会見日:平成25年7月23日(火曜日)
動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。
子育て同盟サミットinとっとりの開催について
広島県保育士人材バンクの開所1年の取組について
※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/3」をご覧ください。
第23回参議院議員通常選挙の結果について(産経)
※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/3」をご覧ください。
第23回参議院議員通常選挙の結果について(中国)
※上記項目の動画は上の動画リンクの「2/3」をご覧ください。
警察署の耐震化について(中国)
第23回参議院議員通常選挙の結果について(中国)
※上記項目の動画は上の動画リンクの「3/3」をご覧ください。
(幹事社:産経新聞)
幹事社の産経新聞です。これから知事定例会見を始めます。おはようございます。よろしくお願いします。
はい,よろしくお願いします。それでは私から発表項目2点ございます。
1点目は「子育て同盟サミットinとっとり」の開催についてであります。子育て同盟を先般,子育て支援に積極的な10県の知事と発足をいたしましたけれども,初めての事業としまして,7月28日に,米子市内で「子育て同盟サミットinとっとり」を開催いたします。サミットには,私も含めて10県の知事全員が参加予定であります。この同盟は,改めてご説明しますと,地方の立場から国全体を変えていこうということで,昨年の鳥取・広島知事会議での議論の中で生まれた企画であります。子育て世代の知事に呼びかけて,今年4月に東京で旗揚げをしたところであります。サミットのプログラムは,資料に配布してあるとおりですけれども,鳥取県の特色ある事業の事例発表であるとか,あるいは子どもたちの郷土芸能に続いて,この10県知事が登壇して,公開首脳会議を行います。
具体的には,10県知事が,少子化対策や子育て施策についての取組を紹介して,情報共有をしていくと,またお互いブラッシュアップしていきましょうという趣旨であります。
次に,国に対する要望や提案項目の選定や,子育て同盟としての連携事業について議論をしていくという段取りになっております。本県からは,「育メン企業同盟」の共同実施などを提案することとしています。少子化対策は今ほんとに待ったなしの状況になっていると思ってまして,国でも新たな施策に着手をしてるところでありますけれども,本県におきましても,同盟各県と切磋琢磨しながら子どもを安心して生み育てられる社会の実現を目指していきたいと思っているところであります。
当日は,米子市内で「がいな祭り」というお祭りが開催されるという予定でありまして,サミットにおきましても,10県の子育て施策や観光を紹介するブースを設けたり,クイズ大会をやったりというかたちで,ご家族でも楽しんでいただけるようなイベントを用意してありますので,これを機に米子においでいただくといいんじゃないかなと思ってます。ちなみに鬼太郎ロードもすぐそばでございますので,よろしくお願いしたいと思います。
2点目が,「広島県保育士人材バンク」の開所1年の取組についてであります。
「広島県保育士人材バンク」ですね,これ,開所から1年たちました。待機児童の問題,ありますけれども,ひとつのボトルネックが保育士不足というところがありまして,それの解消を目的としてこの人材バンクを開所したわけですけれども,ちょうど丸1年経った7月18日時点でみますと,この「人材バンク」を利用して就職された方は78名となりました。で,求人の累計登録人数は508人で,求職の累計登録人数は377人,実際に紹介できたのは102人となっています。
紹介件数に対しまして8割近くの方に就職をいただいているということになってまして,こういった面での成果は上がっているというふうに思っていますけれども,今後さらにこの人数を増やしていくというためには,積極的に潜在的な保育士の登録数を増やす働きかけを強める必要があろうと思っています。
また,新たな保育士の確保の施策といたしまして,この9月には,広島市と福山市において,認可保育所の合同就職説明会を実施する予定にしてます。
この合同説明会も,ぜひ多くの方に来ていただきまして,保育士としての就職をしていただきたいなと思ってます。社会的な意義も高いと思ってますので,報道のご協力もお願いできればと思っておりますので,よろしくお願いします。
私からは以上であります。
(幹事社:産経新聞)
ありがとうございます。申し遅れましたが,終了時刻11時を予定しておりますので,ご協力をよろしくお願いいたします。まず,この2件について質問がある社は,挙手をして社名を名乗ってから質問をお願いいたします。
(幹事社:産経新聞)
