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91 火入れによる清酒の品質変化

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年8月9日更新

Q 火入れのタイミングと火入れによる清酒の品質変化について教えてください。

A 火入れは火落菌の殺菌と残存酵素の失活を目的に行いますが,タイミングを誤ると生老香(なまひねか)や雑味等が発生し,品質低下の原因となります。火入れは,吟醸酒では5~7℃の室温で上槽後1週間以内,純米酒では上槽後2週間以内,その他の酒では上槽後3週間以内に行うよう心がけてください。

火入れにより,香味と熟度に変化がおこります。それを大きく分けると次の3つになります。

1 混濁物質の変化
生酒には酵素タンパク質等の未変性タンパク質が含まれており,それが酒の混濁の原因になります。未変性タンパク質は火入れ操作によって変性・凝集して混濁物質になります。混濁物質には,火入れ直後に混濁するものと,火入れ後徐々に混濁するものがありますが,どちらも凝集したタンパク質です。

2 香味の変化
生酒中には,もろみから移行した酵素が残存しており,それは火入れによって失活します。近年,酵素剤が酒造りに利用されるようになりましたが,酵素剤を使った清酒は,貯蔵すると甘くなる場合があります。これは添加した酵素剤の酵素力が,火入れによって完全に失活していなかったために起こる変化です。このような酒は火入れ時間を延長し,火入れ後に急冷して品質劣化を防止することが肝要です。

3 色の変化
火入れ時の積算温度が高いほど着色は進みやすくなるので,すばやく品温を低下させることが大切です。

以上のことから,火入れ工程は清酒の色及び風味等,品質に及ぼす影響が極めて大きいといえます。火入れ温度はタンクで63℃に留まるように細心の注意が必要です。

※高級酒である,吟醸酒(特に高い香気を有するもの)では,火入れによる品質の変化を最小限にするため,更に気を使う必要が有ります。最近では火入れ回数を最低限(1回)にするためにビン燗を行ったり,タンク貯蔵でも火入れ後に急冷し,ジャケットタンクや冷蔵倉庫内での低温貯蔵(0℃以下を推奨します。低温では火落菌は殆ど増殖しません)を実施しています。


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