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知事記者会見(平成29年9月5日)

印刷用ページを表示する掲載日2017年9月5日

記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます) 

 会見日:平成29年9月5日(火曜日)

冒頭発言

〔動画(1)(2)(3)前半〕

(1)「ひろしま さとやま未来博2017」のトピックスについて

発表項目

(2)「全国結婚支援セミナーinひろしま」の開催について

質問項目

(3)北朝鮮をめぐる情勢について

〔動画(3)後半(4)前半〕

(4)サッカースタジアムの整備の検討について

〔動画(4)後半(5)(6)(7)〕

(5)水道事業における広域連携について

(6)「学びの変革」を先導的に実践する学校の校名案の決定について

(7)「核軍縮の実質的進展のための賢人会議」の広島開催決定について

会見録

 (幹事社:時事通信)
 幹事社の時事通信です。これから知事定例会見を始めます。終了時刻は,14時を予定しています。ご協力をお願いします。まず,知事からの発表がありますので,お願いします。

「ひろしま さとやま未来博2017」のトピックスについて

 今日は,発表項目が1点ございます。その前に「ひろしま さとやま未来博2017」のトピックスについて,一言お知らせがございます。まず,着ている,これ〔ポロシャツ〕ですけれども,「〔ひろしま さとやま〕未来博〔2017〕」を盛り上げるためにつくりました。今ごろという意見も言われるかもしれませんが,ご覧のように周り〔事務方〕も着ておりまして,9月に入って,いよいよ佳境に入ったということで,〔イベント終了まで〕あと3か月でございます。今後は,定例会見の冒頭では,「未来博」のトピックを毎回紹介させていただこうと思っておりまして,そのためにこれを着ているということであります。今日のトピックスは,募集の〔際に〕資料提供させていただきました「さとやま未来大賞」についてでございます。チラシをお配りしていると思いますけれども,募集の時のチラシをお配りしていると思いますけれども,この「さとやま未来大賞」は,さとやまにあるものを生かして,新しい価値を創出する取組を表彰するものでございます。6月から8月にかけて応募〔受付〕いたしました。45件の応募がありまして,この度,1次審査を経て,15件の「大賞候補」を選定いたしました。この15件は,単なるイベントに留まらず,継続的な地域の活性化に繋がるものだと考えております。今後,神石高原町で「さとやま未来展」を開催いたしますけれども,この「未来展」で一般投票していただきます。また,WEBでの投票を行っていただきます。その上で,11月のクロージングイベントで「さとやま未来大賞」として発表してまいりたいと考えております。今日の「さとやま未来博」のトピックスは以上でございます。

「全国結婚支援セミナーinひろしま」の開催について

 発表項目,「全国結婚支援セミナーinひろしま」の開催についてでございます。ご承知のとおり平成27年から「こいのわプロジェクト」を始動いたしまして,結婚を希望する若者に対する「出会いの場の創出」や,「県民全体で応援する機運の醸成」に取り組んでいるところでございますが,この機運をさらに高めるために,全国の結婚支援団体・ボランティア・自治体職員等を集めたセミナーを,10月28日 土曜日と29日 日曜日に〔広島〕国際会議場で開催いたします。本県では初開催となります。つまり,この「全国結婚支援セミナー」はいろんなところで開催しているわけで,今回,広島県で初めて開催するということであります。セミナーでは,人工知能研究者であります黒川伊保子さんによる男女の脳のすれちがいや行動についての講演,また,企業や地域における結婚支援の事例発表など,「出会い・結婚のおせっかい」に役立つ内容となっています。したがって,これは結婚支援セミナーですから,結婚支援をしている人たちに対するイベントとご理解いただければと思います。また,これにあわせて,本県の結婚支援事業がモデルになった映画であります「こいのわ 婚活クルージング」が,11月11日に広島先行公開となることを記念しまして,特別企画として「プレミア上映会」,またゲストに風間杜夫さんと片瀬那奈さんダブル主演ですが,このお二人をお迎えした「トークショー」を実施いたします。さらにセミナーとあわせまして,若者向けの「こいのわイベント」も開催いたします。これは,もちろん,どちらも一般の方の参加可能ですので,ぜひご参加いただきたいと思っております。この他,今年,県で取り組んでいます「プロポーズ坊や」です。交際中のカップルの“あと一押し”を応援するプロジェクトですが,この一環といたしまして,資料の2ページ目にあると思いますが,サンフレッチェの試合やロケ地ツアーといった特別なデートへのご招待をいたしますし,ご成婚あるいはプロポーズに至ったカップルに,挙式やカープコラボグッズなどのプレゼントも用意して,若者の結婚を後押ししていきたいと思っています。さらに,この度,嬉しいお知らせがありまして,このプロジェクトに賛同いただきました広島〔市〕と福山〔市〕の2つの結婚式場から,挙式費用を無料,披露宴〔費用〕は別として,挙式費用を無料にしていただくというお申し出がありまして,本日から募集を開始しております。プレゼント企画の詳細は「こいのわアプリ」をご覧いただきたいと思います。県としては,こうした取組を進めることで,若者の結婚を応援する機運が高まって,実際に多くの成婚に繋がることを期待しているところでございます。私からは以上です。

