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知事記者会見(平成24年9月18日)

印刷用ページを表示する掲載日2012年9月18日

 記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
 動画はYouTubeのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)

 
会見日:平成24年9
月18(火曜日)

 動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。

【動画リンク】 1/3 2/3 3/3

(発表項目)

 台湾への訪問について
 EPA外国人看護師・介護福祉士候補者への支援について
 事業レビューの実施について
 
 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/3」をご覧ください。

(質問項目)

 台湾への訪問について
 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/3」をご覧ください。

 新党「日本維新の会」の発足について
 領土問題(交流事業,県内企業への影響)について

 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「2/3」をご覧ください。

 領土問題(交流事業,県内企業への影響)について
 欧州訪問について

 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「3/3」をご覧ください。

【会見録】

(幹事社:時事通信)
 幹事社の時事通信の吉田といいます。
 これから知事会見を始めます。知事から発表事項があると聞いております。よろしくお願いします。

○ 台湾への訪問について

(知事)
 はい。よろしくお願いします。今日3点,私からの発表がございます。
 1点目ですけれども,台湾への訪問についてであります。先週,台湾へ行ってまいりましたけれども,今回の訪問では,広島と台湾間の相互交流の促進,特に観光客の誘致に向けたプロモーション活動を行ってまいりました。
 まず,チャイナエアライン,中華航空本社に訪問いたしまして,ここでは広島~台北線を活用して相互交流の促進を図るということを目的とした覚書を締結いたしました。今後は,両者で交流の拡大を進めていくとともに,将来の増便につながるよう,事務レベルで具体的なアクションについて検討を行ってまいりたいと思っております。
 ワンハイラインズ,これは船の運送会社ですね。船舶の運航を行っている会社では,増便,そして台湾と今行っておりますハイフォン以遠への直行航路の開設を要望してまいりました。
 また,愛媛県と観光説明会を共催いたしましたが,しまなみ海道のサイクリングをはじめとして,多島美の景観やグルメ,あるいは歴史文化などをご紹介しました。現地の旅行社40社,それからメディア9社の多数の関係者に出席をしていただいて,瀬戸内観光を紹介することができました。
 特にしまなみ海道のサイクリングのPRにつきましては,5月のしまなみ海道をサイクリングで来訪されたジャイアント社の劉会長をゲストに来ていただきまして,トークを行いました。尾道市長と今治市長も来ていただいておりましたので,このメンバーで,しまなみ海道の魅力を伝えることができたかなと。特に劉会長は大変,台湾のメディアを含めた皆さんにも影響力が大きいので,非常に良かったかなと思っております。
 それから,愛媛県の中村知事と尾道市長,今治市長とともにジャイアントの本社を訪問しまして,そこで意見交換を行いました。これはやはり,しまなみ海道サイクリングの振興に向けた内容でありまして,民間と行政が一体となってしまなみ海道をPRしていくという意識の共有を図るといったようなことなど,非常に有意義な機会になったかなと思っております。
 今回の取組を生かして,今後,台湾の中華航空,旅行社,またジャイアント社をはじめとする台湾側の皆さんと,地元の愛媛県,尾道市,また,今治市など,日台さまざまな関係者ありますんで,こういった関係者と連携を図りながら,しまなみ海道をはじめとした,県内全体の観光振興を一層推進していきたいと考えております。

○ EPA外国人看護師・介護福祉士候補者への支援について

 2点目ですが,EPAの外国人看護師・介護福祉士候補者への支援についてであります。
 この度,この外国人看護師・介護福祉士候補者の国家試験合格に向けた支援を行うということにいたしました。
 これは,経済連携協定に基づいて,インドネシア,そしてフィリピンから来日して県内で就業されています看護師・介護福祉士候補者の国家試験合格に向けた支援を行うことによって,看護師・介護福祉士の有資格者として,県内への定着を図るというものであります。
 支援内容ですけれども,介護福祉士候補者向けには,先月から広島市内の介護福祉士等の専門学校において,集合研修の実施をしております。看護師候補者向けには,県立三次看護専門学校において模擬試験の実施や専任教員の指導による支援の実施などを行うこととしております。
 これまで,県内の施設で看護師の候補者が11名,介護福祉士の候補者が12名いらっしゃっていますけれども,国家試験に合格したのは,それぞれまだ1名ずつであるということになってまして,今回の支援制度によって,ひとりでも多くの合格者が増えるということを期待しております。
 こういった取組を通じて,候補者の方が広島県に来て良かったというふうに思っていただけるように応援していきたいと考えております。

