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第1回調査会から第15回調査会調査結果

印刷用ページを表示する 掲載日:2011年12月1日更新

(平成18年12月11日 議長に提出した報告書中「調査結果」を抜粋しています。)

調査結果

第1回調査会から第15回調査会により,本調査会が調査・検討した結果は,次のとおりである。

1 対策費について

 知事後援会元事務局長の公判において,検察の冒頭陳述で「毎回の知事選において,県内の各種議員等へ対策費と称して現金を支払うなど・・・」と述べられた対策費について,調査・検討した結果は次のとおりである。

(1)県議会議員への調査

 本調査会で,「対策費や現金の提供の事実」について,全議員に対し申告書の提出を求めたところ,「対策費を受け取った」あるいは「その存在を知っている」と申告した議員はいなかった。

(2)元・前県議会議員への調査

 平成5年以降,それぞれの知事選挙時に県議会議員であった30人に対し,文書で対策費などの授受の有無等について照会したところ,27人から回答があり,「対策費を受け取った」あるいは「その存在を知っている」と回答された者はいなかった。

(3)知事後援会関係者への調査

 平成5年以降の4回の知事選挙に際し,後援会長,総括責任者及び選挙対策本部長として携わった者に対し,座長が聞取調査をしたところ,一期目と二期目の後援会長及び一期目から三期目までの総括責任者を務めた者については,病気等により会って話をすることができなかったが,その他の者については,対策費について,その存在を知っているとか,聞
いたことがあると答えた者はいなかった。

(4)知事後援会元事務局長への調査

 本調査会で,知事後援会元事務局長に対し,文書で質問したところ,「仮に昨年の知事選挙で対策費が配られていたのなら公職選挙法違反の疑いがあるが,事件になっていないことをどう思うか。」との問いに対し,「仮定の質問に感想の持ちようがない。昨年の知事選挙で対策費が配られたとの事実はなく,事件になっていないのが当然のことである。」との回答であった。その他の対策費に関する質問に対しては,回答がなかった。

(5)訴訟記録の閲覧

 本調査会(座長名)で,広島地方検察庁へ訴訟記録の閲覧請求を行ったところ,次の事項が供述調書に記載されていた。

事件関係者2の供述調書より
  • 1期目の選挙は,対策費として2億あるいは3億の金を使った。使った先は,国,地方の議員などのバッチ族,関係諸団体など。
  • 1期目の選挙において多額の選挙対策費を使ったということは間違いないことであり,それは決して表には出せない,選挙の票の取りまとめであったり,あるいはいろいろな不評を抑えるためであったりした。
  • 2期目の対策費についても,使った先はバッチ族や関係諸団体。1期目のように,当選するための票のとりまとめというようなことではなく,邪魔されないように不平不満を言われないように無風は無風なりに円満に選挙を終えるために,それなりの現金を渡す必要があった。
  • 3期目,4期目は,直接携わっていないので,断言はできないが,対策費もそれまでと同様に必要だっただろうと思う。
  • 対策費に関するメモに「50」と書かれているのは,言うまでもなく「50万円」の意味。つまり,このメモに掲げている各人に書いている金額を渡した。多くの県議会議員が名を連ねており,選挙に関して渡すということは,買収であり,現在の彼らにとっても致命的な意味がある。
  • このメモの事件関係者49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63は,すべて平成9年当時の県議会議員。この中で現在県議会議員でないのは事件関係者54,56,57,61,62の5人。
  • 各県会議員の名前の横に記載してある金額を折りに触れて現金で渡したように記憶している。悪しき習慣ということだ。県会議員によっては挨拶がないとか頼まれてないなどと言われるので無風選挙なら無風選挙なりに,できるだけ円満に知事選を終えたいという思いがあったので渡してきた。
  • ワープロで作成されたメモの事件関係者81県議会議員,82県議会議員に30万円渡した記憶がある。
  • 私が書いている対策費のメモの合計金額は1,970万円であり,元事務局長がワープロで作成しているメモの合計は2,210万円だが,無風選挙でも表に出せないバッジ族や関係者に渡す対策費として必要であった事は間違いない。特にバッチ族。平成5年よりかなり減ったことは間違いない。無風選挙であってもこのような金は最低限必要だった。
  • 事務所経費などの事務運営費の約4,800万円プラスアルファが必要であり,そして悪しき習慣の中で渡さなければならないバッチ族への対策費,その他の実動部隊への対策費約2,000万円が必要であった。メモに記載した以外にも多く必要だっただろうと思う。関係法人EQに渡す金を合計すれば約1億円の金が必要であったということ。
  • 平成13年,平成17年の知事選挙も推して知るべしだと思う。私は平成9年の知事選挙を最後に,後のことは元事務局長に任せる形で後方支援という立場で具体的なことについては口も出さないし,知らないことが多くある。
知事後援会元事務局長の供述調書より
  • 選挙には,法律的に良いか悪いかはともかく,いろいろお金がかかる。それは,どの陣営でも同じだと思う。一般社会でも人にものをお願いして何もお礼しないわけにはいかないのと同じことが選挙でも言える。藤田雄山後援会事務所でも,「対策費」というものがあった。
  • 平成9年の知事選挙で,人件費,事務所費等の通常の経費が42,477,053円,対策費として22,100,000円,その合計は64,577,053円。このような対策費がいつから必要になったのかは,私は,よく知らなかったが,藤田雄山知事が知事になる前から続いていることだったと聞いたことがある。

