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知事記者会見(平成22年12月21日)

印刷用ページを表示する掲載日2011年11月1日

 記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
 動画はYouTubeのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)

会見日:平成22年12月21日(火曜日)

 動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。

【動画リンク】 1/3 2/3 3/3

 

(発表項目)

○多言語観光ナビゲーションシステムの運用について
 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/3」をご覧ください。

(質問項目)

○多言語観光ナビゲーションシステムの運用について
○海の道構想について

※上記項目の動画は上の動画リンクの「2/3」をご覧ください。

○広島版産業革新機構について
○子ども手当について
○広島西飛行場について
○広島版産業革新機構について

※上記項目の動画は上の動画リンクの「3/3」をご覧ください。

 

【会見録】

○ 多言語観光ナビゲーションシステムの運用について

(幹事社:産経新聞)
 すみません。幹事社の産経新聞山澤です。よろしくお願いします。
 本日は,知事からの発表項目があるということですのでそちらからお願いします。

(知事)
 はい,私からの発表項目は1つございます。多言語観光ナビゲーションシステムの運用開始についてでございます。
 これは,いわゆるスマートフォンを使いまして,日本語とあとは英語,中国語,韓国語を使った観光ナビゲーションシステムを提供するという事であります。1月15日から3月15日までの2か月間,実証事業という形で行います。観光地やあるいは,イベント情報,飲食店情報といったものを位置情報と連動して配信をするという事であります。広島に来ていただいた外国人の観光客の皆さんに,このアプリケーションを搭載したスマートフォンを貸出して観光にお使いいただくということであります。
 これは,持ち歩くんでスマートフォン向けのアプリケーションなってますけども一般のパソコンでも見れるようになっております。同時に,一方的に情報を配信するだけではなくて,その場でやっぱり疑問とかが出てくると思いますので,それが受けられるコールセンターも,同時に用意をして,多言語で相談に,あるいは,質問に答えられるようにしたいと考えております。で,安心して広島の観光を楽しんでいただきたいという事であります。
 さらに,広島の観光地としての魅力を世界に発信するために,動画コンテンツも作成をして,インターネットで配信をします。これは日本語のナレーションを,奥田民生さん,ご存じの通り,広島出身のミュージシャンですけれども,まあ,アーティストというのか,ミュージシャンというのか,いずれにしても奥田民生さんにお願いをする事になっております。
 こういったシステムを通じて,我々の方もその移動をトラッキングできたりしますので,その利用動向あるいはその電話でどういう質問が出てくるかといった事を分析をして,観光客の行動分析というか,あるいはニーズ把握といった事に活用したいと思ってます。
 このシステムは,ソフトバンクモバイル株式会社と連携をして行う事になっておりまして,また,技術的にはですね,最近,準天頂衛星の「みちびき」というのが打ち上げていると思いますけれども,GPSを補正して細かい位置把握ができるシステムですけれども,それを活用して作る事になっております。こういった,この「みちびき」の実証事業にもあたるわけですけれども,これは自治体として初めてという事になっております。
 私からは以上でございます。
 
(幹事社:産経新聞)
 それではこの件について何か質問のある方は挙手お願いします。
 ございませんでしょうか。

(RCC)
 すみません。RCC福原です。
 これは県の支出は何に対してどれぐらい,総額としてはどれぐらいという事になるんでしょうか。

(答)
 今年度の予算が確か6千万ぐらいで,それぞれ積み上げって分かります?