○ 事業レビューの実施について

 3点目が,平成24年度事業レビューの実施についてであります。
 これは基本的に去年と同じでありますけれども,「ひろしま未来チャレンジビジョン」に掲げる施策を推進していくために,施策マネジメントの一環として,内部点検だけではなくて,外部の視点による点検を行うというものであります。
 対象施策は,重点的に行っている施策の中から,県民の皆さまに身近な4施策を対象として選んでおります。
 進め方も,基本的には去年と同様でありまして,コーディネーターを中心として,施策関係の有識者や公募の県民の方で議論するということにしたいと思っております。
 当日会場では,手話通訳の実施や託児室の設置といったようなこともしたいと思っております。また,会場にお越しになれない方には,インターネットによるライブ放送なども行うということにしております。いろんな形で県民の方にご参加いただけるような取組にしたいと思っております。
 実は今日からですね,この県民委員4名の公募を開始いたします。是非,多くの県民の皆さまからのご応募をお願いしたいと思っておるところでございますので,ご協力いただけると大変ありがたいなと思っております。
 私からは以上でございます。
(幹事社:時事通信)
 知事からの発表事項に対して質問があればお願いします。

○ 台湾への訪問について

(広島テレビ)
 広島テレビの長島です。
 今,発表の中で,チャイナエアラインとの覚書の件なんですけれども,このような覚書を締結されて,実際,今後増便ということになると,今も1日1往復しているわけで,それ以上ということになるわけなんですが,実際こういうプロモートを行っていくということで合意されて,その増便に向けた手応えというものについてはどのような感触を持たれたか教えていただけますか。

(答)
 そうですね。増便か,あるいは機材の大型化かっていうところは,いろいろ先方も機材繰り上のご都合もあると思いますのでまだわかりませんけれども,ただ,今,大きな課題というのは台湾からのインバウンドですよね。日本側から,今たくさん乗って行って,帰りも乗って帰るということで,結構搭乗率が高いっていうことはあるんですが,ここでお客さんを増やしていくためには,台湾から日本へいらっしゃるお客様,これを増やしていくということが一つの鍵であるということは,認識共有してますので,そのためには飛行機が飛ぶ時間がですね,今は日本から台湾へ行く時間が便利であるということで,台湾から日本に来る便があったら,より便利だよねっていう,この辺も共有されてますんで,そういうことも踏まえて,進められたらいいなと思ってます。

○ 新党「日本維新の会」の発足について

(幹事社:時事通信)
 なければ,幹事社質問に移ります。
 先週,大阪市の橋下市長らのグループが,新党「日本維新の会」を結成すると宣言しました。衆院選に向けて,民主党,自民党に次ぐ政界第3局になるのではと注目されてます。知事の所感をお願いします。

(答)
 所感というのはなかなか難しいんですけど。今,いろんな課題がありますよね,日本が直面している課題が。行政そのもので言うと,非常に多大な借金を抱えて財政的に危険な状況であるということもありますし,そもそものベースである日本のこの経済も弱くなっているし,当然にそれに大きく影響していることとして高齢化の進展であるとか,あるいは,これから大きく人口が減っていくということであるとか,足元の課題から長期の課題まで含めて非常にたくさんあると。そんな中で正直言って,過去,小泉〔元首相〕さんが退陣して以来,政治に対する期待感が弱くなっているというか,政治が混乱しているというんですかね,そういうところがあるんだと思います。そこを打開したいという国民の皆さまの強い意識が働いているじゃないかと思ってます。そういう意味で,いろんな第3局ということも含めて,しっかりと日本全体の足元から将来の問題を含めてきちっと考えて,地に足の着いた施策を進めていくということが必要だと思いますし,今の動きの中でそういうふうになることを私としては期待しています。