(幹事社:時事通信)
 この件について質問のある社は,挙手をして社名を名乗ってからお願いします。続いて幹事社質問に入ります。

北朝鮮をめぐる情勢について

(幹事社:時事通信)
 まず,北朝鮮をめぐる情勢についてお伺いします。国際社会が自制を促す中で北朝鮮が核実験を強行しました。県としても過去厳重な抗議を続けてきましたが,先般のミサイル発射に続いて,またしても被爆地の思いを無視するような行為が繰り返されました。あらためて知事の受け止めをお伺いします。先月末に開催された鳥取・広島両県知事会議では,北朝鮮の相次ぐミサイルの発射を受けて,外交・経済などあらゆる手段で断固とした対応をとることなどとした,政府に対する緊急アピールが出されました。また,昨日の中四国サミットでも,北朝鮮の核実験に対する緊急アピールが発表されたところです。相次ぐ北朝鮮のミサイル発射と核実験の強行に対し,今後どのような形で国に具体的な対応を要請していくのかお聞きします。また,鳥取県が従来の国民保護計画だけでは対応が難しいとして,ミサイル対策に特化したマニュアルの作成などの取組を行っていますが,広島県でもミサイルに焦点を当てた具体的な対策を進めるお考えがあるのかお伺いします。以上です。よろしくお願いします。

(答)
 まず,核実験の受け止めについては,先般コメントを出させていただいたとおりですけれども,あらためて申し上げますと,北朝鮮の行動は核兵器禁止条約の採択など,核兵器廃絶に向けた現在の国際的な状況に真っ向から逆行する言語道断の暴挙であると考えておりまして,断じて容認できないところであります。北朝鮮が行っております一連のミサイル開発や核開発,またそれらを通じた威嚇を断念させるために国際社会には一致した行動を行ってもらいたいと考えております。また,北朝鮮が核兵器廃絶と世界恒久平和の実現を願う世界中の人々と広島県民の思いを真摯に受け止めて,全ての核兵器と今後一切の核開発を放棄することを強く求めるものであります。要請をいくつかつくってますけれども,これについては,昨日,鳥取県で開催されました中四国サミットでも,9県〔広島県,鳥取県,島根県,岡山県,山口県,徳島県,香川県,愛媛県,高知県〕と経済界が全会一致で緊急決議を採決したところですけれども,国への具体的な要請時期などにつきましては,現在,鳥取県が会議事務局として調整していただいています。鳥取・広島両県知事会議でも緊急アピールをつくりましたけれども,これも鳥取県があわせて調整していただいていますので,なるべく早い時期に,あわせる形で関係省庁に要請に行きたいと考えているところであります。広島県のマニュアル等の対応についてですけれども,いわゆる広島県国民保護計画,それから広島県国民保護対策運営要領がございまして,これは武力攻撃事態,または緊急対処事態から県民の生命・身体・財産を保護するための計画でございます。これに基づいて具体的な行動を定めた行動マニュアルを平成21年に策定しています。これは武力攻撃であるとか,あるいは緊急対処といった一般の,全般を対象にしたものになっていますので,4月に弾道ミサイルに特化した対応フローは一応つくってあります。鳥取県の紹介もありましたので,今後,国や他県の取組事例も参考にしながら,本県の行動マニュアルを活用した初動対応訓練,こういったことを通じて国民保護対処能力の充実・強化に努めていきたいと考えているところであります。

