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第4回「湯崎英彦の地域の宝チャレンジ・トーク」(平成26年6月14日 安芸太田町)

印刷用ページを表示する掲載日2014年5月20日

平成26年度 第4回県政知事懇談「湯崎英彦の地域の宝チャレンジ・トーク」を,次のとおり安芸太田町において開催しました。

akioota

1 開催日時

 平成26年6月14日(土曜日) 13時30分から14時40分まで

2 開催場所

 川・森・文化・交流センター(安芸太田町加計5908-2)

3 内容

取組現場の訪問

訪問先内容

龍頭峡セラピーロード

(安芸太田町中筒賀)

○安芸太田町は,森の香りや景観などにより癒し効果がある「森林セラピー基地」として認定。(H24.3)
○町内に5つのセラピーロードが整備され,「龍頭峡セラピーロード」は,鳥の声や水の音を聴きながら,日本秘境百選に選ばれている引き明けの森を源流域とする龍頭峡をゆったりと散策するコース。

寺領地区

(安芸太田町寺領)

○世帯数88戸,人口212人,高齢化率53.3%の少子高齢化が進む地域。
○町の特産品「祗園坊柿」の生産地。住民グループ「寺領味野里(あじのさと)」や「元気村」が加工品を製造。
○「美しい日本のむら景観百選(農林水産省)」に選定。

グリュックスシュバイン

(安芸太田町下殿河内)

○神奈川県から安芸太田町へ移住。空き店舗を改修して,手づくりハム・ソーセージの店「グリュックスシュバイン」をオープン。(H25.8)
○可能な限り地元広島の食材を使い,食品添加物の使用は最小限に抑え,安心安全な商品製造を心掛けている。

龍頭峡セラピーロード

龍頭峡(視察)

 森林セラピーガイドの案内で,龍頭峡の渓谷沿いの遊歩道を散策しました。鳥のさえずりや森の香りで癒されました。

寺領地区

寺領地区①(視察)

寺領地区②(視察)

 最初に柿団地で柿生産の現状や課題をお聞きした後,加工場へ移動し,商品開発のお話を伺いました。

グリュックスシュバイン

グリュックスシュバイン(視察)

ご自身の手で改修された店内を見学した後,たくさんあるハム・ソーセージの説明をお聞きしました。

県政知事懇談会

懇談会

◆湯崎知事による挨拶

知事挨拶

◆地域住民の方(4組)による『私の挑戦』の発表 

 安芸太田町に関連があり,あらかじめ選定した方に「人づくり」「新たな経済成長」「安心な暮らしづくり」「豊かな地域づくり」等の分野の取組について発表していただきました。

名前・職業等取組内容等テーマ

原 信彦(はら のぶひこ)さん

あきおおた里山ガイド

(森林セラピーガイド)

○安芸太田町の豊かな自然に魅了され,多くの方に自然の素晴らしさを伝えたい思いから,ガイドの資格を取得。
○森林を訪れる利用者に,森林浴効果を高めるため,「あきおおた里山ガイド(森林セラピーガイド)」として,現地で散策コースや運動方法を案内している。
安芸太田町の魅力

林 直子(はやし なおこ)さん

岡上 多寿子(おかうえ たずこ)さん

修道地域女性グループ「西宗川と青い空ANA郷」

○昨年10月,修道地域の女性有志が集まり,道の駅「来夢とごうち」において山椒餅の試験販売を行った。
○今年4月,地域内にミニ直売所「ANA郷」を開店。
なんとか成るかなANA郷

山さき 泰宜(やまさき やすのり)さん

「グリュックスシュバイン」オーナー

※「さき」は,「たつさき」

○神奈川県から安芸太田町へ移住。空き店舗を改修して,手づくりハム・ソーセージの店「グリュックスシュバイン」をオープン。(H25.8)
○可能な限り地元広島の食材を使い,食品添加物の使用は最小限に抑え,安心安全な商品製造を心掛けている。

田舎で起業

小田 竜平(おだ たっぺい)さん

加計高校3年生

○県内の高校で唯一の射撃部に所属。部活動終了後は,公営塾「虎の穴」で学習するなど,進学へ向けて学業にも励んでいる。
○姉妹校提携のハワイ・キャッスル高校へ,3月に短期留学。(加計高同窓会,県教委支援)
安芸太田町の活性化と加計高校での進路実現のために