(幹事社:時事通信)
 もう一つ,すみません。
 政策なんですけど,「維新八策」については,どのように考えられますか。

(答)
 「維新八策」そのものですか。何とも言えない。深い問題が入っていて,それについては実現の時期とかタイミングとかも含めて必ずしも示されていないので,それてはどうなのかなと思います。ただ,地方自治の根幹を変えていこうと,あるいは国と地方の関係を変えていこうと,枠組みを大きく変えていこうと,こういった部分については私自身は非常に共感できるというか,これは私自身の持論でもありますけども,今の,中央で100兆円からなる予算を全部コントロールして,1億何千万いる人口の活動を全て中央コントロールしようと,今ほとんどそのような体制ですけれども,そんなことは無理だというのがありますし,それが結局日本の経済や社会の停滞につながっていると。国内で多様性を作っていかないといけないというのが私の持論ですから,そういう意味で,この地方分権について強く打ち出していらっしゃるのは共感が持てるなというふうに思ってます。その他については,首相公選制とか民主主義のあり方自体に係る非常に深い問題なので,簡単に進めるという話でもないのかなと思っていますので。いろんなものがミックスされているのかなと理解をしてます。

(幹事社:時事通信)
 幹事社質問に関連する質問はありますか。

(朝日新聞)
 朝日新聞の中野です。
 選挙がいつになるか分かりませんけども,愛知県,松山〔市〕とかで,自治体の首長さんが維新の会に合流であるとか共感を示されていますけども,改めてお伺いしますけども,選挙でも維新〔の会〕がどれだけ〔議席を〕取れるか分かりませんが,選挙前後,終わってからでもそういった政策的なですね,今おっしゃっておられたところなどでも協力していこうとか,広島の中で,維新〔の会〕であるとかそういうものを知事自ら音頭をとって,ということを今の所お考えでしょうか。

(答)
 維新の会ないしは地方政党を,僕が音頭をとって作っていくということは今は考えていません。施策の連携というかですね,これは知事会における松井〔大阪府〕知事のご主張がどういうふうになるかということもあると思いますし,知事会を越えてのいろんな連携ということも,もちろん可能性としてないわけではないと思いますけど,いずれにしても個別具体的な政策について,もちろん我々と考えが一致するところは当然一致する人は味方だし,それは一緒にやるべきだし,そうでない部分はそうでないと。そういうことじゃないかなというふうに考えてます。

(幹事社:時事通信)
 幹事社質問以外について。

○ 中国における反日デモ(交流事業,県内企業への影響)について

(読売新聞)
 すいません,読売新聞の矢野と言います。
 早速なんですが,中国の方で反日デモがだいぶ続いておりますが,その辺のついての受け止めと,関連で広島でいうとマツダが工場の操業を止めるなどして影響が出始めてますが,向こうに進出している県内の企業に対する支援なり,考えていることがあれば聞かせてください。

(答)
 支援というかですね,まだ,支援という状況ではないのかなと思ってますけども。今,各企業の状況について把握をしているというところですね。ご承知のように,今日,例の柳条湖事件の発生日ということで,少し過激な行動に繋がるという恐れもあるかなと思ってまして,今日の情報というのはまだ入ってませんけれども,いずれにしても今日は休業されているところが多いと理解をしてますし,日本人従業員の方は,なるべく自宅待機をされているということも聞いておりますので,あまり大きな混乱がないことを祈っております。

