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初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について2(一太郎 11/10/9/8 文書)

初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について

(中央教育審議会答申)

平成15年10月7日

3 「総合的な学習の時間」の一層の充実

(1)現状と課題

(1) 創設の趣旨等

「総合的な学習の時間」は,平成8年の中央教育審議会答申(第一次答申)及び,これを踏まえた平成10年の教育課程審議会答申において創設が提言され,新学習指導要領に位置付けられた。これらの答申では,「総合的な学習の時間」は,一定のまとまった時間を設けて横断的・総合的な指導を実施し,学び方やものの考え方の習得,主体的な問題解決等への態度の育成,生き方についての自覚の深化等を目指すことにより,[生きる力]をはぐくむという新学習指導要領の基本的なねらいを実現する上で極めて重要な役割を担うものとされている。

この「総合的な学習の時間」は,学校教育法施行規則及び学習指導要領総則において,各教科,道徳,特別活動とともに,教育課程を編成するものとして位置付けられ,年間授業時数,単位数,各学校において教育課程上必置とすること,ねらい,学習活動を行うに当たっての配慮事項等が示されている。

(2) 「総合的な学習の時間」の現状と実施上の課題等

各学校では,平成14年度から本格実施となった「総合的な学習の時間」について,その趣旨に即して創意工夫しながら実践に取り組んでいるところである。教員・保護者・児童生徒に対する意識調査の結果等からは,創意工夫した授業計画の組立ての機会が増加し,児童生徒の自ら調べ・まとめ・発表する力,思考力・判断力・表現力,学び方や近年とみにその低下が指摘されている学習意欲の向上などにつながったなどの肯定的な声が大きい。一方,教員の負担感,学習のテーマ設定の難しさ,具体的な実施内容に関する教員の悩みなどを考慮し,何らかの参考となる手引が必要であるとの指摘もある。

また,各学校の「総合的な学習の時間」の取組について様々な課題も指摘されている。例えば,「総合的な学習の時間」の「目標」や「内容」は,各教科等と異なり学習指導要領に示されておらず,各学校においては,学習指導要領に示された「総合的な学習の時間」の趣旨及びねらいを踏まえ,具体的にこれを定めて計画的に指導を行うことが求められる。しかしながら,学校において具体的な「目標」や「内容」を明確に設定せずに活動を実施し,必要な力が児童生徒に身に付いたか否かの検証・評価が十分行われていない実態や,教科との関連に十分配慮していない実態,教科の時間への転用なども指摘されているところである。このほか,児童生徒の主体性や興味・関心を重視するあまり,教員が児童生徒に対して必要かつ適切な指導を実施せず,教育的な効果が十分上がっていない取組も指摘されているなど,改善すべき課題が少なくない状況にある。

さらに,「総合的な学習の時間」については「時間」であるという名称から,教科等とともに教育課程を構成するものであると受け止められにくく,計画的な指導の必要性が理解されにくくなっているとも指摘されている。

(2)当面の充実・改善方策

(1) 学習指導要領の記述の見直し等

国においては,このような指摘等を踏まえ,「総合的な学習の時間」を一層充実させる観点から,学習指導要領の記述を見直すことにより,[生きる力]をはぐくむために,各学校で目標や内容を定め,学校の実態に応じて横断的・総合的な学習等を創意工夫して行うという趣旨を一層明確化する必要がある。また,各教科等で身に付けた資質や能力相互の関連付け,深化・総合化の観点や計画的な指導,学年間・学校間・学校段階間の連携などが重要であることを明確化する必要がある。

さらに,各学校において計画的な指導の必要性が理解されるよう,学習指導要領における「総合的な学習の時間」の位置付けを一層明確化する方途についても今後検討することが求められる。

(2) 各学校における取組内容の不断の検証等

各学校においては,「総合的な学習の時間」の取組がそのねらいを踏まえたものとなるよう,各教科,道徳,特別活動等を含めた学校の教育活動全体の中での「総合的な学習の時間」の位置付けと意義を明確に意識することが求められる。具体的な取組としては,各学年の「目標」・「内容」を含めて「総合的な学習の時間」についての「学校としての全体計画」を作成し,具体的な指導の改善,評価の在り方,学年間・学校段階間の連携,円滑な実施のための指導体制等について,自己評価を実施すること等により取組内容を不断に検証するとともに,学校間で実施上の情報や意見の交換を行うことが考えられる。また,指導に当たっては,教員の役割・責任を明確にし,教員が明確な目標及び内容を設定して行き届いた指導を行うことや,各教科等における学習との関連,知識や技能と生活との結び付きに配慮しつつ,学びへの動機付けを図る指導を行うこと等が重要である。さらに,学校図書館等の活用,様々な活動についての専門的知識や経験を有する公民館,図書館,博物館等の社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携・協力や,地域の施設や経験豊かな人材など多様な教育資源の把握・活用を進めることが望ましい。

また,学習活動の一部について,活動内容によっては一定期間連続した取組を特定の時期に集中して実施した方が効果的な場合には,通常の授業日のほか長期休業期間も活用するなどして,弾力的に授業を実施する工夫も考えられる。

 

中学校学習指導要領一部改正

平成15年12月26日

第1章 総則

第3 総合的な学習の時間の取扱い

1総合的な学習の時間においては,各学校は,地域や学校,児童の実態等に応じて,横断的・総合的な学習や生徒の興味・関心等に基づく学習など創意工夫を生かした教育活動を行うものとする。

2総合的な学習の時間においては,次のようなねらいをもって指導を行うものとする。
 (1) 自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育てること。
 (2) 学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにすること。
 (3) 各教科,道徳及び特別活動で身に付けた知識や技能等を相互に関連付け,学習や生活において生かし,それらが総合的に働くようにすること。

3学校においては,1及び2に示す趣旨及びねらいを踏まえ,総合的な学習の時間の目標及び内容を定め,例えば国際理解,情報,環境,福祉・健康などの横断的・総合的な課題,生徒の興味・関心に基づく課題,地域や学校の特色に応じた課題などについて,学校の実態に応じた学習活動を行うものとする。

4各学校においては,学校における全教育活動との関連の下に,目標及び内容,育てようとする資質や能力及び態度,学習活動,指導方法や指導体制,学習の評価の計画などを示す総合的な学習の時間の全体計画を作成するものとする。

5各学校における総合的な学習の時間の名称については,各学校において適切に定めるものとする。

6総合的な学習の時間の学習活動を行うに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
 (1) 目標及び内容に基づき,生徒の学習状況に応じて教師が適切な指導を行うこと。
 (2) 自然体験やボランティア活動などの社会体験,観察・実験,見学や調査,発表や討論,ものづくりや生産活動など体験的な学習,問題解決的な学習を積極的に取り入れること。
 (3) グループ学習や異年齢集団による学習などの多様な学習形態,地域の人々の協力も得つつ全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制について工夫すること。
 (4)学校図書館の活用,他の学校との連携,公民館,図書館,博物館等の社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携,地域の教材や学習環境の積極的な活用などについて工夫すること。 (5) 国際理解に関する学習の一環としての外国語会話等を行うときは,学校の実態等に応じ,児童が外国語に触れたり,外国の生活や文化などに慣れ親しんだりするなど小学校段階にふさわしい体験的な学習が行われるようにすること。

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