(6)知事後援会元事務局長,元秘書(事件関係者2)及び前県議会議長への調査

 本調査会で,知事後援会元事務局長に再度の参考人招致及び再質問を,元秘書(事件関係者2)及び前県議会議長に参考人招致及び文書による質問を行ったが,参考人招致の出席は拒否され,知事後援会元事務局長及び元秘書(事件関係者2)からは対策費に関する直接的な回答はなく,また,前県議会議長からは「冒頭,明確に宣言しておくが,過去4回の知事選挙に関し,いかなる局面に於いても,公職選挙法に抵触する金銭にかかる行為や発言をしたことは断じてない。」との回答であった。

(7)広島県知事の参考人招致

 本調査会で,知事を参考人として招致し,「対策費に関する供述内容が明らかになったが,どう感じているか。」との問いに対し,「元秘書などと面談を行なっても,本人から具体的な話を聞くことができず,また,二人(元事務局長及び元秘書)の供述の真偽を示す材料も持ち合わせていない。」,「4期目に向けての知事与党形成に対策費が使われたと思うか。」との問いに対し,「それを裏付ける材料を持ち合わせていないし,私としては,そのような対策費はなかったものと考えている。」との回答であった。

2 知事後援会等の使途不明金(収支報告書の虚偽記入)について

 知事後援会元事務局長の公判において,「収支報告書の虚偽記入」とされた藤田雄山後援会及び自由民主党広島県藤友支部のいわゆる使途不明金のことについて,調査・検討した結果は次のとおりである。

(1)知事後援会元事務局長への調査

 本調査会で,知事後援会元事務局長に対し,文書で「収支報告において,なぜ過少申告したのか。」「訴訟記録によると,あなたは,ジャガーの購入費の頭金やゴルフ会員権,ディズニーランドへの旅行費用に,事務所の資金を充てているが,3600万円の使途不明金の中に,個人的な使用は含まれていないか。」と質問したが,回答を得られなかった。