特にないようですので,続いて幹事社質問に入ります。
すみません,この日曜日に参院選があったばかりですけれども,自民党の溝手さんと民主党の森本さんが当選されました。このお二人に対して,これからどういう国政の場で広島県への支援をお願いしていくかというような期待をお聞きしたいと思います。
(答)
まずは,お二人にはお祝いを申し上げたいというふうに思います。広島県選出の国政における代表として,国はもちろん,国とそれから広島県の発展のためにも力を尽くしていただきたいと思っていますけれども,具体的にどうかという点については,これはやっぱり,今,広島県もそうですし,国の課題というのは経済的な,なんといいますか閉塞状況ですよね。ここからいかに脱却していくかということが非常に大きな課題だと思っていますので,そういう意味ではやはりしっかりと経済が立ち上がっていくように取り組んで,協力して取り組んでいただきたいというふうに思っております。特に,昨今の経済政策,あるいは,いろんな議論を聞いてますと,国における,どうも国と地方というのは別々にあるような感じの議論が多くて,いや国というのは地方が合わさったのが国だと思うんですけれど,国というどっか特定の場所はないんですよね。国というのは全体なんですけども,国というのと地方というのは別にあるような議論の進め方というんですかね,ちょっと気になってまして,是非そうではないと,地域の総和が国であるということを念頭において,まさに地域の経済がよくなっていくということが国の経済が良くなっていくという認識の下に勉強しながら進めていただきたいと思っています。それからそれに絡むことですけれども,やはり財政の問題が非常に大きいと思ってますので,財政,これ社会保障をどうしていくのかということも含めて,日本の財政に対する信任が維持できるようにしっかりとした財政の対応をしていただきたいというふうに思ってます。で,そのためには国民的な議論も必要だと思いますし,国民の理解に向けての幅広い,なんていうか広報というか,そういうことも必要じゃないかと思います。で,そういう中で,去年見られましたように,財政再建のために,一方的に地方の交付税だけをカットするということは,これは絶対にやってはいけないことだと思いますんでし,やはりなんていうか,財政需要というのがあるので,当然に業務の見直しをしないとカットはできないんですね。で,我々自身は我々の業務の見直しはしていますけれども,国から起きてくるものというのはたくさんあるので,そういうものを含めて,きちんと見直しをした上で進めていただきたいと思ってます。それから,もうひとつはやはり地方分権ですよね,地方分権というのが今の財政問題を含めて,解決する道のひとつじゃないかと僕は思っていますけれども,国と地方の役割分担というのを改めて見直して,新しい広域自治体の形成というものに向けた議論をしっかりと進めていただきたいと思ってます。その他もちろんいろいろありますけれども,大きなところでいうとそういうところかなと思ってます。
(幹事社:産経新聞)
ありがとうございます。この件でその他質問のある社はよろしくお願いいたします。
(中国新聞)
おはようございます。中国新聞の村田です。今二人に対してまとめてという感じだったと思いますけど,それぞれに何かこういう,溝手さんはもう5回当選を果たされて当然自民党の重鎮でいらっしゃいますし,森本さんの方は今回初当選ということになってきますけれども,何かそれぞれで期待される分野,部分というのはどういうふうにお考えですか。
(答)
それぞれというか,我々としては国会議員全体に対する期待ですので,別々にあるということではありませんけれども,いずれにしても国会の中でいろんな課題をきちんと議論していく必要があるというふうに思いますので,それを与党の立場あるいは野党の立場それぞれにおいて,そういう方向に向いていくというか,つまりきちんと議論をして物事を決めていきましょうという方向に進んでいただかないと,どっちにしろうまくいかないので,それは両方にお願いしたいと思ってます。
(中国新聞)
今回,森本さんがですね,広島市議の出身ということで,溝手さんも三原市長のご出身ということでそれぞれに地方自治について,ご理解があるというか造詣の深い方だと思いますけれども,さっきお話になった地方の立場というところでのこの当選されたお二人に対する,お二人に,なんて言ったらいいんですかね,そういうバックボーンを持った方が広島の代表に,国会議員になられたということについてはどういうふうにお考えですか。
(答)
はい,そうですね。やはり広島の地元の状況というか,現状,現場というか,その状況を踏まえて,それを忘れないで取り組んでいただきたいなというふうに思ってます。そこの根っこがあるのでご理解いただきやすいとまさに我々も思ってますので,そういう意味で,大きく期待をしているというところですね。
