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第6回広島県障害児教育基本構想策定委員会の概要について

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日時

平成14年1月22日(金曜日)10時00分~12時00分

場所

県庁北館 第1会議室

出席者

大下,川本,澤崎,田口,谷本,竹林地,永井,平賀,松木,宮河,森山 (欠席:桑原)

協議内容

中間報告について

資料

「中間報告」

意見交換要旨

(○は委員,△は事務局)

○中間報告の原案と補足説明があった。
 まず,1番目の「障害児教育の現状と課題」と,2番目の「障害児教育基本構想策定の視点」のその二つについて審議する。

○内容の審議に入る前に,今後の見通しについて伺いたい。本日の審議を経て,中間報告の提出となろうと思う。そこで,最終報告,施策化という,具体化への今後の道筋について伺いたい。

○このことについては事務局から説明をお願いします。

△委員の皆様方には,6月以降,諮問事項に対して,御審議,御提言により,本県障害児教育の基本構想についてまとめていただいている。
 今後は,予定されている本委員会からの最終報告をもとに,県教育委員会として障害児教育ビジョンを策定し,平成14年度に入り,具体的な推進計画ともいえるアクションプログラム的なものを作成し,施策を展開してまいりたいと考えている。

○関連して意見を述べる。中間報告に対して広く意見集約を行い,最終報告を作成していくスケジュールであったと思う。
 意見だが,最近よく活用されている「パブリックコメント方式」を取り入れていただきたいと思う。ホームページ等を利用し,できるだけ広く県民の皆さんの意見を集約していくことのできる方法を採用していただきたいと思う。

○皆さん御存知だと思うが,「パブリックコメント」は,「意見募集手続き」という形で文部科学省のホームページの中にも書かれている。
 文部科学省では,「学校教育法施行令の一部を改正する政令案」について意見募集を行っていた。いろいろな意見が寄せられたようであり,私も「パブリックコメント」方式の採用に賛成する。

○「パブリックコメント」方式について,もう少し詳しく話していただきたい。

○まず,ホームページ上またはいくつかの場所で閲覧が可能な取組みをし,情報提供に努める。その情報提供に対しての意見を,電子メールあるいは郵便で送っていただく,というやり方である。こういったやり方を参考にしてはどうかと思う。

○中間報告への意見集約は,今の意見にあったように,文部科学省が実施しているパブリックコメント方式を参考にして取組みたいと思う。

○具体的な内容について審議に入る。この中間報告では障害児教育における専門性が,一つの大きなポイントになっている。専門性について意見を伺いたい。

○専門性をコンパクトにまとめるのは難しいが,大きく分けると,教員一人一人の専門性と,学校の組織体としての専門性の二つになると思う。
 教員一人一人の専門性については,中身が多く挙げられるが,ここでの審議の中では二つ述べられていると思う。一つは,免許の取得及び研修である。度々話題になったが,当該校種の免許を取得する,持っていることは当然の条件ではないかと思う。しかし,現実はそうでない。免許を持つことは,最低限の専門性の一つとなると思う。当該校種の免許を取得するために,認定講習等に参加する。これは研修にもなり,免許を取得するために意欲を持って研修に参加することは専門性への意欲の表れとなると思われる。
 二つ目は,教育的な実践力である。1ページにあるが,教育的ニーズを捉えて具体的に指導計画を立て,それを実践し評価を行う。これはごく当たり前のことである。今回の学習指導要領では,自立活動について,あるいは重複障害の児童生徒について個別の指導計画を作成することが規定されている。現在,個別の指導計画の作成について各学校で校内研修が進められている段階と思われる。教育センター等でも研修会を開催している。ニーズをどう捉え,具体的な指導計画をどう立てるのか,実際に指導するためのいろいろな方法があると思う。幅広く柔軟に取り入れられることが必要である。「自分は,この考え方しか正しいと思えないから,これ以外はしない。」と保護者の要望を受け入れない事例を聞くことがあるが,これでは柔軟性に欠けている。柔軟な実践力というか,本当にニーズに答える実践力が,専門性ではないかと思う。
 学校の組織体としての専門性については,三つあると思う。
 一つは,組織性である。組織として人を養成し,研修を行う,あるいは研究を深めていく体制である。学校訪問をすると,組織的な研究,研修が実践されていないと感じることがある。研究の中心者が学校全体をリードするのはいいが,継続性や組織性に欠けている場合がある。研修,研究を積み上げていくことができる組織性が,組織としての専門性と言えると思う。
 二つ目は一貫性である。いくつかの学校の教育課程の編成をみると,学習指導要領に基づく教育課程の編成が理解できておらず,小中高等部の関連が十分配慮されていない,または,学部の中の学年の関連が配慮されていないなどの状況がある。校内における一貫性を説明できることが専門性だと思う。
 三つ目は公開性である。学校として取組んでいる事をまとめて公開する。または,それをもって,地域の小・中・高等学校等を支援する。このようなことが,組織としての専門性として求められていると思う。
 中間報告案の中にいろいろ書いてあるが,専門性については網羅できていると思う。

