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27 佃煮の有機酸効用

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年8月2日更新

Q 佃煮に対する有機酸の効用について教えてください。

A 佃煮も含めて加工食品に利用される有機酸は,通常,クエン酸,酒石酸,フマル酸,リンゴ酸,コハク酸,乳酸,酢酸,グルコン酸,アスコルビン酸です。これらの有機酸を,佃煮に単用または併用した場合の効用としては,次のようなことが考えられます。

1 pHの調整・風味きょう正効果があります。有機酸は佃煮中の水に溶けて,陽イオンと陰イオンとになります。佃煮によく利用される酢酸を例にとりますと,次のようにイオン化し,生成した陽イオンの水素イオン(H+)が酸味の本体として働き,また,pHを下げる役目を果たします。

酢酸のイオン化の図

有機酸を加えることにより,佃煮のpHは下がり,味全体がひきしまります。ただし,佃煮の場合,有機酸は酸味をつけるために利用するのではありませんから,酸味を感じない程度(限界pH 4.6位)に,その添加量を加減しましょう。また,有機酸自体が持っているある程度の抗菌性とpHの低下により細菌が繁殖しにくくなります。それに,pHがより低くなれば,酸性保存料の効果がより高められます。

なお,有機酸の酸味の強さは,まちまちです。クエン酸の呈味を100とした場合,これと同一呈味となる各有機酸の濃度比は,酒石酸68~71,フマル酸54~56,リンゴ酸73~78,コハク酸86~89,乳酸104~110,酢酸72~78,グルコン酸(純度100%換算)282~341,アルコルビン酸208~217です。

2 酸化防止効果があります。アスコルビン酸(ビタミンC)は,その例です。クエン酸は,酸化防止剤の助剤として利用されます。

3 変色防止効果があります。クエン酸は佃煮の変色(褐色化)を促進する重金属を封鎖する機能(キレート作用)を持っています。

4 漂白効果を高めます。大豆,ゴボウなどを漂白するのに亜硫酸塩を用いる場合がありますが,このときに有機酸を併用しますと,漂白料の活性を高めることができます。


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