(事務局)
 6千万円で一括で委託をしておりまして,業者の方には,そのうち財源が緊急雇用対策基金ということで,事業費ベースとしては約3千万円程度と,残りが人件費ということになっております。

(RCC)
 例えばスマートフォンとかは県が買い取って貸し出しとかそういったことになるんですか。

(事務局)
 スマートフォンはレンタルでございます。

(RCC)
 あとはコンテンツの作成費用とかそういったことでしょうか。

(事務局)
 はい。

(RCC)
 分かりました。

(幹事社:産経新聞)
 ほか,いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 そうしましたらすみません。代表質問ということで幹事社から1点お願いします。
 知事の重点政策でありますところの,「瀬戸内海の道構想」が素案がまとまりました。これについての知事の評価とですね,たちまちはこれをどういったふうにですね,他県との連携ということで本格的に進めていかれるのかという事でその2点お願いします。

(答)
 これまで構想策定委員会のメンバーの方々には,この委員会自体は3回でしたけれども,その他バックグラウンドでいろんなワーキングミーティングみたいなことだとか,あるいは,個別のご相談にのっていただいておりまして,大変精力的に,また,活発にご議論いただいて,大変感謝をしておるところでございます。
 この構想自体は現段階でまだ素案というかたちでありますので,こういった骨組みからですね最終的に2月までに肉付けをしていっていただくということになっておりますので,その計画,最終的なものを踏まえてですね,その実際のアクションというのは考えていきたいと思っておりますけども,いずれにしても他県との関係では,そろそろまた少し詳しく説明を始めながら,いきなり来年度予算を使ってくれということにはならないと思いますけれども,まず,例えばプラットフォームの話もありますんで,プラットフォームへの参画だとかですね,そういったことを順次ご相談を始めていきたいというふうに思ってます。

(幹事社:産経新聞)
 すみません。知事のこの素案への評価というものはどういうふうにみてらっしゃるかということで・・

(答)
 はい。今申し上げたようにですね,まだその骨組みというか,プラットフォームがあってサブブランドがあってというところなので,ここまで私は非常にこう大きな枠組みとしては分かりやすいというかやるべきことっていうのはできてると思いますけどもあとは具体的なアクションのところをもう少し詰めていくことになるかなと思ってます。はい。

(幹事社:産経新聞)
 この件に関して質問のある方お願いします。

○ 海の道構想について

(中国新聞)
 中国新聞の高橋と申します。まず1つ,経済波及効果として2020年度までに1兆円と掲げられて,当初,1兆円と掲げられて,途中で金額が出ない構想になって,またやっぱり再び1兆円っていうのが出てきて,まずこの1兆円は多分,達成可能かと思われるのかどうなのか,というのが1点と。あえて,やはりそうは言っても1兆円という数字を出してきた,その点というのはどういうふうに見てらっしゃいますか。

(答)
 実は,この数字自体は,私は全く関与してなくてですね,委員の方々がこれぐらいいけるんじゃないかということで,出していただいているんですけれども。元々の1兆円構想と言っていた時の1兆円というのは瀬戸内海全体ですよね。
 今,出していただいているこの数字は広島県のものでありますので,そういう意味では,過去言っていたのよりは拡大をしていると言うかですね,そういうイメージなんだと思うんですよ。
 それについてはそもそも,1兆円というのを言わなくなった理由としても,1兆円に止まるのかっていうようなところもあるので,ちょっと数字はあんまり言うのは止めときましょうというか,構想の中の名前に入れるとですね,そこに何か固定されてしまうので,それは止めましょうということだったんですけども。改めて,今回,1つの目安として経済効果1兆円と,広島県でということでありますから,もっと瀬戸内エリア全体を合わせると,もっと大きくなると思うんですけど,より夢がある数字になってきたかなというふうに思ってます。

(中国新聞)
 じゃあ,達成可能である数字というふうに受け止められてますか。

(答)
 そうですね。これ位のインパクトを持ってやっていきたいなと思ってます。
 達成できるかどうかっていうのは,これは進めていかないと分かりませんけども。ただ,例えば観光消費額が今の倍近いような数字として計算をしてますから,それ自体,かなり社会的にインパクトが出てきますよね。そういう大きなインパクトということを狙ってることなので,厳密に倍になろうが,ちょっと8割ぐらいだろうが,あるいは1.2倍になろうが,あるいは2倍ちょっとになろうが,それはあんまりこだわるところじゃなくって。昨日もちょっと,皆さんは退席された後だったんですけど,私がコメントをしたのは,本計画において,地域が元気になると,そのために地域が持っている価値の本質のところを伸ばしていくと。それによって,地域が元気になっていくっていうことが1番の大事なことですから,そこを目指していきたいなと思っております。

