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7 異物の鑑定

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年8月2日更新

Q 食品中に含まれる異物にはどんなものがありますか,また異物の鑑定はどのようにするか教えて下さい。

A 異物には様々なものがあります。腐敗,有害な物質が付着したものや細菌汚染されたものなど食品衛生法第6条に違反する異物もあれば,人の健康を損なう恐れがない異物もあります。製品や食品に含まれる異物には,人由来の歯や毛髪,プラスチック,紙,製品に含まれない食品類の有機物,金属などの無機物,製造ラインに使われている塗料や金属などがあります。製品に使用していない原材料の混入も異物と見なされます。異物は製造過程や流通過程で製造者によって発見,あるいは消費者によって発見されます。最近では,食品に関する多くの問題が発生し消費者の目はより厳しくなっています。

異物は外見だけで判断できるものが少ないため,異物がどのような状態・状況(いつ,どこで,だれが,どのように)で発見されたか,原料・製造ラインに使用されているものなのか,流通や販売過程で混入したものなのか等の発生状況を知ることも異物鑑定の重要な情報になります。

異物の鑑定の基本は観察です。形状,色調,硬さなど異物の状態を把握する必要があります。異物は微小な場合が多く,異物の大きさや試料に応じて,実体顕微鏡,光学顕微鏡や電子顕微鏡により形状や組織の観察を行い,異物が有機物なのか,無機物なのか推測します。この観察時点で,カビ,細菌,虫や髪の毛であるか判断できる場合があります。しかし,この時点で異物が何であるか判断できるものは少なく,機器により異物の分子構造や無機元素を調べ,判断します。

有機物の場合,赤外分光分析装置や呈色反応により異物を推定します。赤外分光分析装置は物質の官能基や分子の結合状態を調べることができ有機化合物などの分析を行うことができます。呈色反応は,タンパク質の有無など動植物由来のものの判断に使用します。無機物の場合,X線分析装置により異物に含まれる元素の特定及びおおまかな元素比率を調べることで異物を推定することができます。

試験結果の正当性を担保するためには,これらの分析を2種以上行い,一連の分析結果の整合性があるか確認し評価します。また,推定されるものと異物を比較し,分析することでより信頼性の高い鑑定をすることができます。


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