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広島県人権教育・啓発指針(教育委員会事務局)

平成14年5月
広島県

目次

前文

第1 人権尊重の理念

第2 指針の基本的な考え方

1 指針策定の趣旨

2 指針の目標

第3 人権教育・啓発の基本的なあり方

1 人権教育

2 人権啓発

第4 多様な機会を通じた人権教育・啓発の推進

1 学校等

2 地域社会

3 家庭

4 職域

第5 人権にかかわりの深い特定の職業に従事する者に対する研修等

第6 指針の推進

1 推進プランの策定

2 推進体制

3 相談機関相互の連携強化

 20世紀,人類は,二度にわたる世界大戦の惨禍を経験し,平和がいかにかけがえのないものかを学んだ。とりわけ,人類史上最初の原子爆弾による惨禍を経験した本県にとって,21世紀を迎えた今日,世界の恒久平和の実現は県民の切なる願いである。こうした中で,われわれは,「平和のないところに人権は存在し得ない」,「人権のないところに平和は存在し得ない」という,大きな教訓を得た。
 日本国憲法が保障する基本的人権は,人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であり,何人も侵すことのできない永久の権利として,現在及び将来の国民に与えられたものであるとされている。わが国においては,このような基本的な立場にたって,人権を確立するための諸施策が推進されてきた。
 さらに今日,社会の国際化,情報化,高齢化などの進展に伴って,人権を擁護するための新しい取組が必要となっている。こうした情勢のもと,国においては,平成9年7月に「人権教育のための国連10年」に関する国内行動計画が策定された。さらに平成12年12月には「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」が制定された。この法律において,人権教育及び人権啓発を推進することについて,国,地方公共団体及び国民の責務が明らかにされたところである。
 これらのことを通して,国は,すべての人々の人権が尊重される真に平和で豊かな社会を実現しようとするものである。
 本県においては,このような認識に立ち,次の方針に基づき,人権教育・啓発を総合的かつ効果的に推進するものとする。

第1 人権尊重の理念

 人権は,人としての尊厳に基づいて,だれもが生まれながらにして持っている固有の権利であり,社会を構成するすべての人々が,かけがえのない存在としての生存と自由を確保し,だれもが幸福に生きるために,欠かすことのできない権利である。人権尊重とは,人権が人としての固有の権利であるという考えのもとに,一人ひとりが自分の人権だけでなく,他の人の人権についても正しく理解し,権利の行使に伴う責任を自覚して,相互に人権を尊重し合いその共存を図っていくこと,すなわち,自分を大切にし他人を大切にして共に生きていくということである。

第2 指針の基本的な考え方

1 指針策定の趣旨

 本指針は,「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」に基づき,本県が今後実施する人権教育・啓発についての基本方針を示すものである。 

2 指針の目標

 本指針は,県民が人権尊重の意識を高め,互いに人として尊重し合い,だれもがいきいきと生活できる社会づくりを目標とする。

第3 人権教育・啓発の基本的なあり方

人権尊重の理念について,県民相互の理解を深めることを目的として行われる人権教育・啓発の果たす役割は極めて大きい。
 人権教育・啓発の推進に当たっては,県民一人ひとりに,人権の意義やその重要性が知識として確実に身に付き,人権問題を直感的にとらえる感性や,日常生活において,人権への配慮が,自然に態度や行動に現われてくるような人権感覚を育むことが重要である。
 そのため,県・市町村等の実施主体は,その責務を認識し,創意工夫しながら地道に粘り強く,人権教育・啓発を続けて行く必要がある。
 また,人権教育・啓発は,県民一人ひとりの心のあり方に密接にかかわる問題であることから,その性質上,押し付けにならないように留意する必要がある。
 さらに,人権教育・啓発の推進に当たっては,行政や教育の主体性,中立性を確保した上で,政治運動や社会運動との関係を明確に区別して実施しなければならない。