(中国新聞)
 もう1点,構想推進機関でですね,策定委員会の方から,瀬戸内プラットフォームという提案があって,いわゆる従来の構想でありがちな協議会とかの域を超えて,資金調達の面とか,全体のコントロールとか,かなり新しい発想のものの提案が出たんですが,先ほど知事は,他県との連携を触れられましたが,今の時点で,瀬戸内プラットフォームですよね,どんな体制でどのような枠組みで,ちょっと今のイメージを聞かせてもらってもいいですか。

(答)
 それもこれから詰める話だと思いますけれども,私はブランドコントロールだとかですね,そういう機能を果たしたりだとか,あるいは,今のお金を配分を考えていくっていうような機能だとか,いろんな機能が出てくるので,それを果たすためにどういう組織体がいいのかっていうのは,ちょっと慎重に設計をしていかなければいけないと思ってます。

(中国新聞)
 何らかの機関は作る方向と考えていいということですか。

(答)
 そうでうすね,単純な私自身のイメージで言えば,単純な皆が集まって協議会みたいなんだと,ちょっと無責任になりがちなんでですね,もうちょっと単なる協議会というのではないんじゃないかなと思ってますけれど。それはこれから考えてやってもらいます。

(幹事社:産経新聞)
 ほか,各社さんどうでしょうか。

(RCC)
 先ほどもあった資金調達など,プラットフォームの話ですけれども,一方で〔広島版〕産業革新機構の話もあって,そちらでも資金調達。こちらのプラットフォーム,海の道の方でも資金調達。この2つの話がリンクしていくことがあるのかどうか。

(答)
 リンクというか,オーバーラップしていくことはあるでしょうね。例えば,プラットフォーム自体は概念的なことまでしか言っていないので,具体的にそこが投資をするのかどうかとかは,まだ良くわかりませんけれども,ただ何らかこの海の道関連で資金を出したいというところがあって,いろんなプロジェクトにお金を出すということが想定されるわけですけれども,かたや革新機構で,その中で特に具体的に伸びる企業みたいなのが仮にあったとしてですね,そこに非常に有望なんでそこに出資するとかって言うことはありうる話だと思いますね。

(山陽新聞)
 山陽新聞です。よろしくお願いします。昨日の策定委員会でも既に動いている実証事業の中間まとめみたいなのを出されましたけれども,この実証事業のこれまでの成果についてはどのように受け止められてますでしょうか。

(答)
 実証事業はそれぞれの各地域での,地域なり横串のプロジェクトの取組が具体的に動いていて,それは目に見える形の成果として出てきているものもありますので,それは非常にすばらしいことだと思います。
 やはり足元である程度見えるものがあったほうが皆さん実感もできるというもあってですね,それがまた推進力にもなっていくと思うので,いい動きだと思っています。実証事業も,全部が全部うまくいくっていうようなものでもないと思いますから,いくつかがうまくいって,いくつか課題があってって形で進んでいけばいいんじゃないかなと思います。

(山陽新聞)
 ありがとうございました。

(幹事社)
 この件はよろしいでしょうか。

(HOME)
 すみません。HOMEテレビです。一兆円の話に戻るんですけれども,昨日の策定委員会の中では,1兆円という額があまりにも大き過ぎてですね,県民に伝わりにくい,あるいはちょっと県民目線が足りないんじゃないかということも意見が出ておりましたけれども,その点についてはどういうふうに感じていらっしゃいますか。

(答)
 今の観光消費ってのが、約3千億〔円〕ですよね。一時は3千数百億〔円〕であって,まずそれが増えてね,産業連関的に言うと1兆円になるということですから,それはご説明すればご理解いただけるんじゃないかなと思いますけど。

