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知事後援会の政治資金規正法違反問題等に関する広島県議会としての総括

印刷用ページを表示する 掲載日:2011年12月1日更新

1 はじめに

平成18年2月,知事後援会元事務局長による政治資金規正法違反事件の初公判において,検察官が,過去の知事選挙において県内各種議員に対し対策費と称する現金が支払われたことを窺わせる冒頭陳述を行ったことから,県政及び県議会への県民の不信を払拭することが県議会の喫緊の課題となった。
 以後約2年半にわたり,県議会は事件の真相解明と県民の信頼回復に向けた努力を重ねてきたが,このたび,閲覧訴訟記録に基づく第三者の調査報告が提出されたことから,県議会として,以下のとおり総括する。

2 経緯

(1)調査会による調査について

  知事後援会の政治資金規正法違反問題等の真相を明らかにするため,平成18年2月定例会における決議に基づき,県議会内の調査・検討機関として「知事後援会の政治資金規正法違反問題等に関する調査会」(以下「調査会」という。)を設置し,同年3月29日から平成19年3月5日にかけて,計18回の調査会を開催するなど,元事務局長を初めとする関係者への調査や訴訟記録の閲覧等を通して事件の真相解明に努めた。

 主な調査項目は,(ア)対策費について,(イ)知事後援会の使途不明金について,(ウ)受注実績に基づく政治資金パーティー券の割り振りについて,(エ)いわゆる上納金についてなどであったが,関係者の供述が得られなかったり,回答内容に大きな相違が見られたことなどから,いずれの項目についても,事実の解明には至らなかった。

(2)訴訟記録閲覧請求及び準抗告申立について

 平成18年5月に調査会の座長が行った訴訟記録閲覧請求に対し,広島地方検察庁は同年10月,刑事確定訴訟記録法の規定に基づき県議会議員を初めとする事件関係者の個人名等を除いて閲覧を許可した。また,同年12月及び平成19年2月の県議会議長による閲覧請求に対しても,同様に一部を閲覧不許可とした。
 このため,平成19年2月定例会における議決に基づき,同年3月12日,広島地方裁判所に閲覧一部不許可処分の取消しを求める準抗告を申し立てた。
 これに対し,広島地方裁判所は,本年3月21日,個人的事項に係る記述を除くほとんどすべての訴訟記録について閲覧を認める決定を行い,広島地方検察庁がこれに対し特別抗告を行わなかったため同決定は確定した。

(3)閲覧訴訟記録に基づく調査について

 上記決定に基づき,議長は本年4月から新たに開示された訴訟記録の閲覧を開始したが,これらの記録には多くの個人情報等が含まれることから,個人情報の保護に留意し客観性を保ちながら真相解明を進めるため,各会派の代表者の意見を聞いた上で,第三者に調査を委託することとした。
その後,6月16日に立岩弘弁護士との間で訴訟記録の確認及び調査事項の特定並びにこれに基づく事実確認の委託契約を締結し,同弁護士から次のとおり報告を受けた。

○中間報告書(7月17日)
 広島地方検察庁においてすべての訴訟記録を閲覧した結果,今後調査・確認すべき項目は,平成9年の県知事選挙において県議会議員に渡されたとする対策費の問題である。また,知事後援会の使途不明金等については,新たな手掛りがなく,調査不能といわざるを得ない。

○調査報告書(9月29日)
 訴訟記録に記載された平成9年当時の県議会議員18名及び元秘書,後援会元事務局長に面接を申し入れ,県議会議員については,病気等により面接困難な4名を除く14名に面接し事実確認を行った。一方,元秘書及び後援会元事務局長からは,面接を辞退する旨の書面が提出され,また,文書による照会に対しても回答はなかった。
 上記の調査に基づく証拠資料からすると,事実認定のための証拠が不十分であり,平成9年の県知事選挙において県議会議員に対し対策費が渡されたとの事実は認め難い。

3 まとめ

 県議会はこれまで,調査会による調査,訴訟記録の閲覧,県議会議員の実名開示を求める準抗告申立などにより真相解明に努めてきた。
 さらに,この度,議会自らの取組みにとどまらず,法律の専門家である第三者に委託して専門的知見と客観的視点に立った調査も実施するなど,県議会として公正性を確保しながら,でき得る限りの手立てを講じてきたところである。
 しかしながら,以上の第三者による調査結果では,平成9年の県知事選挙において県議会議員に対し対策費が渡された事実は認め難いとのことであり,また,知事後援会の使途不明金など他の項目についても,新たな事実が確認されなかったことから,今後真否を明らかにすることは極めて困難であると思われる。
 しかし,たとえ疑惑につながる事実が認められなかったとしても,この問題が県民に与えた政治不信は決して小さいものとは言えず,県議会はこれを真摯に受け止めなければならない。
  今後,議員一人ひとりが県民の負託を受けた代表者であることを強く自覚し,これまで以上に自らを律して政治倫理の確立に努めるとともに,常に県民全体の福祉の向上を目指して行動することが,県政及び県議会への県民の信頼を回復するための唯一の道であると,決意を新たにするものである。

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