1 人権教育

 人権教育は,県民一人ひとりに人権尊重の精神が育まれることを目的として行われる教育活動をいう。
 その実施に当たっては,学校教育,社会教育及び家庭教育の場において,それぞれの実施主体が相互の連携を図りながら,人権尊重の理念に対する理解を深め,体得するよう行う必要がある。

2 人権啓発

 人権啓発は,県民一人ひとりに人権尊重の理念を普及させ,それに対する県民の理解を深めることを目的として行われる広報その他の啓発活動(人権教育を除く。)をいう。
 その実施に当たっては,人権尊重の理念を広く普及し理解されるよう,マスメディア,情報機器等の活用による広報などによって,人権に関する様々な情報を発信し,総合的かつ効果的に行う必要がある。

第4 多様な機会を通じた人権教育・啓発の推進

1 学校等

 幼児児童生徒の人権尊重の精神を育む上で,保育,学校教育は,大きな役割を持っている。幼児期においては,人権尊重の精神の芽生えが感性として育まれるように努める。
 小学校,中学校,高等学校,盲学校,ろう学校,養護学校においては,児童生徒の発達段階に即しながら,学習指導要領に示されている各教科等の特質に応じ,人権尊重の理念について理解を促し,それが日常生活に活かされるよう努める。また,児童生徒がそれぞれ一人の人間として尊重されるよう,一人ひとりを大切にする取組を推進する。大学等においては,幅広い知識と豊かな人間性を育むとともに,社会のあらゆる分野で必要な人材を養成する機能を担っていることから,学生の人権尊重の理念に対する理解をさらに深めるよう努める。

2 地域社会

地域においては,そこで生活する人々が身近な社会生活を通じて様々な人権を認め合い,共存していくことが必要である。このため,地域の住民が相互の人権を尊重し,共存していくという人権尊重の理念が日常生活の中で根付くよう,多様な学習機会の充実を図る。

3 家庭

 幼児期から豊かな情操や思いやり,善悪の判断など人間形成の基礎を育む上で,家庭の果たす役割は重要である。
 このため,県は,保護者に対する学習機会の充実を図るとともに,これらの学習機会,相談窓口,関係機関などについての情報の提供や相談体制の整備など,家庭教育を支援する取組の一層の充実を図る。

4 職域

 民間企業等の事業所の,人権啓発推進に果たす社会的役割には大きなものがあり,事業所内における人権尊重を一層確保するよう努めることが望まれる。こうしたことから,県は,民間企業等の事業所が自主的に行う,従業員等の啓発への取組に対し,協力・支援を行う。

第5 人権にかかわりの深い特定の職業に従事する者に対する研修等

 県・市町村職員,教職員,警察職員,消防職員,医療・保健・福祉関係者など,人権にかかわりの深い特定の職業に従事する者は,特に人権尊重の視点から職務を遂行する必要があり,それぞれの関係機関における研修等の取組を推進する。

第6 指針の推進

1 推進プランの策定

 この指針に基づき,県民一人ひとりが人として尊重され,だれもがいきいきと生活できる社会を形成していくという視点に立ち,人権をめぐる諸状況や人権教育・啓発の諸課題を把握した上で,人権教育推進プラン及び人権啓発推進プランを策定する。また,社会経済情勢の変化や国際的潮流の動向等を考慮し,人権に関する新たな課題についても適切に対応する必要があり,適宜,人権教育推進プラン及び人権啓発推進プランを見直すものとする。

2 推進体制

 この指針に基づく人権教育・啓発に関する施策を総合的かつ効果的に推進するため,庁内に人権施策推進本部を設置する。また,人権教育・啓発に関する施策の実施に当たっては,国及び市町村との,一層の連携強化を図るものとする。

3 相談機関相互の連携強化

 人権に関する様々な問題についての相談機関の対応が,今後ますます重要になることが予想されることから,本県の各種相談機関をはじめとして,国や市町村の相談機関等との相互の連携強化を図るものとする。

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