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知事記者会見(平成25年4月11日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年4月2日更新
  記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
 動画はYouTubeのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)

 会見日:平成25年4月11日(木曜日)

 動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。

【動画リンク】 1/3  

(発表項目)

 核軍縮に関する「ひろしまレポート」の概要について

   ※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/3」をご覧ください。

(質問項目)

 核軍縮に関する「ひろしまレポート」の概要について

【会見録】

(司会)
 ただいまから核軍縮に関する「ひろしまレポート」の概要についての会見を開始いたします。本日はひろしまレポートの作成に携わっていただきました国際平和拠点ひろしま構想推進委員会の副座長であられます阿部信泰様にも同席をしていただいておりますのでご案内をいたします。会見時間30分で,10時15分の終了を予定をしておりますのでご協力をお願いいたします。それでは発表をお願いいたします。

(知事)
 それでは,「ひろしまレポート」につきまして,お手元にお配りしております「核軍縮に関する『ひろしまレポート』の概要について」に基づいて,御説明を申し上げます。
 今,紹介ありましたように,国際平和拠点ひろしま構想推進委員会の副座長で,「ひろしまレポート」の作成に携わっていただきました公益財団法人日本国際問題研究所軍縮・不拡散促進センターの阿部信泰所長にご同席をいただいております。
 まず,1の「趣旨」でありますけれども,県では,「国際平和拠点ひろしま構想」の具体化に向けた取組の一つといたしまして,昨年度,日本国際問題研究所に委託して,「核不拡散条約体制等貢献事業」を実施したところでございます。
 本事業では,国際社会におけます核兵器廃絶のプロセスの進展に貢献するということを目的に,核軍縮に関する各国の取組状況について,条約の署名・批准,核兵器の削減状況等といった客観的な事実に基づいて,調査・分析,評価を行いました。その結果を「ひろしまレポート」として取りまとめたところであります。
具体的な評価の方法についてですが,2の「評価方法」の(1)に「調査対象国の分類」というのがございます。
本事業では,核問題におけます重要性や地理的な要素などを考慮いたしまして,核超大国といえるアメリカ,ロシアを始めとします19カ国を調査対象としております。
 評価に当たりましては,特異な事情を持つ北朝鮮を除きます対象国について,核兵器を保有する国と保有しない国に分けまして,さらに,核兵器保有国を,NPT上核兵器の保有が認められている国とそうでない国とに分けて,表の右の欄にありますように「核兵器国」,「NPT非締約国」,そして「非核兵器国」の三つのグループに区分して,グループごとに評価を行っております。
 (2)の「評価項目の選定」を御覧いただきたいと思いますが,本事業におきましては,核軍縮,(核)不拡散,そして核セキュリティの三つの分野について,評価をしています。
 評価項目については,NPTへの加盟の有無といった調査対象国全てを対象とする項目のほかに,核兵器保有数のように,これは核兵器を保有する国のみが当然対象となるわけですが,そうした項目や,非核兵器地帯条約の域内国に対する消極的安全保証の提供といったような,やはり「核兵器国」のみを対象とする項目があるように,グループによって違っているということになっております。そのひろしまレポートの結果につきましては,後ほど,阿部所長からご説明をいただきたいと思います。
 最後に,4の「今後の展望」にありますように,今回の「ひろしまレポート」では,核兵器を保有する国につきまして,その国を取り巻く世界情勢等によって,核軍縮に向けた取組の姿勢が大きく異なっているということを一定の根拠をもって具体的に示すことができたというふうに考えております。
 また,非核兵器国につきまして,主要な国々の積極的な取組を紹介し評価することで,こうした取組の重要性について認識を広める一助になったのではないかと考えております。
 県としても,今後,「ひろしまレポート」が国際社会に広く受け入れられていくことで,核兵器廃絶に向けた世界的な機運がより一層高まるとともに,各国におけます核軍縮に向けた新たな取組につながるなど,国際社会における核兵器廃絶のプロセスが着実に前に進むということを期待しております。
それでは阿部所長の方から(調査結果の概要説明を)お願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

