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平成19年度広島県特別支援教育基本構想策定委員会 第3回特別支援教育推進専門部会議事要旨

1 日時

平成19年12月5日(水曜日)10時00分~12時00分

2 場所

広島県庁東館6階 審理審問室

3 出席者

6名(欠席1名) 

4 議事内容

(1)開会

(2)事務局説明

(3)協議

(4)閉会

5 協議概要

(1)3 広島県の特別支援教育の今後の在り方について

(1)校内支援体制の整備

委員:「市町教育委員会による特別支援教育の推進」の中で,市立高等学校について記載しているが,県立高等学校についても同様に推進していくのか。

事務局:県立高等学校についても同様のことが必要だと考えている。

部会長:私立も同様に考えているのか。

事務局:管轄が異なるので,そこまでは言及できない。

(2)一貫した支援体制の整備

特になし。

(3)特別支援学校における教育の充実

委員:本校でもセンター的機能が果たす役割について意識するようになってきている。本校には,専任の教育相談主任が配置されており,地域の小学校,中学校及び就学前の幼稚園などの機関に働きかけ,連携協議会を設置している。これまでは,教材・教具の情報提供による連携が多かったが,最近は,公開研修会の開催を通じて連携を行っている。この12月には,発達障害の専門家である医師を招聘し,地域の方にも参加してもらえる研修会を開く。特別支援教育コーディネーターの役割について保護者も認識できている。連携協議会を開催することで,本校の地域における位置付けが明確になり,特に就学前の子どもを持つ保護者や関係機関と連携することが多くなった。また,就学相談の機能化も図ることができてきた。今後,小・中学校等の特別支援教育コーディネーターとのネットワーク化をどのように図っていくのかが課題である。

部会長:公立の定時制高等学校や私立の高等学校が特別支援教育について取り組み始めているように思う。今後,全日制の高等学校にも特別支援教育の意識が浸透することが望まれる。

副部会長:小学校では,幼稚園と連携を取っているが,就学時健診等,まだまだ連携が不十分である。就学支援シート等を活用すると連携が円滑にいくのではないかと思う。小学校からのPR不足もあるのかと思う。一方,早くから特別支援学校と連携を取っている保護者もいる。ネットワーク化を進め,早期から支援できる体制を整える必要があると思う。

部会長:保育所の場合,特別支援学校,各地域の療育センター及び保健所等と連携しているケースがあるが,療育センターや特別支援学校がそれぞれの役割を認識して連携できるとよいと思う。

委員:特別支援学校のおかげで意識は高まっている。小中一貫教育では,小学校と中学校の教職員が一緒に研修をしたり,児童生徒の実態把握をしたりすることで,お互いが協議しやすくなっており,児童生徒の支援に関することについても前向きに話をするようになってきた。私立の幼稚園と小学校の連携は,まだ十分にできていない状況である。

 ある校区では,年間数回,保育所,小学校及び中学校が各種の教育課題を話し合う協議会を実施しており,行事等についても連絡を取り合うなど連携を深めている。協議会では,幼児児童生徒の実態等についても連携が図られ,具体的な支援に結びついていると聞いている。中学校と高等学校の連携は,入学選考試験の関係で難しいところがある。ある私立高等学校では,入学説明会のときに教育相談を実施して,入学前に生徒の実態を把握している。保護者も安心して相談し,3年間の見通しを持って入学させている。特別支援学校との関係では,巡回相談をとおして教職員の意識向上を図ることができ,随分助かっている。

委員:夏季研修会において実践発表の機会があったが,台風の影響で中止となり,資料だけ配布したことがあった。後日,問い合わせがいくつかあり,その中には,発達障害については支援が必要なのだということが分かってきたという意見があった。少しずつではあるが,意識は高まってきている。高等学校では,中学校との連携において,生徒指導関係の内容が多いため,特別支援教育についての連携は,まだ少ない状況である。しかし,本来,特別支援教育には,生徒指導の面も含まれていると思う。どうやって3年間鍛えて卒業させるかということも大切であるが,その先の大学や専門学校進学についても心配である。進学すると終わりになりがちであるが,高等学校と大学等その進学先との連携も必要となってくると思う。

部会長:広島市の成人・青年にアンケート調査をしている。対象者の中には,大学卒業の方も多くいるが,その中には引きこもっているケースもある。なぜ,そうなったのか検証中である。大学にも困難な状況になっている学生がいる。今後,特別支援学校にも相談するようになるかもしれない。

委員:特別支援学校のセンター的機能では,どのようなことを対象として相談できるのか分からないので,どのような相談内容であれば対応できるのか示してほしい。

(4)教員の専門性の向上

委員:45歳以上の教員を対象とした研修というのは何か。内容的には,どういうことを想定しているのか。

事務局:内容については,これから検討していくことになる。現在の研修制度は,初任者,2年目,3年目,6年目及び10年目において,経験者研修の体制が整備されている。また,45歳以下が対象の長期研修もある。46歳以上の教員は,学校には多くおり,よりスキルアップできる研修が必要ではないかという意見をいただいている。

