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平成25年度 人権教育部会 報告

広島県高等学校教育研究会 人権教育部会

研究の目標等

達成目標評価指標H24
実績値
H25
目標値
人権教育の指導の在り方や方法について理解を深める。人権教育の視点を取り入れた研究授業におけるアンケートの結果,理解を深めた教員の割合90%97%
実施される研究授業に会員が参加する。研究授業への延べ参加人数171人189人
人権尊重の理念を正しく理解,体得させる各教科等の指導案例を作成する。人権教育の視点を取り入れた指導案の作成数6例5例

研究の内容及び方法

1人権教育部会として,人権教育の視点を意識して取り入れた指導案を作成し,公表する。
2県内5地区において研究授業を開催し,人権教育もしくは道徳教育の指導の在り方について研究協議を行うとともに,指導主事を招聘し指導・助言を受ける。
3総会や地区別研究会において,実践発表や研究協議を行うとともに,指導主事を招聘し指導 ・助言を受ける。
4総会において,外部講師を招聘し,人権教育において育むべき感性・人権感覚を高める参加体験型学習やコミュニケーション技能などについて研修会を開催することで,教職員の理解を深めるとともに資質の向上を図る。

具体的な研究活動

1総会・研究会

平成25年8月2日(金)実施会場:広島市東区民文化センター大会議室

(1) 実践発表 「人権教育研究指定校 2年目の取組」広島県立安芸高等学校 川本 敬子教諭

(2) 講演 「子どもの心に寄り添うために~みんなちがってみんないい」

岡山県人権教育推進委員会委員,岡山県人権政策審議会委員

岡山理科大学・広島大学などで非常勤講師など 市場 恵子氏

ウ 講評 広島県教育委員会 豊かな心育成課 人権教育係 泊野 賢治指導主事

2地区研究会

県内5地区の県立学校で,公開授業研究会を実施(予定を含む)

(1)広島地区

第1回 授業研究会

ア 日時:平成25年11月 1日(金)

イ 場所:広島県立安芸高等学校

ウ 参加者:52名

エ 内容:研究授業 第1回人権教育の視点に立った「ディベート」の実際

     ・教科等:総合的な学習「日本はすべてのゴミを有料化すべきである」

     ・対象:2学年全クラス

第2回 授業研究会

ア 日時:平成26年 1月17日(金)

イ 場所:広島県立安芸高等学校

ウ 参加者:45名

エ 内容:研究授業 第2回人権教育の視点に立った「ディベート」の実際

     ・教科等:総合的な学習「コンビニエンスストアの24時間営業を禁止すべきである」

     ・対象:2学年全クラス

広島地区の成果

ア 仮説:人権教育の視点を組み込んだディベートを工夫して仕組めば,次の4つの力が付くであろう。

  ・異なる立場から物事を捉えるディベートの授業を行えば,物事を事実と主張に分け物事を客観的に考え,判断し,表現する力が身に付くであろう。

  ・相手の人格を否定せず,事実をもとに自分の考えを相手に配慮しながら伝え合う活動を仕組めば,意見が異なった人々が共存可能であることを学ぶことができるであろう。

  ・異なる立場が,何に価値を置き,どのような事実を根拠にして意見を構成しているのかということについて想定をつくる場面を設定しディベートを行えば,多様な価値観に気付き,相手の立場を尊重する力が身に付くであろう。

  ・審判を行う際に,主張と根拠を判断して得点を付けていく指導やワークシートの工夫を行えば,立場の異なる主張を冷静に判断する力が身に付くであろう。

イ 検証:アンケート結果の,「人それぞれ考え方や感じ方に違いがあってよいと思う」は肯定的評価は95%,「他の人の様々な考え方や感じ方を認め,そこから学ぶことができる」は61.9%であった。 

  ディベートのための資料準備や想定づくりが,1回目より2回目が飛躍的に向上した。そのため,議論もかみ合い始めた。審判も,異なる立場の意見を判断するためのメモを取る質・量ともに向上しており,事実と主張の論理性や妥当性から点数付けを行っていた。

(2)呉地区

ア 日時:平成25年10月3日(木)

イ 場所:広島県立呉特別支援学校

ウ 参加者:9名

エ 内容

  ・授業公開:小学部・中学部・高等部の全ての授業を公開(A4用紙1枚の略案を公開)

  ・講演:「知的障害特性に応じた人権教育の推進について」

  ・人権教育の全体計画をもとに,自校の児童・生徒の状況,どのように体制づくりをしているのかということについて説明。障害特性に応じた専門性を発揮した授業や学級経営を行うことこそが,児童・生徒の自立に向けた力を伸ばし,自分自身を肯定的に評価し,社会で多様な人とかかわりながら生きていく力を身に付けることにつながる。

