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13 マイクロ波加熱

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年8月2日更新

Q マイクロ波加熱とはどんな性質のものでしょうか。その用途も教えてください。

A マイクロ波は,波長が1mm~1m(周波数でいうと300,000~300MHz)の電波をいいます。電子レンジは,2,450MHzのものが使用されています。マイクロ波を食品に照射すると,食品中の極性分子(水など)が振動回転し,その摩擦によって内外層とも急速に発熱します。発熱量は,周波数及び誘電損失に比例して大きくなります。水は損失係数が非常に大きく,マイクロ波照射を続けると水分が蒸発します。そして,その食品の水分が少なくなると,誘電損失が減少し,過熱が防止されます。

マイクロ波は,磨かれた金属面で反射し,プラスチック,紙,陶磁器を透過します。したがって,包装したまま短時間で食品の内外層を同時に加熱殺菌することができ,併せて二次汚染も防ぐことができます。反面,低水分含量の食品やプラスチック,ガラスに付着した微生物に対しては,温度が上がり難いため,殺菌効果が低くなることもあります。

誘電損失が非常に大きい食品の場合には,マイクロ波のエネルギーは次第に弱まりながら内部へ浸透するので,ある深さ以上には電波が到達しません。誘電損失の大きいかまぼこの例では,往々にして表面層のみ加熱が先行し,部分的な調理の過不足や変型をきたします。この対策として,過熱の生ずる部分をアルミ箔などでマスクする均熱用治具の検討が必要です。また,かまぼこの配列方法と照射時間の適切な条件を見出さなければなりません。なお,周波数が低いほど電波の内部浸透が良くなり,2,450MHzと915MHzとでは,後者による加熱がはるかに均一となります。

マイクロ波加熱による食品の殺菌と保存は,多くの食品について研究され,さらに乾燥食品中の害虫駆除に関する研究もあります。従来殺菌の難しかった高粘度食品用として,マイクロ波による高温(140℃)短時間の自動殺菌装置が開発されております。

殺菌の目的以外に,各種食品の練り生地や粒状・スライス状にした蒸煮品の膨化乾燥加工,噴霧乾燥・冷風乾燥・真空乾燥等の補助乾燥,スピード調理加工,解凍,小麦粉類の品質改良,魚肝油採取,焙焼,熟成,栗渋皮剥ぎ等の用途があります。


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