発表者

あきおおた里山ガイド(森林セラピーガイド) 原信彦さん
「安芸太田町の魅力」

 

原信彦さん(発表)

●原

 広島市西区に住んでおります。町外から見た安芸太田町の魅力というのをご紹介したいと思います。カナダとかアラスカにちょくちょく行くわけにはいかないですけれども,似た空気を感じる安芸太田町は広島市内から1時間,いつでも来れます。私にとって,この安芸太田町というのは広島県のカナダです。気がついたら,当然のごとく,安芸太田町に通っておりました。

 そんな中,安芸太田町に魅せられてきたのですけれども,多くの方々と出会って,様々なことを学んで,あきおおた里山ガイドに認定されました。森林セラピーでは,森の香をにおいながらゆっくり歩いて,滝の音や鳥のさえずりを聞いて,風を感じます。ゆっくりした時間を過ごします。

 今後は,森林セラピーを通じて,安芸太田町のすばらしさ,森の魅力というものを多くの人たちに伝えていきたいと思います。お世話になった地元の方々に地域活性化という形で恩返ししたい。そういう思いです。

 今,沿岸部にお客さんがいっぱい来られています。宮島などに行ってもいっぱい観光客がおられます。楽しかった。でも,ちょっと疲れたかなという方がおられると思います。宮島で遊んでいただいた後に,例えば安芸太田町に寄って帰っていただく。車で52分で行けるんです。そうすることによって,安芸太田町の森で癒やされて,疲れをとって帰っていただければ,広島は最高。大満足の旅になるのではないかと考えております。

○知 事

 広島県でいろいろな定住対策というか,特に首都圏とか関西からIターン,Uターンを促進しようというのをやっているのですけれども,まさに原さんのような過ごし方を,例えばお仕事はどうしても都市部じゃないと仕事ができないという方はもちろんたくさんいらっしゃって,でも,自然が大好き。東京や大阪にいると,こんな安芸太田のようなすばらしい森であるとか,川であるとかに行くのに3時間ぐらいかかるんですよ。日帰りではなかなか行けないというのが,簡単に日帰りで行ける。逆に,例えば安芸太田に住んで,仕事を広島市内にしに行けば,これも片道1時間ぐらいですから,それを考えると,すごくすばらしい環境にあると思います。

修道地域女性グループ「西宗川と青い空ANA郷」 林直子さん,岡上多寿子さん
「なんとか成るかなANA郷」

 

林さん岡上さん(発表)

●林・岡上

 4月に,山椒餅を販売するちっちゃなお店「ANA郷」をオープンさせました。私たちは何でこんなことを一生懸命しているのかと言いますと,やはり年をとっていくうち,年をとればデイサービスに行くのが当たり前になっているところを,加工所に行って,プラスαの小遣い稼ぎができれば,人は何が好きかなと思ったら,食べることとお金が好きだということに気がついたんです。じゃあ,お金を少し稼いだほうがいい。労役をしても一銭にもならないというのでは気分が落ちるだろうから,少しでもプラスになるような方法をと思っています。

 何か始めないと進まないと思って,いろいろな意見を交換しながら,一つの目標に向かって,とまらないで進むということが理念です。本当の理念は「仲良く」ということです。どんなにいいビジョンに立っても,仲が悪かったら,例えば予定はできないだろうけれども,いい計画がなくても,仲が良かったら,みんなで意見を出し合って,楽しく生きていけるんではないかと思って,今も考えながらやっております。

○知 事

 放っておけば,そのまま高齢化率五十数パーセントですから,大変な集落だと思いますけれども,でも,こうやって何気ない会話から,実際に行動を始めたら,こうやって10人仲間が集まって,地域の男性も手伝ってくれて,そして,お餅も売れて,で,売れると楽しいのではないかと思うのですけれども,お金儲けではありませんけれども,でも,恐らく大損するというわけでもなく,活動が続いていく。

 何もしなければ何も生まれていないわけですよね。だけど,何か動くことによって,いろいろな波紋が広がっていっているという感じがいたします。きっとお元気な,お元気なというか,楽しいお二人ですから,これからもいろいろな楽しいことを考えていただけるのではないかと思います。それがどんどんまた輪になって,これからもさらにさらに広がっていくことを期待しております。

「グリュックスシュバイン」オーナー 山さき泰宜さん
「田舎で起業」

山さき泰宜さん(発表)

