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平成20年度 第2回教育改革推進懇談会 概要

平成20年度 第2回教育改革推進懇談会 概要 及び平成20年度第1回教育モニターアンケートの集計結果について

 幼児教育の推進について,平成20年度第1回教育モニターアンケートの調査結果を基に,意見交換をしていただきました。

1 懇談会の目的

教育委員会委員が第一線の教育関係者と意見交換することにより,県教育委員会の施策の有効性を点検し,より適切・妥当な施策展開の方向性を探る。

2 日時及び場所

平成20年9月12日(金曜日)10時00分~12時00分

県庁北館 2階 第1会議室

3 出席者

 広島県教育委員会委員 5人,教育関係者 10人(学識経験者1人,学校関係者4人,市町教育長1人,PTA関係者2人,民間2人)

(委員名簿)(PDF12.3.KB)

4 テーマ

 幼児教育の推進について

5 主な意見等

 幼児の基本的生活習慣について

○ 幼児に基本的生活習慣を身に付けさせる場が,家庭ではなく,保育所となってしまっている現実がある。その結果,家庭でなされていたことを保育所が引き受けることになり,保育士の多忙化という問題が起きている。

○ 同じ3歳でも,歯磨き,着替えなど,ある程度のことを身に付けている子どもと,おしめをつけたままの子どもがおり,3歳までの家庭での親子の関わり方の違いが顕著に見て取れる。また,友達のおもちゃを借りる場面やトイレの様子の違いから,子育て支援や地域支援を上手に利用されている保護者とそうでない方の違いを感じることがある。

○ 小学校入学当初の1年生に,下駄箱の靴が揃えられない,トイレで水が流せない,上級生や地域の人から声をかけられた時に返す言葉がわからない,といった実態が見られたので,学校としての生活目標を1年生中心のものに切り替えて取組みを行った。

○ アンケートにおいて,基本的生活習慣の定着について,これは主に家庭で担うべきか,それとも幼稚園・保育所で担うべきかを合わせて問うていたら,もっと違った点が明らかになったのではないかと思う。

○ 教育行政では「論より証拠」と言われるが,「全国学力・学習状況調査」,県の「『基礎・基本』定着状況調査」等の調査結果が「証拠」だと思う。これらの調査の生活状況に関するデータから,「早寝早起き朝ごはん」の習慣が身に付くと,学力も確実に定着することが,明らかになった。基本的生活習慣の定着に向けて,根拠を明示した取組みが大切である。

コミュニケーションについて

○ コミュニケーションができないため,人間関係がうまく築けずにトラブルが多くなっている。自分さえ良ければいいという考えで自分のことばかり主張したり,自分がやったことは棚に上げて相手のせいにしたりするため,トラブルが解決しないことが多い。この一因として,子ども達が,善悪の判断も含めて家庭生活の中で色々なことを教えられていないことがあると思う。

○ 家族の中でともに生活しているけれども,一緒に食事をしたり,語り合ったりする家族での団欒が少ないのではないかと感じる。コミュニケーションが築けないということも,その現れではないかと思う。

○ 幼児だけに限らず,子ども達がコミュニケーションを上手くとれない時代に突入している。ファミコン遊びに熱中して,コミュニケーションをとろうとしない子どもが増えている。次の時代を予測すると,大変な事態になっているという気がする。

○ 社員を見ていると,一番不足しているのはコミュニケーション能力である。子育ての場面だけでなく,企業人が社員教育の中で「大人育て」をしなくてはならない状況になっている。

保護者の状況

○ 問題を起こしてしまった子どもを見ると,親からの愛情不足を感じる。親が幼児期においてしっかりと責任を持って子育てをしないと,大きくなってから課題が出てくると思う。幼稚園・保育所における教育の重要性を否定するわけではないが,家庭において子どもを育てるという根本を忘れ
  てはならない。

○  今,子どもを保育所に通わせている保護者は,保護者自身も小さい時から保育所に預けられたケースが多く,保護者の親(今の子どもから見ると祖父母)からも「我が子のおしめをどうやってとったのかわからない」という声を聞くことがある。祖父母といえども,子育ての細かい所までは自信が持てないという状況になってきている。

○ 入学式の際に,子どものすぐ側まで行ってビデオ撮影する,式典中にも私語がやまないといった保護者の態度が気になる。行事の際には,職員を保護者席に近くに配置して注意をせざるを得ない状況もある。

○ 日本だけでなくアジアでは,小さい頃は勝手気ままにさせておいて,大きくなってから子どもに厳しく接する子育てをしている。小さい時ほど子どもに厳しい欧米のスタイルとは全く逆になっているのだが,日本でも発想を逆転していく必要性を感じた。

○ 幼児教育については,「家庭の躾」が第一である。小学校へ来てから,トイレを流せなかったという話が出るようではいけない。「家庭の躾」を第一に,昔から言われるように,「読み,書き,算盤」を徹底的に教えること。難しい理屈は不要で,それで十分だと思う。それから先は,型にはめず,自由に子どものやりたいようにやらせれば,子どもはいい形で育つと思う。

道徳性の芽生えを培うことについて

○ 道徳性の芽生えを議論する際には,善悪などの価値観に関わる部分と,社会的関係・人間関係の部分を分けて,本来幼児教育で求めるのはどちらなのかを考えた方がいい。幼児の場合,善悪の判断力は自然には育たず,親などの自分にとって大事な人が言っていることを受け入れることで培われていくのであり,主要には家庭教育の課題である。一緒にルールを守るといった人間関係を調整する力は,集団の中,例えば子育てグループなどでの関わりがいいトレーニングの場になって身に付いていっている。