(幹事社:時事通信)
 この件につきまして,質問のある社はお願いします。

(NHK)
 NHKの秦です。確認なのですけれども,今後,中四国の知事達と一緒に国に要請するのであって,広島県独自としては要請は,すぐにはされないのですか。この北朝鮮のことに関しては。

(答)
 ミサイル〔や〕,核実験〔に関する要請について〕,これは鳥取県と2県でつくったものと,それから中四国でつくったものとありますので,これをベースに〔国へ〕持って行くと〔なっています〕。そこで,広島県だけというのは,また〔さらに要請文を〕つくる必要はないかなと思っています。

(中国新聞)
 中国新聞の胡子ですけれども,4月に先ほどミサイルに特化した対応フローを策定されたということですけれども,この対応フローというのは基本的には,県としてやるべきフローですよね。例えば,県民に向けてどういう行動を〔とってほしいというフロー〕,それは国の方が,何かあればこういう行動を〔とってほしい〕ということはありますけれども,県が,県民に対して示せるものが他にあるのかどうかということと,先ほど「訓練なども通じて」ということがありましたけれども,どういったようなことを想定されているのか,お願いします。

(答)
 県民の皆さまには,今,少しずつ周知が始まっていますけれども,ミサイルが飛来した場合の対応,例えば,今回Jアラートの放送などでは「地下に」とか「堅牢な建物に」と言われていますけれども,もう少し詳しい形で,国のウェブ〔ページ〕にも出ていますし,県のウェブ〔ページ〕にも出ています。まず,そういった,その場での避難行動,例えば,外にいる場合には,身を隠すところがない場合には姿勢を低くして頭を防護してくださいとか,そういうことがあるわけですけれども,まずそれをやっていただく。その次の段階としては,これはまた場合によっていろいろありますけれども,着弾した場合と,それから落下物としてきた場合,いろいろありますけれども,いずれにしても警察署がまず一時対応しますので,そこでいろんな指示が出てきます。その指示に従って,例えばそこに近寄らないようにするとか,そういうことをしていただきたい。一定の区域指定みたいなこともやることになると思いますけれども,速やかに,まず警察・消防が〔行うことになりますけれども〕。そういったところで,指示ないし誘導があれば,そこから,その場から離れるとかそういうことをまずやっていただきたいということです。それからは,またいろんな,例えば核兵器が使われたとか,核兵器だとこれは明らかなのですけれども,いろんな種類によって対応がやっぱり決まってきますので,それも,やはりミサイル着弾ということになれば,国の対応になってきますけれども,そういった指示に従っていただくことが,やはり県民・市民の皆さんには理解していただきたいということです。ですから,例えば,今このように言っていますが,それはあたりまえだと思われるかもしれませんけれども,例えばミサイルが着弾したとかミサイルが飛んできたというと,見に行きたくなるわけです。そういうことはやっぱりやめてくださいということです。そういったことをよくご理解いただきたいということです。それで,2番目の質問は県の訓練です。これは今の初動対応訓練も含めて,これから内容的にもタイミング的にもちょっと検討して速やかに実施したいと考えているところです。

(中国新聞)
 もう1点ほど。その対応フローですけれども,これは例えば,何かそれをまたそのどういったものが〔弾頭に〕搭載されるかということで,例えば,その種類別に対応が異なってくるとかあると思うのですけれども,これをさらに充実させていくというお考えなのか,それとも4月の対応フローがあるので,あとは国の指示とか受けながらやっていくということなのか,どうでしょうか。

