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知事記者会見(平成30年7月7日)

印刷用ページを表示する掲載日2018年7月9日

 記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。

会見日:平成30年7月7日(土曜日)

発表項目

・7月5日からの大雨による被害及び対応状況等について

質問項目

・7月5日からの大雨による被害及び対応状況等について

会見録

(司会)
 本日の内容は,「7月5日からの大雨による被害及び対応状況等について」でございます。これより,知事からの発表に移らせていただきます。ご質問は,知事の発表終了後に,まとめてお願いいたします。それでは,知事よろしくお願いいたします。

7月5日からの大雨による被害及び対応状況等について

 それでは7月5日からの大雨による被害等について,ご説明させていただきたいと思います。お手元に第8報という資料があると思いますけれども,それもご参照いただきながらご覧いただければと思います。まずは,7月5日からの大雨によりまして,お亡くなりになられました方が多数いらっしゃいます。心からご冥福をお祈り申し上げます。また,今も避難所で多くの方が,過ごしていらっしゃると思いますけれども,この大変な状況の中,我々も全力でご支援申し上げたいと思っております。まず,人的被害の状況ですが,私どもがしっかりと確認できた数ということで,申し上げさせていただきたいと思います。今回の災害でお亡くなりになられた方,〔7日〕17時現在ですけれども,東広島市5名,呉市3名,三原市2名,竹原市2名,府中市1名,安芸高田市1名,福山市1名,計15名の方々の尊い命が失われております。また,行方不明者8名や負傷者12名を合わせますと35名の人的被害が出ております。さらに警察や消防,市町へ確認中の情報を加えますと,心肺停止や行方不明,安否不明の方がまだ20名近くいらっしゃると認識しておりまして,本当に甚大な被害であると認識しておるところでございます。それから次に住家の被害ですけれども,3ページの方になりますが,これも確認ができているものということで,まず固い数字からでございますけれども,全壊4棟,一部損壊が45棟,床上浸水,床下浸水を含めると321棟の住家で被害が確認されております。繰り返しになりますが,下の方に確認中の情報というのもございますが,現地に十分アクセスができないといったことも含めまして,把握できてない多数の住家被害があると認識しているところであります。そして,次に河川の状況でございます。浸水被害と河川の状況という4ページの上と下の方をご覧いただければと思いますが,17時現在で把握している河川からの浸水状況,堤防が決壊するという重大な被害が福山市の芦田川水系吉野川で発生しています。それから河川の水が堤防を越える越水をしているというところが,広島市の瀬野川水系瀬野川など18河川となっております。堤防が決壊した吉野川につきまして,土のうを積むなどの応急復旧工事を実施しているところであります。それから土砂災害の状況です。ちょっと戻りますけれども,3ページの(4)ですが,土砂災害につきましては,詳細が確認できているのは29件になっております。本日ヘリ調査を実施をいたしました。一部県西部の方しかできなくて,呉についても雲の関係で,呉には調査ができなかったのですが,広島市や坂町,熊野町,東広島市などで多数発生していることを確認しております。これはまだ調査中であるということであります。〔次に〕道路の状況〔です〕。