(阿部)
 それでは,私の方から調査結果の概要について,簡単に説明申し上げます。
分野としては,核軍縮,不拡散,核セキュリティですね。この3つの分野にまとめてお話したいと思いますが,核軍縮につきましては,2009年にオバマ大統領がプラハで核兵器のない世界を目指すという演説をして以来,核軍縮の機運が盛り上がりまして,アメリカとロシアの間の核兵器削減条約が出来上がり,またNPT運用検討会議が成功裏に2010年に終わると,その結果,たくさんの項目を盛り込んだ行動計画案が出されるというところまでは前向きに進んだのですが,その後,なかなかアメリカとロシアの次の核兵器の削減を目指す条約の交渉が始まらない。あるいは,その他の国,中国などの国が核兵器の削減という方向に向かうということには,まだ依然として着手していないという状況があるので,なかなかその後の進展が芳しくないという状況にあります。
 また,核軍縮の面からいうと,非常に大きな包括的核実験禁止条約,これもまだ発効していないという状況にありますし,それから核兵器を作るための濃縮ウランとかプルトニウムとか,そういったものを作るのをもう止めようじゃないかという条約を交渉する提案があるんですけれども,これもなかなかジュネーブ軍縮会議で交渉が始まらないという状況があって停滞状況にあるということが言えると思います。
逆にパキスタンなどは,核分裂物質の生産を増強するという方向に向かっておりますし,北朝鮮のように核実験をするということもあるわけで,(核軍縮に)逆行する動きもあるということがあります。
核不拡散につきましては,NPTの条約を中心に不拡散の努力を進めておりますけれども,現実には北朝鮮が核実験を進めて核兵器を保有するに至るという状況がありますし,イランについては,核兵器を獲得しようとしているんじゃないかという疑いがありますけれども,これについてもIAEAとの協力がなかなか進まないという状況にあります。
こういった問題をひっくるめて規制を強化するためにはIAEAの追加議定書という文書がありまして,それを各国に結んでもらうのが非常にいいんですけれども,これもなかなか各国の締結が進まないという状況にあります。ということで,なかなか核不拡散の分野でも逆行する動き,あるいは課題が残っているという状況にあります。
最後に,核セキュリティ。これは早い話が核テロということでありますけれども,この脅威が高まっているということで,それを防ぐためのいろいろな策を講ずるべきだと。例えば,核物質の管理を強化するための条約とかですね,ありますし,IAEAもその対策として,どういうことをやればよいのかというガイドラインを出しておりますけれども,こういったことの取組もなかなか思うように進んでいないという状況にあります。そういうことを進めるために日本は,東海村に核セキュリティのための国際支援センターというのを作りました。これが動き始めておりますけれども,そういった各国の活動といったものもまとめて評価しておりますが,これも進んでいるものもありますし,それほど進んでいないものもあるということで,まだらな状況にあるということが言えるかと思います。大体,これが今回の報告書での各分野の概況でございます。以上でございます。
 

(司会)
 ありがとうございました。それでは質問にうつりますが,質問にあたっては,社名を名乗ってどちらに質問されるかということをご発言の上,お願いします。質問のある方はお願いします。

(毎日)
 毎日新聞の吉村と申します。阿部センター長にお伺いしたいんですけれども,今回のレポートなんですが,基本的に客観的に数値化できる公式文書をもとに評点をしていったと思うんですけれども,それだとどうしても核軍縮に取り組む姿勢とか,メッセージ性とか,そういった部分の評価はできないのかなと僕は思ったんですが,今回第1回目ですけど,今後続けていくのかどうか分からないですけど,課題といいますか,今回これを作るに当たって苦心された点とか,今後どういうふうに変えていこうかな,というところがあれば,教えて下さい。

(阿部)
 こういう類の報告は,実は世界でもいくつかの研究機関が出しておりまして,早い話,状況を非常に概括的にまとめるだけでは,だいたいみんなが感じているようなことをまとめるだけで,ああ,そうですかってんでおしまいになるんで,できるだけそこは,各国について,この国はこうやっているけど,その国はどうか等,色々だすことによって,具体的にその国にもっとやってほしいというメッセージを伝えたいと思うんですけれども,これもいろいろ問題がありまして,おっしゃるとおり,数で,例えば核爆弾を何発もっているかというのは,非常にはっきりしているんですけど,それについて減らしていこうという演説をオバマ大統領がしたということ,じゃあこれを,質的なものと数をどうやって比較するのかは,世界的にも専門家も難しいとおっしゃっている方がいらっしゃいますけれども,できるだけそこも客観的に表記することによって,みんなの関心を,理解を深めてもらって,前に進めるようにしたいと。そのために,作成にあたっては,日本の国内からも軍縮問題の専門家といわれる方を何人か集めて,委員会を作って意見を出してもらいまして,この辺はこっちを大きく評価すべきだとか,こちらをもっと重視すべきだという意見を出してもらいましたし,また,国際的にもアメリカやイギリス,ロシアのこの分野の専門家といわれる人から,意見を聞きまして,そのコメントを踏まえて,できるだけ日本,世界の大方の意見が,まあ,こういう評価でいいんじゃないかという方向を出すように努力しました。そこが非常に難しいところでございました。