(中国新聞)
あとですね,今回もそうですし,最近のトレンドとして,たとえば知事,お隣の岡山県の石井知事がこのたび参議院選に,ご当選されましたけれども,知事の経験者の方が国会議員になられたり,あるいは地方の首長を務められた方が国会議員に当選されたりという,そういうルートで国会議員になられる,地方自治のまさに最前線にいた方がまた国会に行かれるというケースが多いと思いますけど,そういう動きというのは,地方行政を預かるトップとしてはどういうふうにご覧になっていらっしゃいますか。
(答)
特にどうこうということはないんですけど,やはり国会の場というのは様々なルートを通じて代表になっていくということが望ましい,つまり多様性の確保ということですよね。やはり,なんていいますか,いわゆる二世と呼ばれる方が多い傾向がありますんで,あまりそういう固定的なルートではなくてやはりいろんな方がなっていくということが望ましいと思うので,地方の首長経験者がそういう形で国政に出て行くということも,一定のいいルートじゃないかなというふうに思います。地方のことについて理解をした上で出て行くということですから。これが逆にみんながみんなそうなっちゃうと,それはまたいかがなものかということなんで,そういうひとつのルートとしては有効なんだと思います。
(中国新聞)
知事も,とりあえず当面は二期目の立候補を表明されまして,まずはそうなると思いますけれども,先々国会議員への転進とかっていうのは。
(答)
いや,今そんなことを言ってもしょうがないし。11月に選挙に出ようという言ったところですから。はい。
(中国新聞)
わかりました。ありがとうございます。
(答)
はい。
(幹事社:産経新聞)
その他質問がある社は,これはあと自由でお願いいたします。
(中国新聞)
すみません,それならもう一個だけ。今回の参院選の全体的なトレンド,去年の12月の衆院選と大きくは変わらなかったと思います。自公,自民党公明党の候補者,衆院選のときは野党でしたけれども,かなり議席を取られて,ひとつ参院選で言えばねじれ国会が解消されたということ,それから自民党,公明党以外の野党ではなかなか議席が伸ばせなかったり,共産党さんは躍進されたといったところもあるんでしょうけれども,民主党さんが大きく議席を減らされたりというのがありました。今回全体の選挙の結果を,知事ご自身がどういうふうに見られているかということと,ねじれが解消されることで地方行政に何かいいことというか,期待されることというか,そういったところはありますか。
(答)
うん,もちろん,速やかな意思決定がなされていくということで期待する部分はありますけれども,気をつけなけばいけないのはやはり,多様な意見を反映していくという国会のプロセスも重要だと思うので,そこに留意をしながら進めていただきたいなというふうに思います。選挙全体の総括というか,それは僕がコメントすればいいのかどうかよくわかりませんけれども,やはり民主党政権に対する失望感というものの継続の延長じゃないかなというふうに思います。それと,自民党が安倍政権になってやはり経済政策面で,特にプラス,上向きを感じさせることというか,動きというか,経済の動きになってますから,やはりそれも評価をしているということだと思うんですね。ただあらゆるものが信任されたということでもない,それはつまり民主党に対する,ある意味では反動という部分もあると思うので,そこを,ぜひ重々ご承知だとは思いますけれども,総理も慎重な発言もされていると思いますけれども,ぜひ,それこそ安定政権のもとで熟議をして,いろんな政策決定をして,また実行をしていただきたいというふうに思ってますし,そういうプロセスを経て速やかに意思決定をして,いろんな政策が展開されていくということを期待しているということですね。
(中国新聞)
今お話ありました,多様な意見を反映していく国会のプロセスも重要だと,それからあらゆるものが信任されたという訳ではないというご発言がありましたけど,例えば安倍政権はこれからどういった分野に力を入れていただきたいというふうにお考えでしょうか。
(答)
まあひとつ,それは最初の質問と同じだと思うんですよね,ほとんど。国会に対する期待というのと,今回当選されたお二人に対する期待というところと同じだと思うんですけど,やっぱりまずこの経済的な停滞状態から脱却をしていくというのが第一にあると思うので,そこに注力をしていただきたいなと思いますし,ただ経済面でも景気が回復するということだけではなくて,長期的にそれを持続させていくために,広島県で言うとイノベーションという言葉で進めてますけれども,要するに構造の変革というか,そういったものも進めていかなければいけない。その構造の変革というのはやはり成長産業が伸びていくであるとか,あるいは起業が増えていくであるとか,競争力を高めるために多様性を確保し,それは例えば外国人であったり,あるいは女性であったりとか,そういうことだと思いますけど,そういったことを進めていく必要があるのかなと思いますので,ぜひ広島県,もちろんそれを支える人材育成ですよね,広島県も頑張ってやってますけども,国のほうでも展開をしていただいて,まさに国全体で歩調を合わせて進めていけば早い展開が期待できるのかなと思ってます。