道路の状況は,5ページの6,それから添付の資料に,添付と言いますか別紙2の方に詳細〔について〕書いてありますが,17時現在で把握している道路の規制状況としては,山陽自動車道の広島インターチェンジより東側の県内の高速道路において,多くの通行止めが発生しているという状況と,県管理道路については,96路線170区間において,土砂崩れなどにより,通行止めなど規制しているところであります。現状,大変道路の通行ができないという状況が多く発生しておりますが,まずは救命・救助活動を支援する道路の復旧を最優先といたしまして,加えて避難所へのアクセスの確保の観点も大切にしながら,関係市町と意見交換を十分に行って,優先順位を定めて,復旧ルートの選定を今,行っているところであります。例えば,呉市においては,孤立集落・エリアを解消するために,主要地方道音戸倉橋線,呉環状線,呉平谷線について,本日より復旧に着手しているところであります。引き続き,市町からの要望を聞くなど密に連携しながら,また,国やネクスコとも連携・情報共有しながら,道路復旧に取り組んでまいりたいと考えております。それからライフラインの状況ですが,17時現在で若干減ってきておりますが,すみません6ページにありますように,停電が15市町,約2万700戸,多くの市町で停電が続いておりまして,復旧の状況はまだ見込みが立たない状況です。また水道については,断水については特に県営水道6号トンネル。これは海田から呉に送水しているトンネル送水管でありますが,これが閉塞しておりまして,この影響で呉市,江田島市で大規模な断水が発生しています。また,沼田川が氾濫しまして,その氾濫した水が本郷取水場の防潮堤を越流いたしまして場内に入りました。これによって送水ポンプを停止したことに伴いまして,三原市と尾道市がこれもやはり大規模な断水をしております。なお,江田島市に対しまして自衛隊の給水船による応急給水を要請して実施しているところであります。それから各市町の対応状況でありますけれども,広島市や東広島市などから,自衛隊,緊急消防援助隊の派遣要請がありまして,県からの要請によりまして地上部隊,航空小隊の応援部隊が各地で救助活動や上空偵察を行っていただいているところであります。それから,さらに医療関係で申しますと8ページの方になりますが,災害派遣医療チームD―MATでありますが,これは6日22時5分にD-MAT調整本部を設置いたしまして,現在19チームが活動中であります。調整本部において3チーム,安芸消防署4チーム,呉共済病院1チーム,中国労災病院1チーム,広島大学病院2チーム,その他病院8チーム,それぞれ被災現場あるいは災害拠点病院等で活動を行っています。また島根県に対してD-MAT隊の2チームの派遣を要請して,活動に参加してもらっています。県としては,まず人名救助を最優先として,自衛隊,警察,消防,市町と連携して全力で取り組んでまいりたいと考えています。また,道路,水道などのライフラインの復旧にも全力で取り組んでまいりたいと考えております。なお,先ほど,国から情報先遣隊の方々が,内閣府を中心として来ていただいておりまして,国との連携,そして当然ですが,市町との連携を含めて進めてまいりたいと考えております。これまでの雨で地盤も大変緩んでいるという状況であります。また,更なる降雨が明日にかけて予想もされる中で,県民の皆さんにおかれては,増水した川や水路などを見に行かないよう,また,現在,避難指示等も出ていると思いますけれども,今後雨によって新たな土砂災害も考えられますし,既に土砂災害〔が〕発生しているところの緩んだ土砂がさらに流れるといったことも考えられますので,現時点で安定しているように見えてもできるだけ安全を確保しながら避難をいただく,あるいは自宅内での安全な場所あるいは近隣の堅牢な建物への避難,そういう形で引き続き身の安全を確保していただきたいと考えております。私からは以上です。

