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国際教育協力研究会(報告)

 日時 平成16年8月19日(木曜日) 13時00分~16時30分

 場所 広島市留学生会館 (広島市南区西荒神町1番1号)

13時00分 開会

開会に当たり,本研修会の主催者である広島県教育委員会指導第一課より,課長代理木下隆があいさつをしました。

開会あいさつ

 指導第一課 課長代理 木下 隆 

 指導第一課課長代理木下隆氏の開会のあいさつの画像

○あいさつ(抜粋)

▼文部科学省は,平成12年度に開催した「国際教育協力懇談会」において,発展途上国の人材育成を支援する目的で,青年海外協力隊の中に現職教員を対象に限定した派遣制度を設けることを提言。これを受け,平成13年度に,現行の青年海外協力隊「現職教員特別参加制度」が創設され,本県からも教諭2名を第1期生として発展途上国に派遣した。

▼第1期生となる教諭2名が平成16年3月に帰国。
両名は,生活環境,言語,文化,風習,宗教,人種など,日本とは全く異なる環境で,現地の教育の発展のために全力を尽くしてきた。派遣国のために働くと同時に,自らも多くを学び,今後,広島でその経験を活かした教育実践をしようと意欲に燃えている。

▼本研修は,これら帰国教員の経験を共有し,学校教育活動への活用方策について協議し,もって国際協力及び国際理解教育の推進等に資することを目的として開催する。

▼討議において互いに知恵を出し合い,互いに学び合い,そこで得たものを教育活動に活かしてほしい。また,今回の機会を基に,横のつながり,横のネットワークを作っていただきたい。

▼また,今回,特に青年海外協力隊事業を所管している独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」)との連携が実現し,その全面協力をいただいた。JICA中国国際センターから業務第二チームの花井淳一チーム長を始め,5名の皆様にお越しいただいている。

▼学べるものはすべて吸収するという積極的な姿勢で取り組んでいただきたい。

熱心に耳を傾ける参加者
熱心に耳を傾ける参加者の画像1熱心に耳を傾ける参加者の画像2

13時05分 オリエンテーション

オリエンテーションでは,青年海外協力隊事業及び現職教員参加特別制度について,JICA中国と広島県教育委員会より説明を行いました。

JICA中国 佐藤 渉 氏

JICA中国佐藤渉氏の画像

指導第一課 宇佐美 彰子 主任主事

指導第一課宇佐美 彰子主任主事の画像

▼JICA中国より,佐藤渉氏が青年海外協力隊事業(以下「JOCV」)について説明を行いました。
また,事前に参加者から寄せられたJICAへの質問についての回答もなされました。

【質問例】
 (1)JICAはJOCVにおいてどのような成果をあげ,どのようなビジョンをもっているのか
 (2)JOCV隊員に求められる要素とは。
 (3)JOCVはなぜ単身赴任なのか。 等

▼指導第一課より,宇佐美主任主事が現職教員特別参加制度の意義及び応募から採用までの具体的な事務手続きの流れについて説明しました。

13時30分 帰国報告

本日のメイン・イベントのひとつ。派遣終了者による帰国報告です。
両教諭とも,現地での様子を画像で提示しながら,心境の変化,気づきなどについて報告しました。

広島市立井口中学校 教諭 谷花邦弘 パラグアイ派遣 [音楽]

広島市立井口中学校教諭谷花邦弘氏帰国報告の画像

福山市立箕島小学校 教諭 菊池紀章 ザンビア派遣 [小学校教師]

広島市立井口中学校教諭谷花邦弘氏帰国報告の画像

▼パラグアイの正装で登場した谷花教諭。
専門のファゴットの指導など,配属先の国立音楽院での活動の様子や,
協力隊活動を通じて感じたことについて報告しました。

矢印の画像5谷花教諭の発表資料

▼ザンビアでも治安の不安定な地域へ小学校教師として派遣された菊池教諭。現地での生活や教育活動への取り組み,帰国後に考えさせられたことについてを報告しました。

矢印の画像6菊池教諭の発表資料

14時45分 休憩 

 多数の資料の画像

▼JICA中国から,国際協力を進める上で他国の理解を深めるのに活用できる教材,資料が無料で提供されました。
▼谷花教諭,菊池教諭が,現地の民芸品や写真パネルなどを持参し,研修室内に展示しました。
▼また,菊池教諭は,現地での授業の様子をビデオテープで流しました。

