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早春の展示「姫谷焼と福山藩内の近世陶磁器窯跡」

 福山藩(おおむね現在の福山市と府中市)は,江戸時代,優れた陶磁器を生産する地域でした。その代表としては,17世紀中葉から後葉にかけてのごく限られた時期に生産された色絵磁器,姫谷焼を挙げることができます。姫谷(福山市加茂町)の地は有田(佐賀県),九谷(石川県)と共に日本で最初に色絵磁器を生産した場所の一つで,その華やかな色彩と素朴な図柄から,現在でも多くの愛好家に注目されています。
 また,19世紀になって藩内に再び窯が築かれるようになり,鞆(福山市鞆町)の特産品である保命酒の容器として,徳利が多く生産されたことが知られています。
 この展示会では,現在に伝わる優品と共に,窯跡から出土,あるいは表面採集された資料を広く公開することによって,当時どのような陶磁器が生産され流通していたのかを探ります。

展示の概要

「姫谷焼と福山藩内の近世陶磁器窯跡」は,三つのコーナーで構成されています。主な展示資料は,次のとおりです。

序章 福山藩へ伝わった17世紀の肥前陶磁器-草戸千軒町遺跡出土遺物から- 

 16世紀初頭頃に集落が廃絶した草戸千軒町遺跡ですが,江戸時代の陶磁器も出土しています。こうした資料を紹介し,17世紀の福山湾岸の様子を振り返ります。

二彩唐津 鉄絵緑彩松樹文鉢 
二彩唐津 鉄絵緑彩松樹文鉢 当館蔵

唐津焼 皿・碗 当館蔵
唐津焼 皿・碗 当館蔵  重要文化財「広島県草戸千軒町遺跡出土品」

第1部 姫谷焼の世界

 姫谷焼の色絵磁器は,華やかな色彩と素朴な図柄から,現在でも多くの愛好家に注目されています。しかし,窯跡からは青磁や染付,白磁,陶器なども出土しており,多彩な陶磁器が作られていることが分かります。
 ここでは,色絵磁器だけでなく,青磁や染付,白磁,陶器など姫谷焼窯で生産された陶磁器を総称して「姫谷焼」と呼び,色絵磁器の優品と共に,窯跡から出土した様々な破片資料を見ることで,姫谷焼窯でどのようなものが作られたのかその全体像を見ていきます。

姫谷焼 色絵飛雲飛雁楼閣山水文中皿 個人蔵 広島県重要文化財
姫谷焼 色絵飛雲飛雁楼閣山水文中皿 個人蔵 広島県重要文化財「姫谷焼  色絵皿」

姫谷焼 染付皿 福山市教育委員会蔵 福山市重要文化財「姫谷焼窯跡等出土資料
姫谷焼 染付皿 福山市教育委員会蔵 福山市重要文化財「姫谷焼窯跡等出土資料」

姫谷焼 青磁鉢・皿  右3点:福山市教育委員会蔵 福山市重要文化財「姫谷焼窯跡等出土資料」
姫谷焼 青磁鉢・皿 右3点:福山市教育委員会蔵 福山市重要文化財「姫谷焼窯跡等出土資料」 左4点:当館蔵

第2部 19世紀の陶磁器生産

 江戸時代,有田や瀬戸(愛知県)などで中心的に生産されていた陶磁器は,19世紀になると,多くの藩で国産奨励策の一環として生産されるようになります。
 この時期,福山藩内でも数多くの陶磁器窯が築かれ,洞山焼(どうせんやき 府中市出口町)・木之庄焼(きのしょうやき 福山市木之庄町)・岩谷焼(いわたにやき 福山市引野町)・鞆皿山焼(ともさらやまやき 福山市鞆町)など,陶磁器を焼く窯があったことが知られています。
 これらの窯で生産された陶磁器は,現在まで優品が数多く伝えられていますが,窯跡から表面採集された資料を見ると,伝世品には見られない多彩な陶磁器,特に庶民が日常的に使用するものが生産されていたことが分かります。ここでは窯跡から出土した製品を網羅して,余り注目されることのなかった生活雑器などを紹介します。

洞山焼 染付碗・皿  府中市教育委員会蔵
洞山焼 染付碗・皿 府中市教育委員会蔵

木之庄焼 徳利・甕・擂鉢 福山市教育委員会蔵
木之庄焼 徳利・甕・擂鉢 福山市教育委員会蔵

岩谷焼 陶器各種 当館蔵
岩谷焼 陶器各種 当館蔵

鞆皿山焼 徳利 当館蔵
鞆皿山焼 徳利 当館蔵

会期・休館日・開館時間

会   期     :平成30年1月19日(金曜日)から3月11日(日曜日)まで
休館日     :月曜日(2月12日は開館),2月6日(火曜日)~9日(金曜日)
開館時間 :午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

入館料

一般290円(220円),大学生210円(160円),高校生まで無料 ※( )は20名以上の団体 

関連行事等

講演会

開催記念講演会1(考古学講座1)
日 時 :1月27日(土曜日)午後2時~午後3時30分
演 題 :日本の色絵磁器の創始と発展-江戸時代,有田の色絵技術とその伝播-
講 師 :大橋康二(おおはしこうじ 佐賀県立九州陶磁文化館名誉顧問)

開催記念講演会2(考古学講座2)
日 時 :2月17日(土曜日)午後2時~午後3時30分
演 題 :姫谷焼と福山藩内の近世陶磁器窯跡
講 師 :尾崎光伸(おざきみつのぶ 当館主任学芸員)

開催記念講演会3(考古学講座3)
日 時 :3月3日(土曜日)午後2時~午後3時30分
演 題 :広島県内の近世遺跡における陶磁器の動向
講 師 :石垣敏之(いしがきとしゆき 東広島市教育委員会文化課主査)

展示解説会

日 時 :2月3日(土曜日),24日(土曜日)午後1時30分~午後2時30分
解 説 :当館学芸員