(中国)
 中国新聞の野崎です。よろしくお願いいたします。知事に質問させていただきます。先ほど阿部さんからあったように研究所がこういう類のものを作っているというのはあると思うんですけども,自治体がこういう各国の核の取り組みを採点するというのは珍しいと思うんですけど,一方で県議会などには,これは自治体の役割ではないという声もあります。もう一度改めて,なぜこういうレポートを作ろうと考えたかというねらいを教えていただきたいというのが1点です。それから,レポートの中にこのレポートを国内外に発信していきたいというのがありましたが,これをどういうふうに発信していこうと考えられているかというのが2点目,それから最後にこれを実際に,核廃絶とか核不拡散につなげていくことが重要だと思うんですけれども,このレポートをどういうふうに使っていきたいと考えていらっしゃるか,具体的に描いている取り組みなどがありましたら教えてください。

(知事)
 まず,狙いですけれども,国際平和拠点ひろしま構想を作る中で,自治体というよりも広島という地域ですよね。広島という地域が核廃絶に向けた貢献をしていくということが,1つの使命だと思うんですね。もちろん広島市という行政体もありますし,県という行政体もありますけれども,理想論でいえば,何か地域みたいなのがあって,行政体でなく,地域みたいなのがやるという感じもあるのかもしれせんが,役割分担ということで,今回第1回ということで,県が主導的な立場に立ってこれを進めさせていただいています。そういうことが,広島の使命であるということ自体も,先般の国際平和拠点ひろしま構想においても,世界各国の有識者の皆様に集まって議論していただいた時に,そうであるというようにご提言をいただいているわけです。そういうことを踏まえて,初めての核兵器使用という惨禍を経験した広島という地域がこれを進めるというのは,非常に意義があるんじゃないかと思っています。ちなみに,その中で,県と市の役割とかありますが,それは市と話をする中で,役割分担ということで,ここは県がということで,進めさせていただいています。発表の方法というのは,いろんな有識者にお送りしていきたいと思いますし,皆さんの積極的な意見というのも,あるいは評価というか,フィードバックも頂きたいと思っています。そういった活動を通じて,3点目に関わってくるわけですけれども,いろんな議論の1つのきっかけになると思いますし,最終的には,この1回というだけではなく,これから何回も出していく中で,具体的に各国がそれぞれの取組を強めていく契機になっていくというふうにしたいなと思っています。そういう意味では,有識者や実務者,いろんな人にこれをお送りしていくということが,1つまず重要なことかなと思っています。

(中国)
 ありがとうございます。今,議論のきっかけになればというお話がありましたので,阿部さんと知事,お2人に伺いたいんですが,評価の土台が核兵器を保有しているか,していないかということも含めて,今回19カ国が一覧で比較できない,せっかく採点したのに一覧で比較できない状況になっていると思うんですけれども,その理由について教えていただきたいんです。県議会なんかには,一自治体が国の取組を格付けするのは,おこがましいという声もありました。そういうことも踏まえて,こういう一覧で評価できないことになったのかということも含めて,教えてください。

(阿部)
 私から一つ。19カ国選んだというのも,主な国を選ぶということで,今回が初めてだということもありまして,世界190いくつの国,全部の国というのは大変なので,読んでいただく方もそんなに広くすると大変なので,主な国に絞ったということでございます。 比較がなかなか難しいと。外国の方が英語でよく言いますけれども,りんごとみかんを一緒に比較するのは難しいと。軍縮と不拡散の問題を比較して,それを数量化して,比較するのは非常に難しい。そこはそもそも分けて分析するということもしましたし,しかしながら数が問題なものもある。核兵器の数とか,そういうものもあるんで,そういったものは数を出すことも意味がある。それを契機として議論を進めていただくということに主眼がありましたが,報告書の中で何箇所かで数を出しておりますが,これは1つの例示として皆さんの頭に描いていただくために,評点という形で点数にさせていただきましたが,それは客観性を承知した上でのことであるということを説明して,学術的に問題にならないように注意したところでございます。なおかつ個々の問題を取り上げて,核の問題を報告書に書くということによって,例えば核不拡散の問題については,日本には,実は,核分裂性物質がたくさんあるということで,国際的にいろいろ意見がございます。日本の国内ではそれは問題ないということになっておりますけれども,そこについても私どもは日本の意見だけでなく,国際的な色んな意見も入れて,できるだけ客観性を出すということで,努力をしました。