●山さき 

 僕は,ドイツ製法の手作りハム・ソーセージ専門店「グリュックスシュバイン」を営んでいます。安芸太田町にドライブがてら来たときに,僕と妻はすぐぴんとくるところがあって,すごく自然が豊かなところと,あと,ハム・ソーセージというのは水を使ってつくるんですけれども,安芸太田町はもともとすごく水がきれいで,水道水もすごくおいしいので,ソーセージに適しているのではないかということで,安芸太田町に移住して起業することになりました。

 人口が少ないので,田舎で商売をやっていけるのかと思われる方もいるのですけれども,「田舎だからこそ,情報発信」ということに力を入れてやっています。特にハム・ソーセージなので,まず食べて,味を知ってもらわないといけませんし,そのためにも来店していただけるきっかけづくりをするように心がけています。そういうことが田舎でビジネスをしていく上ではすごく重要なことなのかなということを強く感じました。

 ホームページであるとか,フェイスブックとか,そういった情報化社会がすごく進んでいますので,そういったものを活用して 情報発信して,質のいい商品とかサービスとか,あと,お客様が求められているものをこちらから提供していけば,田舎で十分ビジネスが成り立つのではないかと思っています。

 田舎だからこそできるもの,田舎にしかできないものを今後見つけて,広島県外とか,内外から移住して,田舎で起業したいと思ってもらえる方が増えるように,今後頑張っていきたいと思っております。

○知 事

 都会にあるものは,もちろんいろいろほしいなと思うものがあるかもしれませんけれども,逆に,田舎にしかないものもたくさんあって,だからこそ付加価値が生まれることもたくさんありますよね。それをどう使うかということですね。今日もとてもよく示していただいたのではないかと思います。

 「ない」ということが決して不利とは限らないということだと思うんです。安芸太田の,人がいないとか,車がないとか,不便だとか,そういうことが逆に,まさにすばらしいこと。お金がないということが,友だちをつくるということにものすごくプラスになる。そういうことではないかと思います。

 先ほどの原さんの例もそうですけれども,山さきさんはもともと安芸太田の方ではありませんけれども,でも,こうやってつながることによって,この場を活用することによって,すばらしい安芸太田にしていただいているのではないかと思います。

加計高校3年生 小田竜平さん
「安芸太田町の活性化と加計高校での進路実現のために」

小田竜平さん(発表)

●小 田

 私は部活動終了後には,学校にある公営塾の進路対策講座「虎の穴」で勉強しています。公営塾があるのは,広島県では加計高校だけです。みんな様々な目標を持って,この虎の穴を利用しています。また,安芸太田町からの支援を受けている公営塾なので,月謝も安く,どんな人でも受けることができます。

 私は,国公立大学に合格することを目標に勉強しています。公営塾があるのは,加計高校を選んだ理由の一つです。これまでに,この塾から国公立大学に進学した先輩も多いですし,加計高校から国公立大学に進学できるんだということが言えれば,多くの人が加計高校に入学するようになるのではないかと思います。

 また,私は今年の3月,加計高校と姉妹校であるハワイのキャッスル高校に3週間短期留学をしました。最初のころは英語が理解できず,決して楽しいことばかりではありませんでしたが,最終的に留学してよかったと思っています。語学の学習や文化の交流ということだけでなく,単独でハワイに行ったことで,人と人とのかかわりの大切さなど,改めて実感することができました。

 この気持ちを忘れずに,今回学んだことや感じたこと,体験したことを今後に生かせるようにしていきたいと思います。そして,将来の目標である数学の教員になって,生徒たちに伝えていきたいと思います。

○知 事

 広島県では全部の公立高校が海外の高校と姉妹提携を結ぶということになっています。今,グローバル教育,決して都会の学校だけじゃなくて,どんな学校でも,それこそ加計高校は生徒の数も少ないですし,地域の学校ですけれども,ちゃんと直接世界につながることもできる。

 都会だと自分で塾に行かなければいけないけれども,慣れた学校で放課後もずっと勉強を教えてもらえる。本当に地域のすばらしい環境の中で,こうやって頑張ってくれて,きっと夢を果たして,数学の先生になりたいということで,是非頑張っていただきたいと思います。

◆知事まとめ

4 傍聴者

約140名

5 その他

 懇談の模様は,録画でご覧いただけます。
 こちら(インターネット放送局)からご覧ください。

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