(HOME)
 わかりました。ありがとうございます。

(幹事社)
 よろしいですか。ではこの件以外で質問のある社お願いします。

○ 広島版「産業革新機構」について

(中国新聞)
 中国新聞の永山といいます。
 〔広島版〕産業革新機構の件でお伺いしたいんですけれども,今回の県議会でも多くの方が質問されたと思うんですけれども,一般質問でですね。県議会の反応だったり,今回の議論を通してどういった感想をもたれたかまず伺えますでしょうか。

(答)
 革新機構というこの仕組みっていうかですね,自体は非常にある意味でいうとテクニカルなものなんですよね。非常にテクニカルなもので,なかなかそのテクニカルな部分を理解していただくというのは大変なことだなと思ってまして,ただその目的としては新しい企業を育成していくことを通じて,新しい産業なり経済の活性化を図るということが目的ですので,そこについてよくご説明なりご理解をいただかないといけないのかなというふうに感じました。

(中国新聞)
 議論の中でですね,なぜ公的なお金を投資というやり方で使うのかという疑問というか意見がかなり出たと思うんですけれども,知事も答弁の中でですね,今の経済の状況に危機感を持っておられて,従来型の方向では駄目だというような答弁もあったかと思うんですけれども,従来型の公共事業であったり補助金であったり,融資だったりということを指していたと思うんですけれども,そういったものを,どういった点が,なぜそういったものの延長では駄目なのかというのをもうちょっとわかりやすく説明していただけますでしょうか。

(答)
 産業政策的な部分で言うとですね,従来であれば融資とか補助金なわけですね。ところが融資って言うのは返済をしないといけませんから,当然なじむ事業となじまない事業とあって,なじむのはどういうことかというと,従来のものを拡大していくものについてはなじむわけですね。ところが,新しい思いきったことをやるっていうためには,当然皆さんも自己資本と他人資本の概念はお分かりだと思いますけれども,自己資本がないと駄目なわけですね。貸してくれないわけですね。あるいは融資だとお金の流れがきちっと当初から見えないので,返済計画ができないっていうことになるので,それは難しいと。
 それに対して自己資本というのはそういう形で,お金を借りたものを返すって形で返すということではありませんから,自己資本が必要な場面あるいは自己資本が必要な事業に取り組んでいかないといけないということです。
 自己資本と他人資本の概念というのは,自己資本が必要だというのは,皆さんも,例えば銀行のBIS規制〔国際業務を行う銀行の自己資本比率に関する国際統一基準〕みたいなもので,ご理解いただけると思うんですが,一定以上の自己資本というものが事業には必要だということなんです。それが足りてないのが今の日本の現状であると。その結果,成長が滞っているというのが今の日本の産業の現状なわけです。そこを解決していく必要があるということですね。
 補助金というのは,ある意味でいうとモラルハザード〔規律の喪失〕ではないんですけれども,あげたら終わりになるわけですよ。ですから,補助金は補助金で有効な局面というのはありますけれども,補助金が万能ということではなくて,やはり出したお金に対して規律をかけていくということが必要で,その規律をかけるというものが,資本の一部を持つと,つまり株式を通じて会社をコントロールするという仕組みが必要なわけで,そういう意味も含めて出資ということが必要で,出資をして経営の中に影響力を及ぼしてそれで規律をかけていくということが必要でもあるということですね。

(中国新聞)
 すみません。もう1点お願いしたいんですが,議会の中の質問でも,損失のリスクについての懸念というのがかなりあったと思うんですが,その点,県側からリスクがあるんだという説明があまりなかったかなとも感じた・・・

(答)
 そうですか。私は,リスクは当然ありますというふうに申し上げてますけど。

(中国新聞)
 その点,どういうふうな考えておられるのかということと,リスクがあるにもかかわらず,それをやらなければいけないという意味というのをもう一度お願いできればと思います。