(知事)
 一覧で比較できないということですが,これは今,阿部大使がご説明されたように色んな技術的な,あるいは客観性を図っていくためにこういうふうになったということでありまして,県が評価するのを避けるためにやったということではありません。

(中国)
 関連して,最後なんですけども,とはいっても,市民にとって,19カ国がこうずらっと比較できるようにすれば,より分かりやすいし,一覧にした方が議論の助けになるかなと思うんです。そういう意味では,本年度も続けるということですけれども,核軍縮と核不拡散は同じ点数では比較できないかもしれませんが,国ごとの比較をもう少ししやすくする改善をするおつもりがあるかどうか,これを最後にお聞かせ下さい。

(司会)
 それはどちらに質問ですか。

(中国)
 お2人方に。

(知事)
 これは,このレポートを発表して,色んな方のご意見をいただきながら,考えたいなと思いますけれども,これは,一覧で核兵器保有国も非保有国も,あるいはNPT締約国も非締約国も一律に評価することがいいのかということもあるので,やや感覚的に分かりやすいという部分も確かに大事かもしれませんけれども,これは,ただ感覚的に捉えて,アピールしましょう,というものとも違うもので,つまり客観的に評価していきましょうということなので,そういうことも踏まえながら,いろんなフィードバックを踏まえながら,どういうあり方がより影響力を与えていくかということから考えていったらいいんではないかなと私は思います。

(阿部)
 今回の報告が初めてのものでございますので,これを踏まえていろいろご批判もあろうし,ここが違うという指摘もあろうかと思います。それは,日本の国内外の方々からご指摘をいただいて,それに基づいて,よりよいものにしていきたいと考えております。またその過程において,実際はこういうことが行われているということが分かることもあろうかと思いますし,それなら,自分の国はこういう風にやろうという新しい方向も出てくるかもしれないんで,できるだけ前向きの動きに繫げていきたいというのが私達の希望でございます。

(朝日)
 朝日新聞の後藤です。知事にお伺いしたいんですけれども,この採点の点数制にしようというのは,県側の意向でこういう成績表みたいなものを是非作ってくれというふうに,依頼されたんでしょうか。

(知事)
 この点数というのはですね,誰かが特定に考えてというよりはですね,もともと平和拠点構想を作っていった過程の中でですね,出てきたことかなというふうに思っています。具体的な方法論というか,これはですね,むしろ,国問研にお願いをしてから,検討していってですね,決めていっていただいたということですね。

(朝日)
 あとその,有識者とか研究者の方に読んでいただきたいということでしたけども,一般の方々には,そのホームページで,もちろん県のホームページで,公開されるということでよろしいんですかね。

(知事)
 一般の方々にももちろん,そういう形で提供したいと思います。

(朝日)
 言語は。

(知事)
 日本語と英語ですね。

(朝日)
 2か国語だけ。

(知事)
 そうですね。はい。

(朝日)
 わかりました。ありがとうございます。

(知事)
 もちろん,あとは,メディアの皆さんを通じて知っていただきたいというところもあるので,そこは,是非よろしくお願いしたいと思います。

(朝日)
 あと,すみません,最後に1点だけ。これ,最低でも何年やるとか決まっているんでしょうか。

(知事)
 その方針はまだ決めていません。

(朝日)
 わかりました。ありがとうございました。

(RCC)
 RCCの真田です。知事にお尋ねいたします。先程,これが議論のきっかけになればというコメントがありましたけれども,今回のこの採点,レポートが議論のきっかけにとどまるものなのか,それとも核軍縮のプロセスの中でですね,何らかの実効性を期待する部分があるのかというのを1つお聞きしたいのとですね,あと,有識者等々だけじゃなく,この対象国ですよね,実際の核を持っている,持っていない,この対象国に対しての働きかけというのは,どういう方法でどのようにやっていこうというふうにお考えなんでしょうか。北朝鮮なんかも含めてですね。