(読売新聞)
 補足で,過激化しているところもあるようですが,デモが続いていること自体への受け止めはどうでしょうか。

(答)
 それは広島への影響という意味ですか,それとも,一般的に?
(読売新聞)
 はい。一般的にデモが続いていること。

(答)
 デモ自体は国民の表現の自由ですから,私はこれは構わないことだと思いますけれども,それが暴徒化するであるとか,あるいは,邦人に危害を加えるとか,邦人じゃなくても日本車に乗ってた人が攻撃されたり,ということがあるというふうにも報道がされてますけれども,そういった暴力行為であるとか,法に違反するような行為というのは厳しく取り締まられるべきだし,そこに対して中国政府の意思というのは,取り締まられているでしょうけども報道によれば「日本が責任を負うべきである」というご発言もあってですね,それは法を重んじる国家としてはいかがかなというふうに感じています。日本でもそうですけども,平和裡にデモをするとか,大変残念なことですけども,日本に対して批判的な方々がいてそれを表明するということはそれは認められるべきですよね。ただ,それが法に違反するということはあるべきではないということですね。

(共同通信)
 共同通信社の須賀と申します。
 今の尖閣の関係なんですけれども,ちょうど反日デモ等が盛り上がり始めたころに,知事はたまたま台湾にいらっしゃったわけなんですが,台湾でこの問題について何らかの,公式非公式含めて,メディアも含めて何かやり取りがあったのかということが1点。
 あと,県の事業,県が進めている中国や台湾と行う事業に何らかの影響が実際問題あるのか,もしくは影響があることが懸念されているのかどうかということを教えてください。

(答)
 まず台湾については,現地に私が行っている間は一切そういったことは感じられることはありませんでしたし,メディアからも,現地では台湾の行政官ともお会いしましたし,あるいは地方機関の方,知事じゃなくて「県長」さんと言うんですけど,県長さんともお会いしましたけど,一切そういう話題にはなってません。メディアからも聞かれてません。 
 そういう意味で,今台湾について大きな何かの支障がでるという感じはしておりません。航空便についても目立った影響はないというふうに理解しています。
 中国[本土]の方は,25日から成都で西部国際博覧会があって,そこに出展をするということになっております。これはですね,現在こういう状況ですから,四川省政府,あるいはジェトロ,または,もちろん現地の企業ですよね,こういったところと連絡をしながら情報収集をして,当初想定をしている成果が得られるかどうかということを検討した上で,今週中に出展の可否を判断したいと考えてます。その他,中国からの観光ですよね。中秋節と国慶節というお休みが,今中国で控えてまして,そういった時点でたくさんの観光客がいらっしゃるということが想定されるわけですけども,旅行の中止を含めて大きな影響があるんじゃないかというふうに認識はしております。そういったことを含めて,引き続き観光については情報収集をしたいと思っております。

(中国新聞)
 中国新聞の村田です。先程の関連で。四川省の事務所を今年開設されましたけれども,そちらの今後の運営なり,業務の影響と言いますか,そのあたりというのは何か現時点で懸念されていることはあるんでしょうか。
 それと,事務所の運営というのは,情勢に関わらず引き続き影響なく続けていくのか,あるいは現地の法人なんかでは帰国されるようなケースもたくさん出ているようですけれども,今回は中国人スタッフではありますが,そのあたりについての今後の見通しですね,そのあたりを教えてください。

(答)
 現地は中国人スタッフが2名と,それから日本人の責任者,これは重慶をベースにしていますけれども,日本人責任者は自宅待機という形で,中国人スタッフは通常通り出てもらって,逆に情報収集して,こちらに連絡をしてもらうということにしてます。
 日本関係とか,広島県に関連する職員だというだけで危害を加えられるというような状況になったら,当然に活動は難しいですから,それは考えなければいけないというか,事実上休止に近いことになるんじゃないかと思いますけれども,そうでない限りは,そういった情報収集を含めて活動をしてもらうのかなというふうに思ってます。 

(中国新聞)
 中国をはじめ,アジアの成長を県内企業に取り込むというのは知事ご自身が提唱している成長戦略の大きな柱だと思うんですけれども,その戦略への今回の尖閣問題を含めた領土問題の影響というのは,改めてになるかもしれませんが,どういうふうにご覧になっていますか。

