極的に参加している。府中市の方々とも交流を深めていくことが必要だと感じている。地域づくりでは,上下の特徴である,魅力ある田舎「心のふるさと」というのをキーワードにして頑張っていきたい。
●知 事
今までのいろいろな思いを共有させてもらった。皆さんのような方々の手でまちがつくられているのだと思う。
(10)子育てにふさわしいまちづくりの取組について
○参加者
編集の仕事を続けながら子育てをしている。子どもの教育,子育ての場が府中はとても充実しているからこそ両立できていると思う。様々な無料サービスがあり,行政からも細かく目を配ってもらっている。府中には,カフェやランチを楽しめるところはないかもしれないが,都会にはない,自然豊かな環境と周囲の方の愛情がある。子育てにふわさしいまちというのをキャッチフレーズにPRして,人を呼び込んでいきたいと思っている。
●知 事
私も子育てをしているが,府中市は,子育てにとって素晴らしい環境だと思う。ママが喜ぶものはないかもしれないが,子育てにとっていいものがあるということで,すでに持っているもので更にいいものを作っていくということが大事であることを改めて感じた。
8 現場視察
懇談に先立ち,府中市内4箇所を現場視察しました。
○上下町白壁の町並み
江戸時代末期から明治にかけた古い建物が残されている上下町の町並みを訪れ,町ぐるみで行われている町並みの保存や観光振興の取組について,お話を伺いました。
○池田牧場
酪農が盛んな上下町地域の牧場を訪れ,酪農業の現状や,小学生等を対象に食や命の大切さを教える酪農体験学習の取組について,お話を伺いました。
○金光味噌(株)
伝統産業である府中味噌の製造工場を訪れ,新商品開発や海外への販路拡大の取組について,お話を伺いました。
○府中市子どもの国
府中市が整備した児童健全育成の拠点を訪れ,幼児等が親子で遊べるプレイルームや,中高生によるダンスや大道芸のサークル活動などの取組を視察しました。
関連情報
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