清酒(東広島市)
印刷用ページを表示する掲載日2011年12月1日
おいしい水,おいしい米のある所にはおいしい酒があるといわれています。広島県内には,いたる所に酒造場がありますが,なかでも東広島市西条町は関西の灘,伏見とともに日本の三大銘酒醸地です。
西条地区は,海抜200メートルの盆地の北辺,山麓から平地に移る接点のあたり,洪積層の上にあります。水は適度のクロールを含んだ中硬水で,仕込み期の冬期に寒暖の差があまり激しくないなど醸造に格好な自然条件,厳選された酒米,長年にわたる清酒製造法の研究の成果とが相まって現在の地位を確立しました。
西条の酒はうまくて飲み飽きないのが特色です。
明治31年(1898)に豊田郡安芸津町の酒造家三浦仙三郎が完成させた軟水醸造法を導入,高い酒質で知られるようになりました。
同40年(1907)から始まった全国清酒品評会では西条で造られた酒が相次いで上位入賞を納めるほどに成長しました。 また,最近の消費者の志向に合わせて吟醸酒,純米酒,本醸造酒など高付加価値商品の開発に力を入れています。平成7年7月には,東広島市のサイエンスパーク内に国税庁醸造研究所が東京から移転し,酒造りの研究が行われています。