○専門性については,この中間報告案の中へ,だいたい網羅されていると考えている。
 今の1と2について,何かほかに意見などはないか。
 1ページについては審議を終了し,次に移る。
 今後の障害児教育の基本的方向性の(1)障害の種類,程度に応じた適正な就学指導について,(2)の総合型の養護学校及び高等養護学校の設置並びに盲学校,ろう学校及び養護学校の適正配置について,この二つについて審議する。

○前回の委員会では,就学指導委員会と相談支援体制との関係について話題になった。この両者の関係がはっきりしないという話題だった。いろいろと検討し,相談支援体制を整備することによって,就学指導委員会は保護者の気持ちや意見を十分くみ取った中での就学指導への助言ができる,という意味合いの文言を新しく加えた。御了解いただきたい。
 それでは,具体的な内容に入る。相談支援体制について,意見をいただきたい。

○学校において相談支援の実践をしている。こういった取組みは,盲・ろう・養護学校,小・中学校の障害児学級において,どこもさまざまに時間を生み出して実践をしていると思う。
 相談支援は,早い時期から取組むことが非常に重要と思う。学校の教育相談は,教育という視点で相談に応じ,お医者さんの相談は,医療に視点を置いている。それぞれに相談機能を果しているが,その子どもをトータル的に見て先を見据えた十分な相談体制,と考えると,現状はそうなり得ていないと認識している。
 教育・福祉・医療関係者が機能的に結ばれ,乳幼児期からの一貫して対応できる相談支援体制は,これからの障害児教育を考えるうえで重要な条件になるのではないかと思う。
 このことは,(4)「その他障害児教育の推進に関することについて」にもあるセンター的機能とも関連する。また,昨年の1月15日に出された,国レベルの研究協力者会議の報告である「21世紀の特殊教育の在り方について」においても重要な位置を占めている。
 早期からの相談支援体制においては,どこで教育を受けることが望ましいかという問題は,後々の問題として扱われると思われる。そこでの就学指導は,単に就学先を決めることではなく,もっと広い視野でのその子をトータルに捉えた支援を描いている。
 文部科学省は「障害のある子どものための教育相談体系化推進事業」を進めている。教育相談に関する用語で体系化が付いたのはおそらく初めてと思う。
 体系化という三文字に込められた意味は非常に大きいと思う。この研究成果も非常に注目される。広島県でも体系化推進事業を実施すると伺っている。この実践を生かして乳幼児期からの教育相談体系を作っていく必要があると思う。

○ 就学指導委員会と相談支援体制との関係や,その意味合いについて意見が出された。共通理解ができたと思う。1と2について,ほかに意見はないか。
 1と2について,審議を終わる。