(答)
 充実というか,例えばいわゆるNBC〔兵器〕。「Nuclear〔核〕」,「Chemical〔化学兵器〕」,それから「Bio〔生物兵器〕」,という対応は,国の方でどういう対応をするのか決めていますから,基本はそういう対応に基づいたことになるわけです。それで,どう例えば防除するとか,防除というか除染するとか,そういったことはもちろん化学物質の性質とかによって変わってきますけれども,いずれにしても,そこは県民が直接関わるところではなくて,県民の皆さまには速やかにその場から離れていただくことが基本です。ですから,それを県民との関係で,そこを重視していくよりは,もちろんそれをどう連絡していくかとか,そういうことは引き続き足りないところがあれば必要になってくるところもあるかもしれませんけれども,基本はそういうところで,この核とか,バイオとか,あるいはケミカルといったものに対する対処能力は,これは,もう国でしか持てないものなので,国に対して,これはもちろん警察も入っていますけれども,その対応については万全を期していただきたいということを,引き続きお願いしていくことだと思います。

(読売新聞)
 読売新聞の平井です。先ほどの訓練というのはおそらく県の訓練ということだと思うのですが,住民の,例えばミサイル想定の避難訓練を福山市でだいぶ以前にやられていまして,その後,〔避難訓練を〕検討している市町もあるようなのですが,ああいった住民側の実際の避難訓練というものの意義というか,そういったことをどう考えてらっしゃるかということをあらためてと,県がそれに対して何か〔実施を〕促すだとか,そういった支援だとか,何か検討してらっしゃるのかというのを,まずお願いします。

(答)
 住民の皆さんの訓練という意味では,今回の実際のJアラートの事態を見ていただいてもご理解いただけるとおり,Jアラートの放送が流れても,どうしたら良いかわからないという感想が非常に多いです。そういう意味では,やはり,一度,実際にどう〔行動〕するのかを,訓練で体験するのは意義があると思います。これは,そうはいってもなかなか全部一遍に〔実施する〕ということも難しいので,準備が整った地域であるとか,場所ごとに,市町と連携しながら進めていくことになろうかと思います。

(読売新聞)
 先ほど出た国民保護計画の関係なのですけれども,市町の方でも実際そのミサイルを想定した避難実施要領をつくっているところもあって,ただ,ほとんどのところが実際につくれていないのが現状だと思うのですけれども,その辺りの現状についての受け止めと,県として何か支援というかその辺りもお願いいたします。

(答)
 それぞれの市町の状況は,私も詳細には承知していないのですけれども,いずれにしても,実際の,特に大量破壊兵器というような兵器が使われた場合には,もう,そこから速やかに離れるということで,その情報提供が重要になってくると思うのです。それに従って避難していただくことが,やはりまず第一だと思います。なので,それができるように,今,Jアラートの連絡態勢とかやっていますけれども,初動態勢は,そういったことが起きた時にどう連絡をしていくか,一定の状況を想定した上でやってみることで,その中で,またいろいろ課題も出てくると思いますから,その場合には,またそこをベースに改善を図っていくことかと思います。

(幹事社:時事通信)
 次の質問に入ります。

サッカースタジアムの整備の検討について

(幹事社:時事通信)
 サッカースタジアムの整備の検討についてお伺いします。サッカースタジアム建設で,先月29日に,候補地の一つとなっている中央公園広場がある基町地区の住民からの質問に対し,〔広島〕市と県,広島商工会議所による回答案が示されました。県などが示した対応策に,住民から反対意見が相次ぎましたが,知事の受け止めと今後の見通しについてお伺いします。

(答)
 今回の会合では,〔交通〕渋滞をはじめとした居住環境への影響ということを中心にさまざまなご意見をいただいたと認識しております。そういう意味では,住民の皆さまはサッカースタジアムができた場合に,日常生活にどういう影響があるのかということについて,不安をお持ちだということだと感じています。今後については,まずは,そういった住民の方々の不安の解消に努めていくことが重要であると認識しておりまして,今回の会合においても,住民の皆さまから意見交換を続けたいという意見も頂戴してますので,今後も,基町地区の住民の方々との意見交換を図っていくことで,進めてまいりたいと考えています。

