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第6回ひろしま里山ソーシャル・カフェ(平成29年3月11日・広島市)の開催状況

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年3月27日更新

ソーシャル・カフェ全体のれん

第6回「ひろしま里山ソーシャル・カフェ」最終回のシンポジウムを次のとおり,開催しました。

(開催概要)
〇日時 平成29年3月11日(土) 13:30~15:40
〇会場 広島市南区民文化センター(広島市南区比治山本町16-27)
〇テーマ ひろしま里山リノベーション

ゲスト写真
左から,ファシリテーターの指出一正さん(月刊『ソトコト』編集長),コメンテーターの湯崎知事,ゲストの馬場正尊さん(建築家・OpenA代表),
山崎亮さん(コミュニティデザイナー・studio-L代表)

第1部 中山間地域元気づくりプロジェクトの振り返り

スライドショー

これまでの中山間地域の『人』づくりに関する取組を振り返るスライドショーがナレーション付きで投影されました。「ひろしま
里山ソーシャル・カフェ」のほか,「ひろしま『ひと・夢』未来塾」,「ひろしま里山ウェーブ拡大プロジェクト」,「ひろしま里山・
チーム500」の取組状況が紹介され,中山間地域に愛着を持ち,その価値に共鳴する地域内外の多様な人々が,《考え》
《集い》《つながる》ための「場」を創出し,中山間地域への共感を広げながら,未来への意欲ある実践活動の輪を広げて
いくことが参加者と共有されました。

ひろしま里山ウェーブ拡大プロジェクト受講生の課題解決プランの発表

・神石高原チーム(萩野翔さん)
神石高原町と東京都港区の芝浦アイランドタワー住民の密な関係を構築し,親戚感覚で付き合える関係づくりを目指す
「親戚都市」や神石高原町内の小中学生に地元で活躍する大人ヒーローの活躍を紹介して地元愛を創出する「地域学」
の取組について発表していただきました。

神石高原チーム発表

・庄原チーム(中山智博さん)
庄原の古民家を購入・改築し,地域と外部との交流拠点とし,古民家改修体験をはじめとした庄原と外の人をつなぐコン
テンツを立ち上げる「NIKENME FAB プロジェクト」について発表していただきました。

庄原チーム発表

第2部 スペシャルセッション

広島で生まれつつある,新しいソーシャルな動き

まず,今回のゲストのお二人にこれまでの活動を紹介していただきました。

馬場さん写真

馬場正尊さん(建築家・OpenA代表)

空き店舗など,個々のリノベーションから地域全体を変える「エリアリノベーション」について執筆することとなったきっかけは,
東日本大震災にあるそうです。現在,東北芸術工科大学に勤められていますが,震災後,学生たちに次の時代はどんな
街をイメージしているかと問いかけたところ,彼らは近代的な高層の建物ではなく,建物が点在した里山っぽい穏やかな街を
描いたそうです。今の20代が住みたいと思う街は,自分たちの世代とは随分違うと思われたそうです。これまでの時代は
利便性を追い求め,結果,日本全国が均質な風景・均質な建物となってしまったと考えられています。

これまで,尾道など,全国各地でエリアリノベーションに取り組まれましたが,この取組が進む地域には4種のキャラクター
がいるそうです。街思いの不動産屋,実際に創る人である建築家,人を引き付けるデザインで力を発揮するグラフィック
デザイナー,地域内外に情報を発信するメディアの役割に区分されます。
現在は,三次市でも取組を進められ,ワークショップで何十年か振りに出会った女性たちが意気投合して,カフェを開く計画
を立てているそうです。

山崎さん写真

山崎亮さん(コミュニティデザイナー・studio-L代表)

地域の人と一緒に考え,参加していく街づくりのワークショップなどを行うコミュニティデザイナーとして,活動されており,
そのうちの一部の事例を紹介していただきました。

【泉佐野公園(大阪)のパークレンジャー養成講座】 公園の初期投資を抑え,地域住民が自主的・主体的に関わりながら,
維持管理していくため,レンジャーを育成することを目的に実施されています。年間30人ずつ公園づくりに必要な知識・
技術やコミュニケーションスキルなどを習得してもらっているそうです。現在7期目が終了し,200人程度のレンジャーが
いて,3年後には300人になる予定だそうです。