(知事)
 もちろん,これがただ,議論だけに終わるということでは意味がありませんので,議論を踏まえてですね,それが具体的な行動につながっていくと,つながっていくことに我々は当然,期待しています。対象国についてもですね,もちろん,これは提供していきたいというふうにも思いますし,それは,具体的にどう働きかけるかというのはですね,これは相手もあることですから,直接,特定国に対してですね,何かあれこれということではないと思ってますけども,むしろ,当然,政策の意思決定者というのも,その意思決定者が単独で,1人で物事を決めているわけではなくて,いろんなですね,人の意見というものを踏まえながら決定しているわけですよね。それは,まずは,まさに意思決定者の内部である国の組織であったりとか,そこに影響力を及ぼしている有識者だったりとか,更にその外側に一般世論みたいなのがあると思うんですけども,そういうこの,やはり大きな意思決定環境の中で,このレポートを契機としてですね,いろいろ考えていただいて,行動につながっていくと,そういうことを期待しているところですね。

(NHK)
 NHKの橋本です。知事にお伺いしたいんですけれども,今の質問にちょっと付け足すような感じなんですが,多分,一般の方とかが見たときに単純にですね,この点数の積み重ねを見たら,ああ中国が低いんだな,この国低いんだな,この国高いんだな,ていうような受け止め方しかちょっと,できないのかなと,何もわからず見たら,そういう印象をちょっと受けてしまったんですね。この要旨なんかを読ませていただいても,こういう事実があるっていうのはわかるんですが,これに対して,県としてこういう意見があるので,こういうアクションを起こしてくれというような,県としてどう思うかっていうところが,あまり踏み込まれてないかなというような印象を受けたんですけれども,県としてやっぱりどう,生かしてもらいたいのであれば,県としてはこういう意見をこのレポートで持っているんですっていうのを提案したほうが良かったか,あるいはどこかに書いてあるのかなと思ったんですが,そのへんの,自治体としてまとめたところの意義というのにも関わるんですが,そのへんをどういう意図でまとめられたのかなっていうのをもう一度聞かせていただきたいなと思うんですけれども。

(知事)
 これは,ちょっと冒頭の質問でもお答えしましたけれども,これは,要するに県という行政体がですね,何か特定の核兵器国であるとか,特定の国に対して,こういうアクションをしてほしいという,そのネタとして使いたいということではないですよね。誰かが取りまとめないといけませんから,まあ,県が主体になってやってますけれども,こういう客観的な状況を確認していくっていうことは,まず,核兵器,あるいは核セキュリティといったようなことを考えるうえで,非常に重要な要素なんだと思うんです。それをやはり提供していく,誰かが提供していくっていうことに僕は意義があると思ってまして,それを踏まえてですね,これは,県対なんとかっていうことじゃなくて,国際社会として考えていくということが大事なことだと思うんです。そういう意味ではですね,なぜ県がやるかっていうことで言えば,さっきの質問に帰っていくことかなと思ってまして,そういう意味で,県がですね今回の評価対象国に対して,具体的にこうしてください,というふうに働きかけていくということは,想定はしてません。

(日経)
 日経新聞の三田です。今回の話で,そういう観点で波及効果を狙われるということであれば,先程おっしゃった,有識者の方にお送りするっていうとこがポイントだと思うんですけど,もうすでに固まっている,あるいは先方の合意が取れているようなところで,こういう方に,こういう有識者の方に,グローバルでこの方に送れば影響が出るというようなもなのが,言えるものがあれば,教えてください。

(知事)
 現時点ではですね,具体的に,我々想定する人はもちろんいっぱいあるんですけども,この人にっていう具体的なリストを作っているわけでは,まだありません。当然,例えば拠点構想の委員とかにはもちろんお送りしますし,そういう方々はね,関心を持って見てもらっていますけども,もちろんそれにとどまらず,幅広くお送りしたいと思います。