(2)訴訟記録の閲覧

 本調査会(座長名)で,広島地方検察庁へ訴訟記録の閲覧請求を行ったところ,次の事項が供述調書等に記載されていた。

知事後援会元事務局長の供述調書より
  • 後援会の口座に移した以外の金は,裏に回し,その多くを表に出せない政治活動費に使った。私はパーティー券収入から表に出せない金を取り分けた後,それを自分の鞄に入れたまま持っており,随時そこから出金したが,平成17年まで多くの金を持っていた。そして,表に出せない活動費にそれを充て,すべて使い切った。それは,領収証をもらうことのでき
    ない支出だった。
  • 表に出せない活動費の具体的な内容については,何度聞かれてもどうしても話すことができない。私は,それを墓場まで持っていく覚悟であり,死んでも話すわけにはいかないと思っている。
  • 自由民主党広島県藤友支部に寄付された企業団体からの献金の一部を意図的に収支報告書に記載せず,選挙管理委員会に虚偽の報告をしていた。企業団体献金の一部を意図的にデータから外し,収支報告書に記載しないようにしていたことを始めたのは,平成10年か11年ころ。
  • 後援会を含む意味での藤田雄山事務所では,現実問題として,収支報告書に載せる訳にはいかない支出があった。その表に出せない支出の具体的な内容については,話すことができないが,そのような支出があったことは事実だった。
  • 金の「入り」の部分を外見上抑え,それによって捻出された資金を表に出せない出費に使うようになった。頭では収支報告書には本当の収支を記載しなければならず,それをしないで虚偽の記載をしたら法律違反で罪になることは分かっていたが,現実問題として,表に出せない出費をすることは必要不可欠であって,法律的なことよりも,事務所を運営していく現実問題を優先していた。
  • 知事の職責やイメージからあまり寄付金額や資金の額が大きくなるのは好ましくないという気持ちがあった。国会議員だったら,何千万,あるいは億単位の金を集めても,それがステイタスのようなところもあるが,許認可等に関する多くの権限をもつ知事という職責に照らすと,そのような多額の金を集めることは好ましくないような気がした。また,藤田雄山知事は,クリーンなイメージがあり,それを汚したくないという気持ちでもあった。藤田雄山知事はゼネコンの○○○をバックにしているが,広島ではいわゆる名家として見られているので,そのような藤田雄山知事がガツガツ金を集めていると見られたくないと,今思うと裏目に出たが,気を遣うところがあった。
  • このように,私は,一方で表に出せない出費をする必要があり,もう一方で,寄付を含む収入や資金の残高があまり大きくならないようにしたいという気持を持っていたことから,寄付の一部を意図的に隠し,収支報告書に載せないようにした。
  • ジャガーの購入資金について,頭金は事務所の金から出した。それは,会計帳簿や収支報告書には計上していなかった。月々のローン返済は,自分の金から出していた。
  • 株式を購入し,それを保有している。それは私個人の資産。検事から藤友支部など事務所の金を銀行から出金して,それを証券会社に入金していた事実を指摘されたが,確かにそのように金を動かした事実はあった。しかし,私がそのようなことをしたのは,その時その時で,いろいろな事情があった。
  • ほぼ毎年,年末年始に家族と一緒にディズニーランドに行っている。その足代は,事務所の金から出していた。私としては,福利厚生的な報償として事務所から出してもらっているつもりでいた。しかし,会計帳簿や収支報告書にはその分を私に対する人件費ではなく,「出張費」などとして計上していた。

(3)広島県知事の参考人招致

 本調査会で,知事を参考人として招致し,「訴訟記録をもとに,使途不明金について元事務局長からはどのような話を聞いたか。特に,元事務局長の私的流用と思えるものが明らかになったが,後援会の使途不明金と併せどのような調査をしたか。」との問いに対し,「仮還付された資料や,開示された訴訟記録を基に分析を試みたが,使途不明金の中身がわかるような資料はなかった。このため,元事務局長に事実関係を質す以外に方法はないということで,再三面談を要請してきたが,『私は既に裁きを受けている身であり,もうこれ以上申し上げることはない』という理由で拒否されている。このような状況であり,後援会元事務局長に会えていないので,使途不明金の中身については,わからないというのが実情である。また,元事務局長の私的流用と思われるものが訴訟記録にあったが,これについても,本人に会うことすら拒否されている状況で,真偽の確証を得るには至っていない。」との回答であった。

3 受注実績に基づく政治資金パーティー券の割り振りについて

 知事後援会元事務局長の公判において,検察の冒頭陳述で「受注実績をもとにパーティー券を割り振った」と述べられたことについて,調査・検討した結果は次のとおりである。

(1)購入状況調査

 本調査会で,平成14年度の土木建築部関係の受注実績上位10社に対し,パーティー券の購入枚数を調査したところ,購入枚数にばらつきがあり,調査した範囲では冒頭陳述に述べられている受注実績から購入枚数が割り振られたような事実は確認されなかった。

(2)知事後援会元事務局長への調査

 本調査会で,知事後援会元事務局長に対し,文書で質問したところ,「当調査会の調査において,「受注実績をもとにパーティー券を割り振った」とする冒頭陳述とは異なる結果が出ましたが,どう思うか。」との問いに対し,「私が受注実績をもとにパーティー券を割り振ったとの事実は存在しないため,調査会の調査結果は事実と合致していると思う。」との回答であ
った。