(中国新聞)
逆にさっきのあらゆるものが信任されたわけでもないとかという辺りのご発言というのは,例えばどういった政策分野のことを念頭にお話されたものなんでしょうか。
(答)
それはいろいろあると思いますよね。たとえば社会保障についても,まだ議論がどうなっているというわけでもありませんし,あるいはいわゆる憲法問題についてもそうだと思いますし,自衛隊の問題だとか,それもあると思いますし,いろんな課題ですよね,財政の面でも,もちろん財政を再建しなければいけないのということは間違いのないことですけれども,それをどうやって進めるのかというようなこととか,まさにその地方にのほほんとはということも今後想定されるというか,すでに道を少しずつつけているような感じが,僕は持っていますけれども,そういったことも全て決定ということではないので,ひとつひとつのことについていろんな意見をしっかりと受け止めていただいて,進めていただきたいということですね。
(中国新聞)
すいません。ありがとうございました。
(答)
はい。
(中国新聞)
中国新聞の野崎です。ちょっと別の切り口で伺いたいんですけれども,警察署の耐震化について,警察庁のほうでまとめて,広島の耐震化率が全国最低であると,3割で全国最低であるという調査結果が報告されました。
まずは全国最低であるということについての知事の受け止めをお聞かせください。
(答)
これはですね,要するに施設整備をどういうプライオリティー〔優先順位〕で行っていくかということで,これは主に警察の要望を踏まえて進めてきているところですね。
広島県警においては基本的には既存の警察署の耐震化よりも,新たな施設整備を優先をしてきたという経緯がありまして,かなり大きなものでいうと,五日市の免許センターであるとか,これはもうだいぶ前にはなりますけれども,あとは東部の免許センターもつくりましたし,佐伯署あるいは警察学校ですよね。この辺がこの10年ぐらいの間に10億単位のものですよね,をたくさん整備をしてます。そういう中での,警察内部の中での優先順位付けという理解ですので,現在そういう状況にあるということですね。
(中国新聞)
その新設の整備ですよね。県警の要望に基づいて施設整備,新設のほうを優先して進めた結果,結果として全国として最低になってしまったということについて,住民の中には災害対応の拠点となるということで不安を持つ方もいらっしゃるだろうと思うんですけれども,そのことについて結果として,最低となったということについてはどのような感想をお持ちなんでしょうか。
(答)
これは警察の施設整備全体の問題なので,我々としては,なかなか県として,知事部局として,「いや,あなたのプライオリティーはこうでしょう」っていうのは,なかなか言いにくいということもあって,他方で耐震化というのが県民の安全とか安心を守る上で重要であるということも,その通りだと思うんで,施設全体の整備計画というのはやはり,長期的なものをきちんとつくって,その上で計画的に進めていく必要があるんじゃないかなというふうに私としては考えてます。
(中国新聞)
今おっしゃった長期的な計画ですよね。その警察署も含めた県の施設の耐震化計画というのは,すみません,これは現在お持ちなんでしょうか。
(答)
いや,ないです。はい。耐震化の計画だけじゃなくて施設整備全体の計画が必要だっていうことですよね。情報システムとかも含めて,直近だったら整備というのもやったりもしてるんですけど,そういった要するに設備投資の,大まかでいいんですけど,全体計画ということを,やはり考えていかないと,なかなか,整備してみたら,「いや,後で重要なものがありました」ということではやはり困るのかなというふうに思ってます。
(中国新聞)
その計画づくりの,何て言うか,目処というか,いうのは例えば本年度中に着手したいとかですね。どのような。
(答)
いや。それはもう着手してます。はい。
(中国新聞)
完成はいつぐらいを。
(答)
それはちょっと,作業をしてみないとわからないこともあるんで,それはまずちょっと当面の作業をしてみてからということになると思います。
(中国新聞)
当面,地域の交番とか駐在所ですよね。これについては住民の関心も高いと思うんですけれども,そういう特に地域の交番なんかの老朽化対策についての,これから来年度予算,それから補正〔予算編成〕もあったりしますけども,そこの予算対応みたいなものについて,現段階で何かお考えをお持ちならば。
(答)