(幹事社:時事通信)
 この件について質問のある社はお願いします。

(中国新聞)
 中国新聞の藤村です。2月に続いて,この8月に説明があったわけですけれども,現状のスピード感というか,もちろん住民の理解を得ずして,なかなか候補地は決まらないわけですけれども,この今の,現状の検討のスピードについて,どう感じているかお聞きしたい。

(答)
 我々としては,ベストを尽くしてやっているということです。

(中国新聞)
 住民の理解も必要であるし,現状としては,進んでいるというか,ちょっとずつ進んでいるという認識なのでしょうか。

(答)
 進んでいるというか,まずは候補地として詳細に検討していくことを,ご理解はいただいてきたのかなと考えておりますので,さまざまなご意見をいただきましたから,住民の皆さまの不安解消に,まずは努めていくことが必要で,さらに,それぞれの候補地についての,いろいろなアクセスの面もありますし,費用の面もありますし,それぞれの場所につくった場合のまちづくりに対するインパクトもありますし,そういったことを比較検討していく,その土俵に乗ってきたということだと認識しています。

(幹事社:時事通信)
 関連質問で,他にありますでしょうか。

(中国新聞)
 中国新聞の胡子です。サッカースタジアムですけれども,今,〔基町の〕住民に案を示した段階ですが,今後,どのようなスケジュール感で協議を進めていこうとお考えでしょうか。

(答)
 今申し上げたとおりで,まずは基町の皆さまの不安解消に努めてきたいと考えています。これは若干並行するところあると思いますけれども,今言ったような3か所についての比較検討を行う。最終的には,県と市と商工会議所と3者で検討しながら,サンフレッチェのご意見も伺いながら絞り込んでいくことになろうかと思います。何月何日までとか,そういうことは今,念頭にありません。

(中国新聞)
 ちなみに,並行して,サンフレッチェを除く広島県,市,商工会議所での絞り込みに向けた協議,3者協議については,どう進めていこうとお考えでしょうか。

(答)
 それはやっていますので,何と言いますか,内部的な協議は常に進めているという状況です。

(中国新聞)
 現段階では,結論と言うか,タイミングのお尻を決めるということではなく,ということでしょうか。

(答)
 まず,お尻を決めるのは,基町の皆さんとの関係もありますから,現時点では難しいです。ようやく,地元の皆さんからいただいた質問事項に対して,回答を差し上げた段階なので,その回答について,まだ,いろいろなご疑問もあるといった段階なので,今のこの段階でいつまでに決定しますと言うことは,そういった住民の皆さんの受け止めを無視する形になりますから,そういうことではないということです。

(中国新聞)
 引き続き,住民側と協議して,そこで一定の理解等が得られた段階が,そのタイミングだということでしょうか。

(答)
 そうです。ですから,どれだけどう〔住民の皆さまのご理解と最終決定に向けたスケジュールが〕かぶってくるのか,なかなか難しいところですが,住民の皆さまにはご理解いただきながら,最終決定に向けたスケジュールも段々とつくれてくるのかなと思っています。決して,引き伸ばそうということではなくて,なるべく早く進めるためのベストな進め方としてそうしていると,ご理解いただきたいと思います。

(幹事社:時事通信)
 時間も限られてきましたので,続いて一般質問に移りたいと思います。では,質問がある社はお願いします。

水道事業における広域連携について

(中国新聞)
 水道事業のことで伺います。県と市町の水道事業を将来的に,事業を統合したいと,事業の統合を目指すということで,近く県として市町の方に協議したいのだと提案されることが取材で分かったんですけれども,いろんな課題がある中での,県としての意思決定だと思っておりますけれども,どういう理由で,こういう県としての考えを整理されたのか,その理由のところを一つ伺いたいのと,もう一つは,かなり市町の側では,今回の試算でも如実に出ていましたけれども,既に〔水道事業の〕財務の悪化というのは,もう見える段階まで来ておりまして,あまり時間がないということをいろんな関係者の方が言っておられます。そうした中で,全国でも,まだ香川県ぐらいしか例がないのですけれども,広島県としてどれぐらいの,来春に協議会を設置したいということなのですけれども,スケジュール感を,例えば何年とかというのは難しいにしても,できるだけ早くとか,何年以内にとか,そういったスケジュール感があるのかどうか,この2点をお願いします。