(3)訴訟記録の閲覧

 本調査会(座長名)で,広島地方検察庁へ訴訟記録の閲覧請求を行ったところ,次の事項が供述調書等に記載されていた。

事件関係者36の供述調書より

 平成15年11月上旬ころ,地場の建設業者にパーティー券を何枚引き受けてもらうか,割り振りをするため,話し合いの場を持った。作業として,用意した名簿に基づいて,名簿に記載された各建設会社の広島県からの受注実績や各建設会社の規模などを考慮し,割当先の建設会社を拾い出した。4団体の会長等と私は,広島県から工事を受注する各建設会社の受注実績については,事前にある程度正確に把握していたので,パーティー券の割り当て先を拾い出すのに,広島県からの受注実績などの資料を改めて見ないでも,作業はできた。300枚くらいのパーティー券を地場の建設業界で引き受けた。このような多数のパーティー券を地場の建設業界で引き受けたことは,過去にも私としては記憶にない。このように極めて多数のパーティー券を地場の建設業界で引き受けるに至ったのは,なんといっても広島県知事の政治資金パーティーであった以外のなにものでもない。この「藤田雄山知事を激励する会」のパーティー券を建設会社に割り当てるのに,4団体の会長等が考慮したのは,まず広島県から工事を受注した実績に応じた建設会社を選定したことからもわかるように,どうしても広島県は発注する立場であることから,このような極めて多数のパーティー券を地場の建設業界で引き受けるに至った。

事件関係者37の供述調書より

 藤田雄山知事を激励する会のパーティー券について,地場の建設会社にそのパーティー券を何枚引き受けてもらうか,割り振りをするのに調整するという話し合いの場を持った。今回,広島県知事の政治資金パーティーであることから,広島県から工事を受注した実績や広島県の入札ランク及び各会社の規模などを考慮して,「大,中,小」の3ランクに分けて,パーティー券の割り当てを決めた。大は10枚,中は5枚,小は3枚。地場の建設業界で,藤田雄山後援会事務所から引き受けてほしいと依頼してきた正確な枚数は覚えていないが,300枚弱ではなかったかと思う。

事件関係者21の供述調書より

 平成15年10月下旬か11月初めころ,知事後援会元事務局長が袋にいっぱい入れたパーティー券を持参してき,知事後援会元事務局長の言葉から,今度藤田雄山知事の政治資金パーティーを開催するので,そのパーティー券を当法人の会員やその関係する企業等に販売協力を働きかけてほしいと依頼してきているものと理解した。知事後援会元事務局長
は「600枚あります。お願いします。」と言った。私としては,私や職員の人脈などで引き受けられる枚数は,20から30枚が限度であり,また,政治的なパーティー券を公法人的な性格を有する当法人が市長,町長等の会員に購入依頼することは難しいので「難しいですよ」と言ったが,私どもの会長は藤田雄山知事なので,その知事に仕えるものとして,その知事の政治資金パーティーのパーティー券を返すことはできないと考え,「最大限努力します。」と言って,600枚を引き受ける旨を伝えた。しかし,当時の状況は難しく,出入りする業者や私自身○○のOBなので,そのOBが就職しているコンサルタント会社や過去当法人の幹部を務められたOBなどに,これらパーティー券を購入してもらうために働きかけた。

知事後援会元事務局長の弁論要旨より

 冒頭陳述には「業界団体の所属企業関係者に対し,受注実績等から一方的に購入枚数を割り振るなどした」との記載もあるが,被告人は各企業の詳しい受注実績・数字を把握していた事実は全くなく,依頼した業界が自ら内部で各企業の規模などに応じて割り振ったものであり,また,世間での当該企業の規模のイメージに従ったという程度のもので,それ以
上のものではない。すなわち,被告人が,県の公共事業に絡んでパーティー券を割り振ったなどというような事実は全くない。

(4)広島県知事の参考人招致

 本調査会で,知事を参考人として招致し,政治資金パーティーについて,「パーティー券の売りさばきにおいて,元事務局長は建設業界や知事が会長を務めている法人などへ多数の購入をお願いしているが,この事実をどう受け止めているか。これら団体は,後援会事務局長あるいは秘書との立場に対して苦渋の選択をしたのではないかと思うが,いかがか。また,職権濫用に当たるとは考えないか。」との問いに対し,「私は常日頃から,敢えて個々の企業・団体からどのような支援をいただいているかを,見ないようにしていた。したがって,パーティー券の売りさばきについても,私自身承知していなかったので,その点に関して申し上げようがない。私としては,これまで行政執行に当たっては,透明性を持って中立公正に行うよう,努めてきたところであり,この姿勢は現在も変わりない。職権濫用に当たることはなかったと思うが,御指摘のようにパーティーを開催したことで,多くの関係者の皆様にご迷惑やご心配をお掛けしたことは,誠に申し訳なく思っている。」との回答であった。