委員:すべての教員を対象に計画的に特別支援教育の研修を実施することはできると思う。また,スキルアップを図ること,今までの経験からだけでは,なかなか捉えにくい子どもたちに対しても対応できるようスキルの幅を広げるということであれば,45歳以上の教員にも研修を進めることができると思う。

部会長:このことは,免許の更新制の問題に関連して,やがては出てくる課題であると思う。

委員:教育センターの特別支援教育に関する各講座の申込者が多く,受講できないことが多々ある。特別支援教育の意識が高まれば高まるほど,受講希望者は増えると思う。基礎講座も発展的な講座も,今より多く開催してほしい。各教科の特別支援教育に関する授業改善が課題である。この教科において具体的にはどのような支援方法があるのか知識が少なく,特別支援教育に視点を当てた授業がまだまだ不十分である。各教科の研修に特別支援教育の視点を取り入れていく必要がある。そうすれば,年齢に関係なく推進していけると思う。

副部会長:校内の授業研究において,学級担任が,この児童に,この場面で,意図的にこのような支援をすることを指導案に示し,指導できるように変わってきた。どこに重点を置いて取り組んだのかということを分析していくと,授業改善の具体的なところも分かってくると思う。特別支援教育というと全く別の教育をしなければならないのではないかという意識があるように思う。例えば,この子が集中するためには,どうしたらよいのかということをもっと普段から話し合っていくことが必要だと思う。

部会長:文部科学省も通級による指導までは示しているが,普通学級での一斉授業の中でどう対応し,取り組んでいくのかまでは踏み込んでいない。これからの課題である。今後,教員の実践発表等から学んでいくようになると思う。

委員:特別支援教育というと,教員がやるという意識があるが,高等学校では,生徒が支援をする場合もある。支援の必要な生徒については,周りの生徒も何となく分かっている。生徒同士が認め合う雰囲気が大切である。クラスの中の生徒同士が教え合えるような環境を作りたい。教員による支援だけでなく,生徒同士の支援も含めて取り組んでいきたいと思う。

(5)特別支援教育に関する普及啓発

部会長:中学校や高等学校の教員の意識改革に苦労している。小学校の学級担任制では,終日,児童と一緒にいることができるので意識を変えざるを得ない。しかし,教科担任制だと生徒のことが分かりにくい状況がある。

副部会長:広島市では,特別支援教育部会に入っている者が1,000人を超えている。小学校では,クラス替えをする際に,この児童はこういう支援が必要であるということを理解して担任している。しかし,全てを理解するのに時間がかかり,前期は,その児童を理解すること,その児童を学級に位置付けることに奔走しているばかりで,後期になって,やっとその支援の必要性を本当に理解できてくる。高学年になると,児童の校内での活動範囲も広くなってきて,学級担任以外の教員にも関わることが多くなる。そうなると,今度は,全教職員で支援するということが必要になってくるが,これが,時間がかかるため十分にできていない。やっと落ち着いて取り組めるようになると,学年が終わってクラス替えになる。学級をすぐにまとめて取り組んでいかなければならないのだが,極めれば極めるだけ時間がかかるのが現状である。全教職員でどのようにサポートしていくのかが課題である。

委員:校内では,特別支援教育コーディネーターを中心に特別支援教育の必要性について広めている。先日,校長研修会で,校内の取組みについて発表した。その際,「中学校は,生徒指導で大変なのにあなたの学校は落ち着いているのですか。」といった質問があった。そうではなく,「特別支援教育は生徒一人一人をしっかりと捉えることである。そして,分かる授業をすることである。」と説明した。今でも特別支援教育は全生徒に必要なことだということをいろいろな場面で言っている。中学校は,複数の小学校から生徒が集まってくるので,小学校では,周りの友だちに十分理解されていた生徒も中学校に来てからコミュニケーションで悩んでいる場合がある。特に,発達障害でコミュニケーションに課題のある生徒は悩んでいる。もっと研修を深めながら考えていきたい。校長研修会で「研修すればするほど,具体的にどうしたらよいのか分からなくなる」という意見があった。事例研修等を積み重ねながら深めていく必要性があると思う。

委員:教科担任制の場合,学級担任一人が問題を抱え込むことはないが,特別支援教育コーディネーターが抱え込まないか注意している。本年度は,巡回相談を活用して校内研修を実施した。まず,生徒の困っていることは何かを各教職員から情報収集した。巡回相談では,一般論の講義の後,個々の生徒についての具体的な対応について助言をいただいた。教科担当も含めた教員全員にとって,支援の具体的な方法等,参考になった。また,本校では,保護者との連携を大切にしている。特にコミュニケーションが苦手な生徒については,生徒を介して保護者と連絡を取ることが難しいため,保護者に正確な情報が伝わるように取り組んでいる。それも支援だと思っている。ちょっとした誤解から保護者に不信感がわくことがある。