(答)
 そうですね。こういったリスクがあるっていうことは,当然に想定されているわけで,ただ,問題は,これがどこまで続いたり,どこまで拡大するのかとうことだと思うんですね。これが,エスカレートしていくと,つまり,今みたいな破壊みたいなことが当たり前に行われて,それが全く罪も問われませんと,何度も繰り返されますといったようなことだと,これはありえないことで,そうなると当然中国との経済関係というのを大きく見直しを図らざるを得ないですよね。ただ,それは中国にとっても得策なことではありませんし,そういった方向にどんどん中国が進むのかと言うと,必ずしもそうではないんじゃないかというふうにも思いますので,そこは,事態の推移をよく見ていく必要があるのかなというふうに思います。

(中国新聞)
 もう1点だけ。日中関係の落としどころと言ったら変ですけれども,なかなか政府のチャンネルがどうなっているかはっきり分りませんが,日本政府に対して,中国政府も含めて,今後どういうふうな対応を取ってほしいかという点と,県知事として何か関係改善に取り組める部分というのがあるのかないのか,その2点について。

(答)
 まず,いろんな問題を全部一緒にしないで,切り離して扱っていくということですよね。例えば,今般少し残念なのは,この尖閣という領土問題,主権問題,これ自体エスカレートしたり,静かになったりいろいろあると思うんですけれども,現在エスカレートしている中で,それを経済関係であるとか,あるいは文化的な交流を含めて全て絡んでいっているということは,少し残念なことであります。領土問題は領土問題での厳しいやりとりがあったとしても,例えば地方同士の交流であるとか,あるいは文化面での交流であるとか,そういった領土問題とは別のこと,あるいは経済関係ですよね,こういったことは,平穏に継続するということが望ましい姿であるというふうに思いますし,アジア全体の安定のためには,そういった関係を築くことが日中両国に必要なんじゃないかというふうに思います。
 そういう点では,私は,現在の状況はちょっと危惧される状況かなというふうに思います。

(中国新聞)
 国に対してはどういったことをしてほしいというふうに。

(答)
 そういう意味では,冷静な対応をしていただきたいというふうに思っています。

(幹事社:時事通信)
 では,最後の質問とします。

○ 欧州訪問について

(中国新聞)
 中国新聞の野崎です。
 ちょっと話は変わるんですけれども,今日の総務委員会で,ユニタールの招聘に応じて,ヨーロッパに知事さんと議会の代表者が行かれるという話がありました。すでに,昨年アメリカを訪問されて[国際]平和拠点[ひろしま]構想への協力について,取り付けられました。今回,改めて国連の欧州本部なんかを訪れるという発表でしたが,訪れる意義みたいなものをまずお聞かせください。

(答)
 一つは,ユニタールとの長い関係の中で,先方からご招待をいただいて,意見交換をしたいということで,これは平和拠点にももちろん繋がっていく話ですし,そもそも,広島の世界に対する貢献であるとか,平和に対する貢献ということに資することだと思いますので,これは有意義なことかなというふうに思います。これは,県全体で進めている,ユニタールは特に,の関係なので,議会と一緒に行けるということは,関係の強化を図ることができるということだと思いますんで,まさに,今の中国の話ではないですけれども,そういった人間関係を構築していくということは非常に重要なことなので,そこを期待していると。
 それに加えて,今般,その他いくつか[の場所]を回ってきますけれども,そういった場所で[国際平和]拠点[ひろしま]構想についてお話をしていくということは,アメリカだけではなくてヨーロッパも含めて展開していかないといけないことでありますから,その第一歩として意義があるかなというふうに思ってます。

(中国新聞)
 ユニタールもそうですけれども,国連[欧州]本部を訪れて,平和拠点構想については,どういう面での協力を依頼されたいと思っているかというのが1点と,それから,平和拠点構想については,今,推進委員会で具体策を検討している段階だと思います。去年,アメリカを訪れた段階から,大きく具体策が明らかになったわけではない段階なんですけれども,早急に構想の全体像を示すべきであるという意見も議会の中にあるようですから,そういったことについてどうお感じになられているかというのもあわせてお聞かせください。