○ 子ども達に道徳性,社会のルール,挨拶,感謝の気持ちを教え込む一番の方法はスポーツをやらせることだと思う。特に,チームゲームを通して,チームを組ませること,相手のことを思いやること,そして対戦相手がいないと試合にはならないことから,対戦相手はライバルであり仲間だという感覚を身に付けさせること,加えて,指導者や審判の先生に感謝の言葉を自然に発すること,こういったことを体得していくことが大切だと思う。

○ 幼児教育の中で,自然体験や幼児キャンプのニーズが増えている。中学生をリーダーに,幼児を交えた異年齢集団でキャンプをすると,上級生が目指すべきモデルになるので,低学年にいい影響を与えている。集団の中で,何が正しくて,何が問題なのかに気付くことが,道徳に限らず,非常に多いと思う。そういう面で,理屈でこういうルールを守りましょうと言うより,体験の中から,人としてどういう道を歩んでいくかを知っていくことがとても有効だと思う。

○ 畜産科で学ぶ中で,入学時には目をギラギラさせて先生の話もまともに聞かなかった生徒が,命に関わっていく中で,卒業時には穏やかな目をした,本当に礼儀正しい青年として卒業していった事例がある。全員が生きた鶏を絞めて肉にするとか,あるいは豚とか牛のお産に立ち会うといった経験が人間を変えていっていると思う。

○ 未就学児が子どもだけで自由に外で遊べる環境が現実にない中,人間関係を作るための場は,幼稚園・保育所である。その中で,特に意味があるのが,午後からの自由遊びの時間で,これをしっかり確保する必要がある。この時間には,みんなと一緒にきまった遊びをしたり,工作をしたりするのではなく,年少・年中・年長を問わず,自分で考えて遊ばなければいけない。友達も自分で探さないといけない。その中でだんだんと人間関係を学び,もめ事を起こしたりしながら,少しずつ集団としてのまとまりがついていっているように思う。

今後に向けて

○ 市町の教育委員会として,「地域の子どもは地域で育てる」という大原則がある。そのため,就学前から「保・幼,小,中,高」という繋がりをいかに持つか,地域の教職員がともに研修する場をいかに設定していくかが課題である。今年出された幼稚園教育要領・保育所保育指針で小学校との連携について触れられたことを大切にしながら取組みを進めたい。

○ 地域の子どもの姿は,生涯学習も含め,その地域の教育全体にとって指標になり得ると思う。大人や教師がやってきたことは子どもの姿として現れるのであり,大人の責任が大変大きい。このことを,地域の行政懇談会を通して訴え続けてきた。

○ 幼児教育が大事であり,それがすべての教育の根本であることは,誰も疑わないし,その通りである。ただ,幼児教育は,家庭・保護者の関わりが大きく,プライベートな部分が多い。そのため,行政としてどういう責任の持ち方,支援の仕方があり得るのかを考えることが大切である。セミナー等を実施する際も,「一番来て欲しい人が来てくれない」現実にどう対処するのかが常に課題になってくる。

○ 学校でやるべきことと家庭でやるべきことについて,保護者同士が交流する場や先生と保護者が意見を出し合う交換会等を通じて,家庭教育の必要性を訴えていく必要がある。教育委員会としては,幼児への教育も非常に大切であるが,それを司る親に対する教育的な機会を充実しないと,学校に耐えられない子どもを再生産していくことになると思う。

○ 小学校入学までに身に付けさせたいこととしては,「生活リズム」,「遊具を使ってしっかり人と遊ぶこと」「ルールを守ること」の3点が大切である。この内,「生活リズム」は幼稚園・保育所へ通う中でできてくると思うので,遅刻をしないことや,そのための早起きの大切さについて,保護者に理解してもらうことが大切である。

○ 特別支援学校の中に地域支援室を立ち上げて,幼稚園・保育所での対応が困難な部分について,保護者・子どもを支援している。具体的には,地域支援室に来てもらったり,家庭に出向いたりして,子どもと先生が遊んでみせて,保護者に望ましい遊び方の実例を示している。○ 企業で働く者は,できるだけ長く働き続けられるような環境を求めて,育児休業制度,就園児の延長保育,未就園児の一時預かりといった制度の充実を求めている。このため,アンケート結果にあるように,これらの項目について企業側の不満の数値が高くなっているが,このことは制度充実への期待も表していると思う。

幼保一元化,認定子ども園の設置について

○ 幼稚園に空きがあり,保育所では待機児童が多くいる状況を考えると,幼稚園・保育所の一元化を進める必要がある。市民ニーズから考えて,保育所の教育内容の更なる充実や,幼稚園における一時預かりの拡充が必要だと思う。

○ 幼保一元化,認定子ども園の設置を進めると,今までの保育所にプラス幼稚園の機能を持たせる,あるいは幼稚園にプラス保育所の機能を持たせることになるので,そこで働く先生方は大変になる。長時間働かなければならないし,幼稚園と保育所の両方の機能について,専門的に学習しなければならない。そのためには,相当の財政援助が必要だと思う。

6 懇談会資料

(1)教育モニターアンケートの

 【一般アンケート(PDF300KB)教員アンケート(PDF266KB)企業アンケート(PDF231KB)

(2)集計結果等

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