○後半の議題は,障害児教育の基本的な方向性の(3)及び(4)である。

○(3)特殊教育教諭免許状取得の推進,研修の充実,教員の専門性の向上については,今までの資料に示すように,広島県の障害児教育に関する免許の所有率が低いことへの認識が必要である。
 前半の議論にもあったが,この構想委員会において中心的でキーワード的な言葉として「障害児教育の専門性を高めていく」がある。基本的な考え方としては,特殊教育に関する免許状の取得をスタートラインとして位置づけていきたい,先生方の専門性のスタートラインとして考えられるというのが,今までの議論であったと記憶しており,提案のような記述としている。
 特殊教育の免許状を取得することをもって専門性が完了するとは考えていない。一人一人の幼児児童生徒の状態に応じて,どう対応していくのかという具体的な指導内容・方法に関しての充実が必要である。これらは,検討・研究課題でもある。免許状を取得するために勉強,研修を進めるという基本的なところを基盤としながら,先生一人一人が取組むとともに,学校全体を挙げて取組んでいく姿勢も併せてつくっていかなければ,専門性は高まっていかないと思われる。その意味が,後半の長期研修等への派遣あるいは研究・研修体制の確立という内容につながっていると思う。
 認定講習の充実に関して,「これは認定講習の中身を充実するという趣旨なのか,あるいは特殊教育教諭免許状の取得のための環境整備についての記述なのか。」という質問があったと記憶している。前回もお答えしたが,両面を含んだものと読んでいただきたい。
 すなわち,「保有率の向上を図るために」という目標が明示されており,前提としては「保有率を高めていくという前提のもとで,そのための条件整備を併せて行う」という意味で「取得できるようにすること」となっていると理解いただきたい。
 次の5ページについても,少し補足をする。まず1番目のセンター的役割については前半の審議にもあったが,学校教育が,学齢期における教育活動だけをもって完結をするということではなくて,一生涯にわたる教育活動の中に位置づいていくという,今のわが国の大きな流れに沿ったものと思われる。そのためには,就学前,乳幼児段階から,学齢段階,場合によると卒業後においても広く長いスパンで,学校が教育のセンターとしての役割を担っていくというニューアンスである。
 そのためには,相談活動の体制を整えることが重要となり,教育相談の責任者もしくは主な担当者を学校の中に位置づけることが必要と思われる。それに関連して,関係機関との連携を図る必要性を訴えている。
 2番目に関しては,担任は障害や障害児教育のことを理解することが求められているということである。また,「わずかな年数で担当が替わり,子どもが大変戸惑ってしまう。」という意見があったが,継続的な専門性の高い指導をどう作っていくかということで,考えられるものをここにまとめてある。
 3番目については,障害児教育に関する学校に限らず広く言われていることである。実践していることを広く県民に公開していくという趣旨の内容である。

○「開かれた学校づくり」という項目がある。開かれた学校づくり,あるいは学校教育の説明責任がこれからは非常に重要であると思っている。
 このことについて,もう少し具体的に伺いたい。

○例えば,盲・ろう・養護学校あるいは障害児学級等において,子どもが指導を受けたいとした場合に,そこで何が行われているのか,あるいは教育的ニーズにどういった対応ができるのか,という情報が曖昧なままでは,安心して子どもをそこに通わせることができないのではないか,ということがバックグラウンドにあると思う。県民や保護者等,本人も含めてだが,そこに行きたい,そこで指導を受けたい,という気持ちになったり,または,そこで行われていることを理解していただくためには,その情報を広く,県民,保護者等,本人に対して提供するということが求められているのではないかと思われる。「アカウンタビリティ(説明責任)」が,ここの中には盛り込まれていると思う。
 具体的に,どう広く知っていただくかについては,広報活動あるいはパンフレットを通じて,あるいはホームページなどを通じて等が考えられる。また,研修・研究体制を組織して活動を行う中で,研究報告書などの形で実践を伝える方法も考えられる。
 障害児の学校,学級だけに限らず,県全体の動きとも非常に密接に関連した部分もあると思う。この点に関して,事務局からの補足説明を求めたい。