(答)
 まず,なぜ一元化を目指すのかというのは,今,樋口記者がご指摘のとおりで,このままでは立ち行かなくなる水道事業は,たくさん出てくる可能性があるからということです。市町が〔水道〕事業をやっているわけですけれども,そういう中で「いや,これはもう市町のことだから,水道〔事業〕が大赤字になったりとか,水道供給が止まっても県は知りませんよ。」ということには,やはりならないので,これを県の中でいかに持続可能なものにしていくのかを,やはり,県として責任があると考えていますので,それを改善していく方策の一つとして一元化があるということです。我々の試算でも非常に大きな経営的な改善の可能性があるということでありますので,〔一元化は〕有効な手段として進めて行きたいという認識で考えているところです。これはもちろんコストメリットもありますし,人材の面もある,そういうものをひっくるめて,経営的な改善ということになりますけれども。スケジュール感としては,やはりスピード感を持って進めて行きたいと思っています。水道事業も,そうは言っても比較的安定して推移するものですので,逆に言うと,その中でもう将来的な厳しさは分かっているわけです。つまり,これがどうなるか分からないんじゃなくて,もう大変だということは,かなり確実な状況であるということですから,なるべく早く手を打っていくことが,より,その分,改善にも繋がると認識しています。

(中国新聞)
 来年の春に,市町の首長さん,市町長さん達と知事による検討組織をつくっていきたいということなのですけれども,市町の中にもいろんな考えがあって,やはりその今,比較的まだ余裕があるところというのは,どうしても,その事業の統合というところまでいくのには,ちょっとかなり抵抗があるというところも実際取材であったのですけれども,そうしたところに,どう理解を求めていくか,どういったところがポイントになるのかというのを知事としてのお考えをお願いします。

(答)
 これはやはり,どういう単位で平準化していくのが良いのかですけれども,当然に,今,いろんな条件が恵まれていて,経営的にも何とかやっていけているところは,あるいは水道料金も低く抑えられているところは,いろいろ難しいというか,統合までなぜ,いかなければいけないのかと感じられるのは,それは当然だと思います。一方で,今の人材育成の面とか,さまざまなこともありますので,将来的に考えたら,やはり統合していくことはメリットであることは,もちろん訴えていく必要があると思います。逆に言うと,元々,なぜコストが安いのかも含めて,県内,どこまで〔料金を平準化するの〕かはあります。国全体で平等でないといけないのか,市町の中で平等であればいいのか,ということもあるわけですけれども,やはり,一定の物理的範囲内の中で,あまりにも不公平な水準にあるというのは,これは是正されてもしかるべきではないかな,という考えもあると思うので,そういったところもご理解いただく,これは水道だけじゃないわけで,いろんなことがあるわけですけれども,例えば電気料金も「うちは発電所に近いから3分の1の値段にしてください」というのは,それで良いかというと,「いやいやそうじゃないですよね。」ということもあるわけで,ただ,現実として料金に格差があるとか,そういうことがあるわけですから,それをどう処理していくかもあわせて考えていく必要がある項目だと思っています。

(中国新聞)
 基本的に格差と言うのは,やはり是正していく方向にしたいというのが,今の知事のお考えですか。

(答)
 完全に是正できるかどうかは別にして,一定の範囲内で考えていく必要はあると思いますし,その程度については議論が当然必要です。

(幹事社:時事通信)
 それでは最後の質問にしたいと思います。何かありますでしょうか。

「学びの変革」を先導的に実践する学校の校名案の決定について

(RCC)
 RCCの小林です。今日の県教育委員会議で,グローバルリーダー育成校の名称が,「広島叡智学園」となるということで了承されました。これからまた,県議会も経るわけなんですけれども,まず,この名前が出てきたことに対するまずご感想と,名前がある程度,固まったことでイメージできる部分というのは,さらにまた広がってくるかと思うのですけれども,今後に向けての,知事の思いを聞かせていただきたいのですが。