部会長:高等学校には,大きな学校間格差があるように思う。励ます役になりたい。

委員:私も本校に赴任してから勉強して分かってきた。他校の校長先生方に話すと,そういった生徒は本校にも在籍すると言っていた。なぜ,言うことを聞かないのかと勘違いをし,生徒指導の面だけで対応していた。知らないということはいけないと思う。

部会長:文面で修正するところはないか。

委員:「教育委員会」は県の教育委員会であり,「市町教育委員会」は市町の教育委員会であると捉えている。2ページと10ページには「広島県教育委員会」という表現があるが,この整理はどうなっているのか。特に10ページの「広島県教育委員会」について,特別支援教育推進リーダー(仮称)養成は県教育委員会が実施することなのか。

事務局:「教育委員会」としているところは,県と市町の両方の教育委員会が取り組むべきものとして整理しており,県と市町の両方の教育委員会という意味である。特別支援教育推進リーダー(仮称)は,県教育委員会が実施することだと考えている。

(2)2 基本構想策定の視点

(1)1 特別支援教育の理念

部会長:中央教育審議会の答申や国からの通知の中に「共生社会」という言葉が出てくる。この広島県の答申の中で,共生社会の実現についての表現をどうするのかについて議論いただきたい。

委員:地域社会の中でお互いが認め合うということは,すでに障害者基本法等にも示してある。生活全般について考えていこうというのは,文部科学省の施策的なところも含めて当然である。具体的に教育の部分で考えていくということは,やっていかなければならないことである。

 しかし,以前には,「認め合う」ということが非常に狭い部分に限定され,幼児児童生徒の指導が不十分であった時代があった。みんなが一緒にいれば良いという大きな集団を重視するのみであった。現在は,指導の仕方が問われる時代である。現在,個別の指導計画で子ども一人一人に合ったニーズに応えていこうと指導の仕方が転換してきている。ここでは,教育として何をすべきなのかという点に限定していかないといけないと思う。この答申が,次年度以降の具体的な施策につながっていくので,理念というよりも,広島県の教育は具体的にどうしていくのかを示した方がよいと思う。

副部会長:一人一人の状況に応じたきめ細かな教育が問われており,それを大切にしたい。みんなで助け合っていくことは,当然,大切であるが,具体的に示す方が良いと思う。個別の指導計画を立ててきめ細かに指導していくことが必要である。

委員:広島県の現状と課題を具体的に挙げていって,基本構想策定をすることが良いと思う。

委員:具体的な考え方がどうなのか示した方がよいと思う。

委員:私も同じである。

委員:義務教育の中で,特別支援学級であっても,通級による指導であっても,通常の学級であっても,児童生徒一人一人の子どもの困難さに気付いていく教員でないといけない。また,その困難にどう手だてを組んでいくか,学校全体で,又は県全体で取り組んでいくことを方法の中で示していかないといけないと思う。そのために一人一人の教育的ニーズを把握した上での指導を具体的に示していくという点で,県の具体的な内容を示したもので良いと思う。

部会長:中間報告の具体的な内容から出発し,共生社会の部分については,国の施策に沿って県全体で取り組むべきものであり,教育委員会だけでどうこう言える範疇ではない。教育として当然考えていかなければならないものではあるが,県全体の取組みという大きな枠の中で取り組んでいくという意見とする。

部会長:その他についてはいかがか。

委員:現在,発達障害の通級による指導がどうなっているのか教えてほしい。

事務局:平成18年4月1日の学校教育法施行規則の改正に伴って,学習障害者,注意欠陥多動性障害者が,通級による指導の対象者となった。本県においては,平成18年度,初めて学習障害者,注意欠陥多動性障害者を対象としたいわゆる通級指導教室が小学校1校に設置され,本年度,福山市立鷹取中学校に中学校で初めてのいわゆる通級指導教室が設置された。パブリックコメントにおいても,まだまだニーズがあるので充実してほしいという意見があった。

委員:今後,高等学校との連携が深まってくると思うが,現在は,高等学校に在籍する発達障害の生徒の人数を把握しているのか。

事務局:調査はしていないが,年度当初に行った校長ヒアリングで発達障害のある生徒について,聴き取りをさせていただいた。その結果,全て診断があるわけではないので,断定できないが,半数以上の学校で,発達障害があると思われる生徒がいると感じておられるということであった。

部会長:答申案について,いろいろ意見をいただいた。この協議結果をまとめて諮問会議に提出する答申案を作成したい。諮問会議まで,あまり時間がないので,協議結果の取りまとめは,部会長,副部会長及び事務局に任せていただいてよろしいか。

全委員:異議なし。

部会長:それでは,一任させていただく。

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