△委員からパンフレットとかリーフレット等との指摘があった。毎年「広島県の盲学校,ろう学校,養護学校」というパンフレットを作成している。県教委で,実施している施策としては,学校外からの意見を幅広く求めて学校運営に反映させることを目的に,平成13年4月1日から,すべての高等学校と同様に盲・ろう・養学校全校に学校評議員を置いている。また,現在,学校評価システムのあり方について検討を進めている。
 さらに,この中間報告の内容に則して述べれば,公開授業という形で学校の研修や研究成果を広く地域,教育関係者等に報告する方法を取っている。

○盲・ろう・養護学校が就学前,就学時または卒業後の障害児について,センター的役割を果たしていく必要があるということは,現在,児童生徒数が減っている学校等においても地域から求められていると思う。センター的役割と適正配置は,どちらが重要視されるのか。保護者の思いは,センター的役割の重視と思う。

○これは誰が回答するか難しい質問であり,基本的には,この委員会及び最終的なまとめとなる「答申」の位置付けの話となると思う。
 今までこの本委員会及び専門委員会では,広島県の障害児教育の将来構想について数々議論してきた。具体的には,今まで行ってきたあり方,やり方を将来に向かってどうしていくことがこれからの広島県の障害児教育にとって望ましいのかという観点で議論してきた。そこでは,構想レベルでの議論と,具体的レベルの議論の両者が広く話し合われてきた。そのため,どこまでが本委員会として答申に盛り込めるものなのかの線引きが,十分になされなかった部分がある。
 また,他方,一つの事項を他の事項と切り離して議論することが難しい面もあった。例えば,適正配置そのものを議題としても,教育の中身を今後どうするかとの議論と非常に関連性が高い。あるいはセンター的役割だけを取り出して議論することも難しい。
 そこで,本委員会の議論及び答申は,大枠と言うか,枠組みとして提示し,具体的な部分については,今後県が作成する予定の教育ビジョンやアクションプログラムの議論に委ねていくという方向にあると考える。

○4ぺ-ジに「教員の専門性及び各学校の研修・研究体制」がある。新年度の文部科学省の新しい事業の中に「盲・ろう・養護学校の専門性向上推進モデル事業」がある。その中に構造図が示されており,大学との関係が描かれている。
 国立特殊教育総合研究所では,平成14年度内にということで,インターネット等を使った講義等の配信の準備を進めている。より地元に密着した地元の大学が,養護学校等の研究・研修体制をどう支援するかが大きいと思う。
 障害児学級の担任から,「自分たちで研修会をもっているので,そこに継続的に指導に来てほしい。」とか「相談にのってもらいたい。」という要望がある。土・日あるいは夏休み,冬休みに,そのような集まりに自費で参加されている方を多く知っている。広島の場合は,広島大学に,ぜひ積極的に,研修・研究に関与していただきたい。または,そういう形を教育委員会として作っていただきたいと思う。

○これまで何回も議論を重ねてきた内容なので,今までの議論の経緯をイメージしながら読んでいただいたと思う。
 先ほど前半及び後半部分で検討してきた「中間報告案」ついては,ここで審議を終える。
 今後は,意見あるいは質問なども踏まえて,この中身に関して専門委員会に委ねていただきたい。
 御了解いただいたので,今日の議論を踏まえて専門委員会で検討させていただく。
 それでは,最後に事務局からの諸連絡をお願いする。

△今後の日程について説明する。
 専門委員会を早急に日程調整し開催する。その専門委員会を経て,教育長への手交の日程調整を行う。手交の日程が決定すれば,委員にはお伝えする。教育長への手交をもって中間報告の公表となる。

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