【ふくやま医院(西明石)】 病院のリニューアルに当たり,どんな病院にするかビジョンを描くため,スタッフを含めてワーク
ショップを実施されました。この結果,「また来てね」と言える病院に決まったそうです。一般的に病院は「また来てね」とは
言わないものですが,そういった発想を逆転させ,誰もが訪れやすい病院にすることとしたそうです。病院だけではこのコン
セプトが成立しないため,周辺にあるレストランや保育園も巻き込み,関わりしろのある病院として再生させたそうです。
また,だんだんとスタッフがワークショップを回せるようになり,今では,がん患者といっしょになって,オリジナルの「がん
告知後の人生ゲーム」などを作成しているそうです。

【根室別院(北海道)】 寺に親しんでもらうため,カフェとして利用してもらうためのアイデアを出すためにワークショップを
実施されました。流しそうめんやジャムの食べ比べなどのアイデアが出されたそうです。北海道は竹が生育しない地域
なので,熊本から8万円かけで空輸して,流しそうめんを実施したそうです。現在,寺は空いている時間はカフェとして利用
されているそうです。

お二人のゲストの活動プレゼンテーションの後,近年芽生えた若い世代の動きについてトークが繰り広げられ,湯崎知事
からは,昔の若者はスキーや高級車に関心が向かっていたが,今の若者は他人のこと,地域のことなど,社会のために
何か役に立てるのではないかということに意識が向いていると思うとコメントがありました。

<ひろしま さとやま未来博2017>は,地域に何をもたらすか

まず,さとやま未来博のコンセプトを理解していただくため,プロモーション動画が上映され,総合監修を務める指出さん
から概要の説明がありました。(プロモーション動画はこちらでご覧になれます→ひろしま さとやま未来博2017

この未来博を広島で実施する理由について,指出さんは「広島は小さな日本だから」とコメントされました。中心都市が
あり,その周辺に自然資本豊かな中山間地域がある広島で,このプロジェクトが成功すれば,ベーシックナレッジになると
考えられています。これまで,「東京」=「中心」,「地方」=「周辺」という図式があり,全国どこでも東京の価値観で考え,
行動する傾向がありましたが,それぞれの地域にすでにあるものに価値が見出される時代になると考えられています。
広島の里山をその一つの『地域』として関わり,つながってもらいたいと考えられ,従来の“観光博”ではなく“関係博”と捉え
られています。

山崎さんからは,「そこにしかいない人に会って,交流し,つながることに価値が生まれてきている。学校というのは,多くの
人の思い出がいっぱい詰まっているので,そのストーリーを残しながら,時代に合った,しかも皆が関わりながら,廃校の
リノベーションに取り組むのはとても有意義なことだと思う」とコメントがありました。
馬場さんからは「未来博のしくみ自体がエリアリノベーションに近い。強い中心がない。従来型のピラミッド型ではなく,ネット
ワーク型のプロジェクトで皆が寄ってたかって工作する感じがする。見る側と見られる側の境があいまいだ。今までの博覧会
とまったく違っていて,パビリオンなどがない。パビリオンなどは更地にして原状回復してきたが,この未来博は全部残って
いく。この時代ならではの博覧会だと思う。」とコメントがありました。

知事からは,「この未来博は参加するというのも重要なコミットメントで,企画運営側は元気や知恵をもらえるし,そのうち
参加側が企画運営側に転換していくと思う。見に来るだけでも地域を支えることにつながっていく」とコメントがありました。

ゲストらの広島に対する印象として,「中山間地域はとても明るく,楽観的な人が多い」,「ノリが良く,とりあえずやってしまえ
という雰囲気がある」というコメントが出されました。
終盤には,「広島の里山では《競争》せずに,《独占》できる状態にある。競争による疲弊がない。里山での取組はオンリー・
ワンになれる。決して消極的な選択ではない『これでいい』という暮らしができるのではないか」という意見に収束し,指出さん
から,「全国的にも例のない新しい試みで多様な取組が生まれると思うので,皆さんにもこの機会に各地域でのプロジェクトに
関わっていただければ」という言葉で締めくくられました。

指出さんと知事 馬場さんと山崎さん

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