オ 成果:それぞれの授業の個別の指導案の配付はなかったが,全ての授業を公開し,その後,校長から全体計画をもとにした特別支援学校における人権教育についての講演があり,実践とその背後にある考え方を学び,参加者の人権教育に関する理解が深まった。

(3)尾三地区  

ア 日時:平成25年10月31日(木)

イ 場所:広島県立総合技術高等学校

ウ 参加者:14名

エ 内容 研究授業

 ・教科等:世界史A「ヨーロッパの国づくりと国際関係」

 ・授業者:広島県立総合技術高等学校教諭 山田 智子 

 ・対象:3年 1クラス(41名)

 ・仮説:ICTを活用して映像を見せ当時の様子をイメージ化させた授業を行えば,当時の歴史的世界の理解が進み,授業における自己肯定的な態度が高まるであろう。

オ 成果:生徒が自分とは関係の薄いことだと考えがちな内容も,ICTを使用し,映像を見せることで当時の世界のイメージを持ち,自分と関連づけて考えることができようであった。授業の活用問題(学んだキーワードを使って主権国家体制を説明する問題)は,70%の生徒が適切に文書を書くことができていた。

(4)福山地区

ア 日時:平成25年9月29日(日)

イ 場所:広島県立上下高等学校

ウ 参加者:11名

エ 内容 学級経営・学校行事

 ・教科等:運動会「学校行事を通して共感的人間関係をつくる」

 ・対象:全校生徒

 ・仮説:運動が苦手な生徒や欠席の多い生徒も楽しみながら参加できるよう種目を考えるところから参画させるよう縦割りを組み,自分たちがチームへの貢献や役割を考え運営することで,所属意識や自己肯定感が高まるであろう。

オ 成果:42年ぶりの運動会を復活させることに自分たちも参画し,運動会を成功させたことにより,地域の人に褒められ認めらたことで,学校や地域への誇りや自己肯定感が高まった発言や行動が増加した。(リンク:中国新聞の記事)

(5)三次地区

ア 日時:平成25年9月26日(木)

イ 場所:広島県立庄原特別支援学校

ウ 参加者:20名

エ 内容:研究授業

  ・教科等:生活単元学習 「修学旅行」事後指導

  ・授業者:広島県立庄原特別支援学校 教諭 石田 功,教諭 村山 香

  ・対象:中学部 3年生 3名

  ・仮説:修学旅行でのJRの利用の仕方に関してビデオで自己を振り返り,新たな課題を自覚させ,スモールステップのロールプレイを仕組み,その中で感じたことを言葉や態度で肯定的に意思表示する活動を取り入れれば,生徒は課題解決の達成感を味わうことができ自己肯定感を高めることができるであろう。

オ 成果

  ・JRの利用の仕方に関して,ビデオで振り返りを行ったことは大変効果的であった。3人の生徒とも楽しく食い入るように映像を見て,どのような点を改善したらもっとよい切符の受け渡しができるのか,課題改善のポイントをそれぞれの生徒が3点ぐらいに絞り込んでいた様子が観察された。

  ・多くの参観者から,「切符の受け渡しのロールプレイでは,最初に生徒と教師が客役と駅員役を行い,やり取りが定着したところで,生徒同士でやり取りを行うように指導したことで,改善のポイントを意識して役を演じていた」という声が上がっていた。

  ・友達が,がんばって演じている様子を見て感じたことを,拍手やハイタッチをすることで表現し,お互いを肯定的に褒める姿が見られた。

その他

1 ヒューマンフェスタでの発表(広島県立安芸高等学校  生徒会の姿)

毎年12月に実施されている「ヒューマンフェスタ2013ひろしま」(リンク:ちらし)において,今年度はじめて「一人一人の命を大切に 実践発表会」が開催されました。本発表会では,命の大切さ,人権の大切さなどについて,“児童会や生徒会が中心となっていじめ撲滅キャンペーンや全校集会などの取組を行っている”あるいは“日々の学校生活,学校活動の中でその点を意識した活動を行っている”という学校の児童・生徒に実践発表をしてもらいました。発表校は,熊野町立熊野第三小学校,呉市立横路中学校,安芸高等学校でした。(リンク:中国新聞の記事)

人権教育研究指定校の,安芸高等学校の生徒が,日頃取り組んでいることをしっかり発表し,参加者に人権や命の大切さについて考えていただく大変すばらしい機会を提供していただきました。

人権感覚を育てる安芸高校の取組が,生徒の成長につながり,「自分を大切に,他人を大切に共に生きる」ための生徒の主体的活動につながっています。

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