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90 日本酒の着色防止方法

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年8月9日更新

Q 日本酒になぜ色が着くのか,それを防ぐにはどうしたら良いか教えてください。

A 日本酒の着色要因には,大きく分けると4つの項目が挙げられます。

1 原料に由来する色(フラビン)

原料に由来する色は,米・米麹・酵母に由来するフラビン類であり,このうちビタミンB2として知られるリボフラビンが大部分を占め,このほかに少量のフラビンモノヌクレオチド,フラビンアデニンジヌクレオチドがあります。フラビン類は新酒中に多く含まれていますが,活性炭処理によってほとんど除かれてしまいます。新酒のうちはフラビンの割合が高く,いわゆる青ざえとよばれる色をしていますが,古酒になるとメラノイジンなどの褐色物質が増加するために,フラビンの影響は相対的に小さくなり,日本酒の色は褐変してきます。

2 鉄による色(フェリクリシン)

鉄による色の本体はフェリクリシンと呼ばれる物質です。フェリクリシンは,3分子のN-ヒドロキシオルニチンと2分子のセリンと1分子のグリシンが環状につながったペプチドで,その中に1個のFe3+をキレートしている赤褐色の物質です。
麹菌はデフェリフェリクリシンと呼ばれる,Fe3+をもたない無色の物質を生成します。このデフェリフェリクリシンに醸造用水等からの鉄が混入すると,無色だったデフェリフェリクリシンが赤褐色のフェリクリシンに変化し,日本酒が着色するわけです。

フェリクリシンは活性炭に吸着されにくいので,鉄の混入には細心の注意を払う必要があります。

3 貯蔵中に増加する色(メラノイジン)

貯蔵中に増加する色は,糖とアミノ酸が反応して生じるメラノイジンであろうと推定されています。この反応は清酒中に含まれる糖やアミノ酸の濃度が高いほど,また貯蔵温度が高いほど早く進行します。この着色は,低温で貯蔵管理を行うことで防止することが最も望ましく,新酒のうちに着色原因物質を低減することでも着色が抑制されるので,火入れ前の炭素濾過等が有効です。

4 日光による着色

日光による着色は,チロシン,トリプトファン,キヌレン酸,フラビンオキシン酸,マンガン等が紫外線と酸素によって着色物質を形成することが原因です。この着色は,日光臭とよばれる香り(硫黄化合物)の発生も伴い,著しく商品価値を低下させるので,流通時に日光にさらされることの無いようにする必要があります。


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