(司会)
 これより質問に移りたいと思います。ご質問のある方は社名とお名前を名乗られてからお願いいたします。それでは挙手をお願いします。

(TSS)
 テレビ新広島の新庄です。今回,初めて特別警報が出たわけなのですが,そちらについての受け止めと,前の8月20日の災害から4年あまりしか経ってなくて,大規模なまた被害が出たことについてどのように思われているかいただけますか。

(答)
 今回の災害につきましては,4年前の災害とは全く違った形だと認識しておりまして,前回は非常に短時間の間に大量の雨が,非常に狭い範囲で降ったということで,集中して土石流が発生したという状況ですけれども,今回は比較的広範囲にわたって,広島県内でも多くの市町が影響を受けておりますし,広島県だけでなく中国地方,あるいは九州・四国・関西・北陸と非常に広範囲にわたって影響を受ける大規模な災害となっております。いずれにしても,非常に強い大量の降雨があって,それによって大きな被害に繋がっているということでありまして,今の気象状況で〔は〕,本当にいつ起きてもおかしくない,どこで起きてもおかしくない災害と,本当に常に身を引き締めて動いていかなければならない,そういったような状況かと認識しております。

(TSS)
 特別警報への所感は。

(答)
 特別警報ということも含めて,今回は1時間あたりの雨量と言うのは100ミリといった極端なものではありませんでしたけれども,非常に長い時間,合計で非常に多くの雨量があったということと,それが広範囲にわたったということで特別警報になったと認識しておりまして,先ほども申し上げたように,こういう非常に大規模な災害に繋がるような大量の降雨が起きるというのは,非常に何と言いますか,まさにいつ起きてもおかしくないというようなところで,我々は常に気を付けていなければいけない。そういうような状況にあるという認識です。

(TSS)
 発生して,そんなに時間が経っていないのですが,現地,多くの場所にはなるのですが,視察なりお見舞いなりに行かれるご予定はございますでしょうか。

(答)
 今,現場で救命活動がまだ続いていますので,こういったことが一段落してから行きたいと思っています。まずは現場での対応を第一優先にしていただくということと,現場へのアクセスもなかなか難しいところもありますので,そういったことも踏まえながら,また行きたいと考えているところです。

(NHK)
 NHKの秦です。各市町,特に小さい町などは対応で精一杯なところがあると思うのですけれど,県から職員を派遣するとかいうことは考えられていますか。

(答)
 主要な被害を受けている市町にはリエゾン〔災害対策現地情報連絡員〕を送っています。

(TSS)
 だいぶんインフラ,特に道路が傷ついていて,高速や鉄道の方もかなり時間がかかりそうだという見通しが立っているのですが,人命のこともあるのですが,経済,社会活動への影響については,どのように考えられていますか。

(答)
 これは当然,非常に甚大なものになると想定しております。今,道路警戒についても先ほども申し上げたように人命救助に必要な部分と,それから,これはもう少し調査しなければわからない部分もあるのですが,避難所が孤立しないようにというところをまず優先にしながら,順次道路を開けていきたいと思っておりますし,その他崩落などもありますので,そういったところが一段落というか,優先順位の中で当然に大きな動脈の復旧については,早急に進めて行きたいと考えています。

(中国新聞)
 中国新聞の伊藤と申します。今は人命が最優先だと思うのですけれども,今後,避難所の生活で週明け以降,真夏日であったり熱帯夜であったりという状況が続くと,予報ではあると思うのですが,避難所の衛生面であったり避難者の健康面であったりという部分で,何かそういった支援というのは考えていらっしゃるでしょうか。

(答)
 これは,明日から公衆衛生チームを送るということ,順次回っていくということにしております。それから来週以降,D-PATという,これは精神衛生のチームですけれども,こちらの方も派遣を順次していくということを考えております。

(中国新聞)
 ありがとうございます。

(朝日新聞)
 断水で6号トンネルで,江田島とか呉とか大きな影響を受けていると思うのですが,この辺りは時間がかかるというお考えなのかどうかと,対応として今後どのように,現状で考えていらっしゃるか伺えればと思います。

(答)
 まず,6号トンネルの方は,これは入り口側つまり海田側で入口が詰まっているという,出口側呉側で水が出てこないという状況になっていまして,おそらく何らか閉塞が起きている,土砂が流れ込んで閉塞しているのではないかと想定しています。ただ,これは実はアクセスができない状況で今後の調査が必要だというところです。過去に6号トンネルの崩落ということがあって,非常に甚大な影響があったのですが,この時は一か月くらいでの仮の復旧というのが出来ていると認識しております。従って,逆に言うとそれくらいはかかるのかなという想定はしていますが,これはいずれにしても調査しないと詳細はわからないということです。沼田川の取水池も,これも調査しないとわからないところがあるのですが,機器等に影響がある場合には,やはり一か月単位の時間がかかる可能性があります。いずれにしても,できるだけ早期に復旧していく,それから同時に非常に広範囲にわたって影響を受けると想定しておりますので,今の給水の手配で,先ほど自衛隊の艦船からというのもありましたけれども,そういったことも含めて計画的に給水の手配をしていきたいと準備しているところです。

(司会)
 その他よろしいでしょうか。以上をもちまして知事会見を終了させていただきます。今日はありがとうございました。

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(資料)7月5日からの大雨による被害及び対応状況等について(第8報) (PDFファイル)(697KB)

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