15時00分 グループ討議

 グループ討議では,指導第一課 米谷剛指導主事のコーディネートの下,参加者がお互いを紹介し合うワークショップを行い,その後,4つのグループに分かれ,4つのテーマについて討議を進めました。
 討議には,先ほど帰国報告を終えた谷花・菊池両教諭の他,JICA中国や県国際企画室からの参加者にも加わりました。

◆討議の四つのテーマ

(1) 国際理解教育の実践状況について

(2) 日常行える国際貢献について

(3) ボランティア精神を育むための教育活動について

(4) 経験を授業や児童生徒への指導にどのように生かせるか

討議の画像1

▼自己紹介ワークショップの後,4グループに分かれて討議を行いました。
討議の画像2討議の画像3

【発表内容】

(1)国際理解教育の実践状況について

  • 生徒たちが興味のある地域・調べてみたい地域を決め,調べた内容を文化祭で発表する実践を行っている。
  • 国際理解教育と英語とは切っても切れないので,小学校高学年では,月に2回の英語活動を通して,実践を進めている。
  • 小学校中・高学年では総合的な学習の時間に,低学年では教育課程外に英語活動を行い,国際理解教育に必要なコミュニケーション能力の育成を図っている。
  • 英語を扱うことと国際理解教育を進めることとは,全く同一ではないので,様々な交流活動や調べ学習とを組み合わせた実践をしている。
  • JICAの出前授業を利用しているが,海外派遣経験者の経験が生かせる仕組みづくりが,もっと必要である。
  • 総合的な学習の時間で,外国人を招いたり,JICAの出前授業を活用したりして実践しているが,一過性のイベントに終わらせないようなカリキュラムの作成,教職員の共通理解が必要である。

(2)日常行える国際貢献について

  • 自分自身の海外体験を伝えることで,今自分たちができる国際貢献を考えさせている。
  • ユニセフ募金への協力や余剰文具の送付などを行っているが,物品の援助だけでなく,なぜ国際貢献が必要かを考えさせるようにしている。
  • 対外的な支援の実施を通して,自然な形で困っている人や地域のことを知り,考えられる取組みが,日常から必要である。
  • 他国の状況を知ることは他者理解を進め,ひいては自己理解の深まりが期待できる。表面上のことだけではなく,正しい知識が国際貢献につながると思う。

▼討議の結果について,各グループから代表者に発表してもらいました。
代表者による討議の結果発表の画像1代表者による討議の結果発表の画像2

(3)ボランティア精神を育むための教育活動について

  • 高校生が小学生に簡単な英語の読み聞かせを行うことや,JICAのOB,OGを招いて経験談を聞くことなどが,ボランティアへの第一歩だと考えて,実践している。
  • 自発的に「何かをやりたい」と思える心を育てることが大事である。普段の授業から,生徒が進んで取り組んでいける展開を心掛けている。

(4)経験を授業や児童生徒への指導にどのように生かせるか

  • 「他国との文化の違い」を切り口にした授業が多いが,「日常生活」,「生活の中の喜びや悲しみ」といった身近な内容を切り口にすることも大切である。
  • 青年海外協力隊経験者は,長い期間その国の人たちと同じ生活をしているので,貴重な経験が聞ける。活かし方を工夫していくと良いと思う。

 コーディネーター 米谷指導主事

コーディネーター米谷指導主事発表の画像

▼グループ討議の内容を整理すると,大きく2つに分かれる。

  • 経験を事実として児童生徒に伝える
  • 経験から得た考え方や姿勢を教育活動に反映する

▼この2つはいずれも,派遣者の経験を活用するという点で,非常に重要である。

▼言い換えれば,どちらが欠けても,この制度のねらいが達成されないのではないか。派遣者として御苦労され,貴重な経験を得られた方だけでなく,本日御参加の先生方が,また,より多くの先生方が,派遣者の経験を事実として,また,考え方や姿勢として共有し,活かしていくことが必要であると言うことを,このグループ討議の結論として,まとめとしたい。

16時30分 閉会行事 

JICA中国 花井淳一 チーム長

JICA中国花井淳一チーム長発表の画像

花井チーム長の話に耳を傾ける参加者の画像

花井チーム長の話に耳を傾ける参加者

▼これからのJICA,これからの青年海外協力隊事業は,国益を重視しながら進めていきたい。

▼帰国隊員の持ち帰った経験などを,県内の国際理解教育の発展に資することのできるよう,JICAとしても県教委等他の教育機関と連携して進めていきたい。

▽今回,第1回となる国際教育協力研修会は終了しました。

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