(答)
 少し誤解が皆さんあるのではないかと思うんですけれども,どんな事業にもリスクはあるんですね。補助金だってリスクはあるし,何か建物を建てるのでもリスクはあるわけですよ。
 ですから,あらゆる予算を使う事業において,予算を使わなくても県庁の職員が人件費を使うということについても,それの効果が発現するということについては,あらゆるものにリスクがあります。
 ある意味でいうと,出資というとそれがすごく見えやすい形なので,その部分が取り上げられがちなんですけれども,そういう意味では,私はほかのあらゆる事業と共通のものだと思います。
 そういう意味で,リスクをかけてやるべき事業かどうかというのは,そこの目的とその効果を考えて選択をするわけですけれども,冒頭に申し上げましたように,今,広島県で新しい産業や新しい企業というのを作っていかなければいけないと,そういう政策目的のために一定のリスクをとるんだということでありますから,リスクがあるからやっていいとか悪いとかという議論ではないと思うんですね。ある一定のことを達成するために一定のリスクは必ずとらないといけないので,それはほかの事業と同じように今回の事業もそういう構造になっていると。ただ,なんとなく出資というとお金が減るんじゃないかと,例えば変なハコを作ると価値が下がるわけですよ。ハコがあるから損をしてないじゃないかと,皆さん思われるかもしれないけど,それは損をしているわけなんですよ,きちっとその効果が発現していなければ。100億円使って橋を作ってですよ,でも誰も通りませんといったら,橋の価値は2億円とかになるわけですよ。ということは,98億円失っているのと同じなんですよ。だから全てのあらゆるものに価値評価をしていけば,価値が減じていくというリスクはあって,これが特別ではないということは,是非,ご理解をいただきたいと思います。

(中国新聞)
 ありがとうございます。

○ 子ども手当について

(共同通信)
 共同通信の橋本です。昨日,政府の方で,子ども手当の地方負担という方針が決まりまして,その焦点となってた,3歳未満のお子さんに7千円上積みするという,これは国が全部負担ということなんですが,それ以外の部分については10年度と同様の地方負担の継続を求めていくというのが,多分政府の方針だと思うんですけれども,全体どう受け止められたのかな,ということをお聞きしたいのですが。

(答)
 まず,基本的に国庫負担ですということは我々は当然かなというふうに思っておりまして,児童手当分が残ったということは,我々にとってはやや不本意なことではありますけれども,とり急ぎ進むということで,またこれは来年度以降の議論で話をしていきたいなと思っております。我々は全国一律の現金給付をやるんであれば,それは国庫でやってください,ということでありますので。そのように進めていただきたいと思ってます。

(幹事社:産経新聞)
 ほか,よろしいでしょうか。

○ 広島西飛行場について

(毎日新聞)
 毎日新聞の樋口です。広島西飛行場の問題ですが,秋葉市長が期限とされている,年末というのがあと数日しかありませんが,いわゆるトップ会談という形で臨まれるのか,何か,調整,準備をされているのかお聞かせください。

(答)
 それは広島市の方がご判断されることなんで,我々からトップ会談してくれと言うことではありませんから,今,市の方からのコンタクトをお待ちをしているという状況です。

(幹事社:産経新聞)
 それでは時間が,この1問でお願いします。

○ 広島版「産業革新機構」について

(RCC)
 すみません,〔広島版〕産業革新機構に戻るんですけれども,先ほど100億〔円〕の橋の例を挙げられましたけれども,あえてその違いを言うならですね,できてすぐの効果が見えるか見えないか。〔広島版産業〕革新機構の方はですね,しばらくはマイナスになるという,出資してすぐっていうのは,種まきをしても。