(読売)
 読売新聞の川添です。知事に伺いたいんですけれども,客観的に確かにこういう状況をまとめたというのはわかるんですけれども,そこから,今どういう状況かっていう結論が,いまいちわかりにくいんですけれども,一時の機運がちょっと低くなって,非常に取り組みが遅くなっているというふうに結論づけていいんでしょうか。いまいち,こういう状況であるっていうのはわかるんですけれども,じゃあ具体的に,長い核兵器廃絶の取り組みの中で,今の現状がどうなのかっていうのが,ちょっと漠然としていてわかりにくいんですね。で,何かを働きかけるのであれば,今こういう状況である,以前に比べてはこういう機運が低くなっている,だからやはり,もっとこうアクションを起こすことが必要である,というためには,何かしらこう現状の結論というものが必要であると思うんですけれども,なかなかちょっとここからは,一般の人間は読み取りにくいなという印象を受けました。ですので,今現在の結論としては,どういう状況なのかという結論を具体的にお聞かせいただきたいんですけれども。

(知事)
 多分,阿部大使にお答えいただいた方がいいと思うんですが,私から一言だけ申し上げますと,これもやはり継続的に出していくことで,経年変化というか,そういうことも出てくるんだと思うんですね。そういうことを今後期待したいなと思いますけども。今のご指摘の点について,もしお願いできれば。

(阿部)
 はい,簡単に一言で状況はどうなんだということについては,やはり核軍縮の動きが今は停滞しているということが一言で言えば言えると思います。それから,核不拡散については,非常に大きな懸念が生じていると,いろんな課題がたくさんあるというのが現状ではないかと思います。

(司会)
 最後の質問にしたいと思いますが。

(共同)
 共同通信の須賀です。阿部さんにお伺いしたいのですが,核軍縮は停滞していて,核不拡散は大きな懸念が生じていて課題があるというふうおっしゃいましたが,核軍縮であれば,各国の点数があまり十分ではないから,評点をみると核軍縮の動きが停滞しているということが分かるという理解でよろしいですか。

(阿部)
 そうですね。経年的な相対評価ということもありますけども,ざっと御覧頂くと,おしなべて核軍縮については各国の点数が低くなっております。なぜかというと,まだたくさん核兵器を持っているし,減らす方もあまり進んでいないということで,端的に点数が低くなっていると,まあ,簡単な言い方をすると,どんぐりの背比べ状態にあるということです。

(共同)
 すみません,その関係で核不拡散については,今,大きな懸念が生じており,いろんな課題があるとおっしゃいましたけれども,例えばこれは一般の方とかにですね,示す時に,こういった状況を象徴するような点数,項目なんです,ここを見ると象徴してますというようなことは言えますか。

(阿部)
 まあ,端的に申し上げると,北朝鮮がもう一線を越えてしまったと,イランも越えるんじゃないかという懸念が迫っていると,一般的にそれを止めようとする追加議定書という公的な枠組みもなかなか広まらないという困難に直面していると,あるいは最後に貿易管理ですね。これについても,時々この輸出規制の違反が見つかっているという状況で,地下の闇市場ではどんどんいろんなものが流れているんじゃないかという懸念が大きいということだと思います。

(知事)
 僕から言うとですね,そのまさに核不拡散の評点の中で,例えば北朝鮮は4とかですね,あるいはパキスタンは6とかですね,イスラエル12とかあるわけですけども,非常に低い評点の国が結構な数あるということじゃないかなと思います。つまり,それが少なければ少ないほど,平均というよりは,極端に低い国が存在するということが核不拡散に対する脅威なんだと思うんですよね。そういう極端に低い国が一国でもなくて,たくさんあるということがですね,やはりそういったことの表れじゃないかなと僕は受け止めますけどもね。

(毎日)
 先程,自治体がとか行政体がとかそういう話になぜ県がやるのかっていう話に関わってくるんですけども,ほかにもNGOとかがすでに似たような試みとしてやってるものがあると思うんですが,この4ページにも書いてあるところなんですけども,他のNGOとかですね研究機関が出している似たような取り組みと違って今回の広島レポートの特徴っていうのは端的に言うと何なんでしょうか。

(阿部)
 1つは評価の対象の項目・分野ですね。これがおそらく1番広いと思います。核軍縮,核不拡散,核セキュリティ,一部に原子力安全のことも入っているんですけども,非常に広い分野をカバーしているということと,国別にきめ細かく見ているということですね。それから,特に核軍縮については,核兵器のない世界,廃絶という目標を含めて評価をしているということが,この広島レポートの他のレポートとは違うところだと私は思っています。

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  資料 核軍縮に関するひろしまレポートについて (PDFファイル)(175KB)

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