(答)
 構想の全体像をいうのは示していて,そこに向かって具体的に何をやるかというところは,まだ発展途上ですということだと思うんですね。ただ,具体的に行うことが決まっていることもあって,それは例えばラウンドテーブルであるとか,スコアカードの作成とか,そういったことがありますので,そういったことについてもご理解をいただきたいと思ってますし,こういうものは,段階を経てやっていかないといけないことでもありますから,まず,構想の全体像をご理解いただいて,その素地の上に今みたいな具体策,それに対する協力,そういったことを,またお願いをしていくということになるのかなと思ってます。 

(中国新聞)
 今の具体策のところですけれども,スコアカードも含めて途上だと思うんですけれども,特に復興のプロセスについての研究というのがまだスタートしていません。若干具体策を考えるというプロセスが全体的に遅れ気味なのかなという気がしているのですが,そこら辺はどのようにお考えですか。

(答)
 復興のところは,もう具体的に動いてはいるわけですよね。すでに先生方に集まってもらって,議論なんかはしていただいています。ただ,中身がそう一筋縄に進んでいくものではないということで,時間はかかってますけども。これも,繰り返しになりますけれども,そもそも平和拠点に今日言って明日なれるものでもないですし,すぐにあらゆるものが行動としても見通せるものでもない,これは10年くらいかけて,じっくりと取り組んでいく必要があると,あわてたことをやると,私は,かえって良くないと思いますんで。むしろ腰を落ち着けてやるべきことを間違えずにやっていくことが最も重要なんじゃないかなと。その時には,やっぱりいろんな人の意見を聴いていくということが必要なんだと思うんですね。自分たちの思いだけでどんどん進んでも物事は動かないんで,特に世界の人たちがどういうふうに見ているのかということを聴きながら,進めないといけないことだと思っています。

(中国新聞)
 この関連でもう1点。
 今,自分たちの考えだけで進めては,というお話がありましたけれども,こういう構想があって,こういうことをやっていこうとしているということについて,県民の理解がないと,なかなか進んでいかないと思います。世界に打って出ると同時に,足元の県民の理解とは協力が必要だと思うんですけれども,先日[9月4日],[国際平和]フォーラム[ひろしま]も開かれましたけれども,そこら辺をどのように徹底していく必要があるのか,現段階で,議会なんかからそこら辺が不十分じゃないかという声もありますから,そこをどのようにお考えかというのをお聞かせください。

(答)
 これは,世界の,例えば核兵器廃絶に向けた活動をしている団体と話をしても,多くのところで共通しておっしゃるのは,いかに一般の関心を高めていくかということなんですね。つまり,専門家は関心を持っているけれども,一般の人に関心を持ってもらうということがいかに大変かということ。それをやはりおっしゃってます。それは,広島県内でも同じことが言えて,広島県は被爆地でありますから,もちろんほかの地域と比べると関心は高いです。しかし,それが十分であるかというと,それは必ずしもそうじゃないと思いますし,そこを高めていく努力というのがおっしゃるように必要なんだと思うんですね。
 ただ,それは,何かただ言えば関心が高まるというわけではないので,県として進めているのは,例えばピースコンサートもありますよね。こういったことであるとか,あるいは今の平和拠点構想を進めていく中から,例えば去年であればバン・キムン[国連]事務総長との会談を行うであるとか,あるいは今後スコアカードであるとかラウンドテーブルといったことで,一定の国際的な評価を得ていくという中で,やはりまた関心も高まっていくことだと思うんです。つまり,ただ何か説明会をすればそれで高まっていくという性質の問題でもないので,これは全体的にそういったことも取り組んでいく必要があるんじゃないかなというふうに私自身は感じています。

(中国新聞)
 ありがとうございました。

(幹事社:時事通信)
 では,これで知事会見を終わります。ありがとうございました。

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 台湾への訪問 (PDFファイル)(137KB)
 EPA外国人看護師・介護福祉士候補者への支援 (PDFファイル)(148KB)
 平成24年度 事業レビューの実施 (PDFファイル)(364KB)

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