(答)
 キャッシュフローとしてですね,はい。

(RCC)
 結果が出るわけじゃない,効果が見えるわけじゃない。橋の方は逆に,できればすぐに使い始められるわけで。

(答)
 でもその使う前に,100億〔円〕使ってるわけですよね。使ってる間は損失じゃないですか。同じですよね。

(RCC)
 使ってる間は。

(答)
 いや,例えば,橋を架けるのに10年かかりますと。10年とはいかないかもしれなくても5年ぐらいかけて,橋をいろんな準備して,その間に順次,出資をして,と言うか投資をして。橋ができるまで5年間あって,最初の10億〔円〕使ったものは,これはずうっとお金を出してる状態ですよね。同じですよね。で,通れるようになるまでが5年,かかるわけですけども,5年後に確かに効果は出ますけど,ここでその狙っただけの交通量が発生すれば,それが目に見える損失になるわけです。損失というか,効果のでない橋ができました,ということになるんですね。
 例えば,〔広島版産業〕革新機構でも出資をして,5年なり何年か経ってですね,これは事業として上手くいってないというと,損失になりますよね。で,事業として上手くいっていると,株式の評価が事業評価をしたら出資をした時よりも上がっているといったら,これは利益が出ていると,効果が上がってるということになるわけですね。仮に,株式価値が低くてもですね,そこに企業が,例えば倒産してなくなってますと,あるいは従業員を皆,解雇してますということであればあれですけど,赤字かもしれないし,株式の評価としては低いかもしれないけど,企業としては拡大をしていて,雇用も生まれていますという,あるいは,新しい技術を開発してます,ということになると,そこの時点では,そういう面からはまたプラスになるっていうわけじゃないですか。ですから,そういうのも含めて,私は基本的には同じじゃないかなと思いますけれども。

(RCC)
 じゃあ最後に,議会の方ではですね,この話,〔広島版〕産業革新機構の話を決めてスタートさせても,例えば,10年後,12年後にはですね,決めた人たちは誰もいなくなるじゃないか,と。それが不安感をあおるようなですね,その中長期的な・・・

(答)
 今ね,その我々ね,あ,ごめんなさいね,途中でさえぎって。でも趣旨は分かりましたので。でも,今の橋でもそうですよね,決めた人が誰もいなくなるってことは同じじゃないですか。行政のそこはある意味で言うと宿命で,それは,企業でもそういうことはよくありますけれども,意思決定をした人とその効果が出てくるところと,その時期がずれてしまうということは,これはね,〔広島版産業〕革新機構に特有のものじゃなくて,これはもうすべての,まあ,すべてとは言えませんけれども,1年とか2年とかで短期的にもう全部完結しますというもの以外のものについては,これは共通のことですよね。
 例えば,今,我々が2兆円,まあ1兆5千億〔円〕の借金を抱えているわけですけれども,今,この県の資産ですね,バランスシート評価をしてないですから非常に難しいですけれども,じゃあ1兆5千億〔円〕のバランスシート資産があるのかと言うと,これは非常に微妙じゃないですか。それを意思決定したのは誰ですかと言うと,私じゃないですよね。それは過去20年くらいの間にわたって意思決定をされた,いろんな意思決定の積み重ねで,今,この1兆5千億〔円〕の借金を私は抱えているんですけれども。で,それでまだ,バランスシートがそれ以上にあるんです,ということであれば非常にそれはハッピーなわけですけれども。必ずしもそうでないとしたらですね,同じことですよね。

(RCC)
 で,伺いたかったのは,共通してるとはいえ,新しいことだから反発もあるのかもしれないんですけれども。例えば,その10年後,12年後も私が知事をやってるよ,という発言をすることで,ひとつ不安感を取り除くことになるのかもしれないんですが,それはどうですか。結果が出るころに。

(答)
 それは,県民の皆さんがそうやってくれ,ということであれば,それはあれですけど。それは今,僕からやってます,と言うのは,ちょっとおこがましい話じゃないかなと思いますけれども。

(幹事社:産経新聞)
 それでは,時間がまいりましたので,この辺で会見を終わります。どうもありがとうございました。

 

 

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