(答)
 広島叡智学園中学校・高校学校と決定しまして,英語名は,Hiroshima Global Academy Junior high school,Senior high schoolと決定したわけですけれども,今,ご指摘があったように,これから議会で,ご審議いただいた上で最終決定になるわけですけれども,現段階,この名前を聞いた私としては,すばらしい名前だと考えています。生徒たちに優れた叡智を育み,また世界中の叡智を結集し、広島から世界に新たな叡智を発信する学校というコンセプトでありますので,そういう意味で素晴らしい。まさに今,人類の知恵が問われている時代に,それをつくっていく。つくっていくとは,それをつくっていく子供たちをつくっていくということですけれども,ということではないのかなと思っています。詳細については,また教育長が〔本日午後〕3時から会見されるので,また,そちらで聞いていただければと思いますが,我々としては,引き続き,この教育委員会の取組をしっかりと支援していきたいと考えているところです。

「核軍縮の実質的進展のための賢人会議」の広島開催決定について

(中国新聞)
 中国新聞の明知です。賢人会議について2点お伺いします。一つは,賢人会議が広島で開かれると,軍縮会議と連続開催という形になると思われますが,まず開かれることへの受け止めと,どういった会議になれば良いかの期待ということと,もう1点は,県としても,この広島の平和の提言を発信していく拠点となっていくことを重要な課題として挙げていると思いますが,こういった会議が開かれる一方で,いわゆるセンター機能というものについては,まだ道筋が見えていない状態だと思います。そうしたことも含めて,この2期目4年間で,この拠点性を高めるという課題が,どれくらい進んだとお考えなのか,自己評価をお聞きできればと思います。

(答)
 まず,今般の賢人会議の広島での開催の決定は,我々としても外務省に対して要望してきたところでありまして,大変喜ばしいと思っております。まずは,賢人会議の開催にあたって,被爆の実相に触れていただくことが望ましいことと,軍縮会議と一体的に開催されることで,議論が深まったりだとか,あるいは発信力が向上していくことになろうかと思いますので,そういう意味で,喜ばしいと思っております。今般の会議にあたっては,先日も「ひろしまラウンドテーブル」の議長声明を外務省の〔佐藤正久外務〕副大臣に手交させていただきましたけれども,そういった提案もぜひ,賢人会議でご議論いただいて,活用していただければと思っております。今般の,この賢人会議等も含めて,この橋渡しという機能を日本政府として果たすということをおっしゃっている文脈の中で,しっかりとリーダーシップを発揮していただくことを期待しているところでありますし,我々,被爆地広島としても,政府の取組に貢献できるように進めていきたいと思ってます。拠点性ですが,センター機能が何かということなのですけれども,むしろ,センターという「殻」はまだできてませんが,今まさに,この賢人会議であるとか,あるいは軍縮会議を広島で開催していただくことは,拠点性のまさに要素の一つなので,そういった国際会議をやっていく,その中で,いろんなリーダーの方が〔広島に〕やってくることも含めて,これは拠点機能の一部だと思っていますので,そういう実質面では,一歩ずつ進んでいると考えています。これは,いかに長期的に持続可能なものにしていくかというところでの組織体だとか,殻だとかそういうところが,まだ十分に進んでいないということでありまして,ただ,これはなかなか「鶏が先なのか,卵が先なのか」ということもあるので,なかなか実態がないところで,形だけつくっても難しいですし,逆に,この「殻」がなければ,次の行動への発展が難しい部分もありますので,これから引き続き,この「形」の部分を,しっかりと進められるように取り組んでいきたいと考えているところです。

(幹事社:時事通信)
 これで知事定例会見を終わります。次回は9月12日火曜日の10時30分からを予定しています。ありがとうございました。

ダウンロード

(参考資料)「ひろしま さとやま未来博2017」のトピックスについて (PDFファイル)(4.22MB)

(資料)「全国結婚支援セミナーinひろしま」の開催について (PDFファイル)(595KB)

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