いや,今は全く白紙ですね。はい。
(中国新聞)
わかりました。ありがとうございます。
(幹事社:産経新聞)
じゃあ,終了予定時刻が近づいて参りましたので,最後の質問にしたいと思いますが,どなたかありましたら。選挙でお疲れのようですが。
(中国新聞)
中国新聞の荒木です。冒頭におっしゃっていた参議院選挙の受け止めの中で,財政再建というお話があって,地方自治体にあまりしわ寄せを寄せないようにというような注文がありましたけれども。
(答)
いや,全く寄せないでほしい。あまりじゃなくてです。はい。
(中国新聞)
それで,ではですね,知事としては安倍政権に財政再建の中で具体的にまず重点的にこれに取り組んでほしいというようなとこは具体的にお持ちでしょうか。
(答)
いや,それは国の財政なんで,僕が国の財政をこれとこれとこれをやりなさいというような話じゃないと思うんですよね。ええ。さっき申し上げたのは,地方に対するしわ寄せということは,要するに地方における事務の見直しをなしに財源だけカットするということはこれは正にしわを寄せるということですから,それはよろしくないと。
地方って国の法律で決まっている業務って沢山あるんですよね。支出もどうするって決まっている分,沢山あるんですよ。もう8割方はそれなんですよ。それの見直しというか,なしに,財源だけカットされたら,いや,我々やらなきゃいけないことがいっぱいあって,でもお金が無くなると何をしなきゃいけないかというと,地方独自の政策をやめる,人件費を削る,無理矢理ですよ。そういうことをせざるを得なくなるので,それは正にしわ寄せで,それは地方の自立であるとか,地方の分権だとか,あるいは地方の多様性ということを殺すということですから,それは良くないということで,全般的にやはり業務の見直しであるとか,あるいは社会保障であればさまざまな給付の見直しだとか,そういうことが,やっぱり必要なんじゃないかなというふうに思います。
(中国新聞)
安倍政権というか,自民党政権に戻って,ちょっと地方分権の動きが止まったのではないかというような見方も非常に出ていますけども,その辺り,知事としてはかなり,安倍政権の地方に対する分権していくという流れは,ちょっとあんまり期待できないというか,危惧を持っているという認識なんですか。
(答)
いや,そんなことはないですよ。民主党で進んだのかというと,そういうわけでもないというふうに思ってますんで,要するに地方分権というのは,何て言うか,何か1本の線があってそれを進めれば分権が進みますということでもないんですよね。今は例えば道州制の議論なんかも行われてたりするわけですけれども,いろんなものの中で地方分権を進めようという意思とか意図は見える反面,いろんなところで,中央集権的な考えというのが頭をもたげてくるところがあるんですよね。で,それはその何か感じとしては,政治家レベル,政治レベルでは分権を進めなければいけないという感覚はありますと。ただ,その中にいろんな,そうは言っても,政治レベルの感覚的に,中央集権的な発想が強い方々もいらっしゃいますし,あとはその流れの中で,やっぱり霞ヶ関的には,中央集権的な,分権と言いながら中央集権的なことを自治体として進めるというような思惑というか,そういうのも垣間見えるような感じがあって,そういう意味で,一筋縄じゃいかないということで,かと言って,だから地方分権が期待できないというわけでもないということだと思うんですよね。
(中国新聞)
わかりました。それと最後にもう1点だけ。財政再建の話の中で国の信任という言葉を知事,言及されたと思うんですけど。
(答)
財政に対する信任ね。
(中国新聞)
ですよね。それは知事としては今,安倍政権が3本の矢で進めてますけど,公共事業であったり,あと,安倍政権としては消費税増税というのをこれから決断していく時期が来ると思うんですけど,その辺り何か具体的にいくつか信任を保つために,これは是非取り組んでほしいというようなお考えがあっての発言ということなんですか。
(答)
1つは消費税の問題ですよね。やはり,これは導入するということを一般論では,一般論というか,基本的な方針としては決定をしてるわけですから,それをひっくり返すということになると,それはさまざまな,やはり影響があるであろうというふうに思いますし,それだけではなくて,今後のやはり財政運営ですよね,これにもやはり細心の注意が必要なんだろうというふうに思います。財政運営というのは,その支出面でもね。はい。
(幹事社:産経新聞)
はい。どうもありがとうございました。これで知事の定例会見を終わります。次回は8月20日,空きますが,火曜日の13時30分からを予定しております。
どうもありがとうございました。
(答)
ありがとうございました。
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