4 その他

 訴訟記録の閲覧により,元秘書(事件関係者2)の供述調書に次のとおり「上納金」といわれる記述があることが判明した。

(事件関係者2の供述調書より)

  • 平成9年,関係法人EQに3,000万円渡した話を元事務局長から今回逮捕される4,5日前に聞いた。平成9年,私は関係法人EQに1,000万円の献金が必要と聞いていた。当然領収書が発行されるものだと理解していた。逮捕される4,5日前のその話のやりとりでは領収書はもらっていない,「それが慣例です」と言っていた。
  • 関係法人EQに平成13年,1,500万円渡した話もしていた。今回どのような金額を関係法人EQに渡したのかについては,元事務局長は言わなかった。
  • 元事務局長と対策費の話をしている中で,彼に収入と支出の目安を書いたり話してやったと思う。このメモで関係法人EQへの献金約1,000と書いてあるが,平成9年当時私の認識として関係法人EQに1,000万円の献金をする必要があるということで書いた。この程度の金は渡さなければならないだろうという感覚で書いた記憶だ。その当時は領収書をいただける金だと認識を持っていた。元事務局長が言うには関係法人EQには1,000万円ではなく,3,000万円が渡りその領収書もないということだった。
  • 選挙に際し関係法人EQに渡す金は,県会議員や国会議員の間では従前から「上納金」などと呼ばれ,要求されることでやむなく払うという意味がそこにあるのは間違いない。
  • 平成13,17年の知事選に関し後援会活動,選挙活動のことを詳しく知っているのは元事務局長。後援会活動や選挙に向けて必要な金の管理なども元事務局長が行っていたはず。
  • 関係法人EQに対する上納金は直接体験したのではなく,このたび広島に来て信頼できる人から聞いた話だ。元事務局長にも確認したが彼も否定しなかった。平成13年の知事選では関係法人EQに元事務局長が上納金をいつの時期かわからないが1,500万円渡したそうだ。その後,事件関係者45から藤田雄山の○○である事件関係者107に事件関係者47が「こんなもんで済むと思っているのか。」「なめるな。」「あと3,000万円用意しろ」と言っているなどと伝えてきたことで,事件関係者107はこの話を元事務局長に伝えた。
  • 元事務局長は既に1,500万円を関係法人EQに渡しているにもかかわらず,その金は少ないとして関係法人EQの実権を握る事件関係者47が3,000万円を強要してきたことがわかった。知事は2期目以降から事件関係者47と距離を大きく置く姿勢に変わっていったが,そういう姿勢があるからといって「なめるな」という強要をされる必要は全くないはず。
  • 平成17年の知事選挙に絡む関係法人EQへの上納金のことについて,元事務局長に「関係法人EQに対して領収証のもらえない金は出していないな。」と聞くと,元事務局長は口ごもっていた。このやりとりで上納金を渡しているか確たる確証を持てなかった。

(1)知事後援会元事務局長,元秘書(事件関係者2)及び前県議会議長への調査

 本調査会で,知事後援会元事務局長に再度の参考人招致及び再質問を,元秘書(事件関係者2)及び前県議会議長に参考人招致及び文書による質問を行ったが,参考人招致の出席は拒否され,知事後援会元事務局長及び元秘書(事件関係者2)からは上納金に関する具体的な回答はなく,また前県議会議長からは「冒頭,明確に宣言しておくが,過去4回の知事選挙に関し,いかなる局面に於いても,公職選挙法に抵触する金銭にかかる行為や発言をしたことは断じてない。」との回答であった。

(2)広島県知事の参考人招致

本調査会で,知事を参考人として招致し,「上納金の存在について,どのようにお考えか。」との問いに対し,「私は,そのような事実を承知していない。」との回答であった。

5 まとめ

本調査会では,知事後援会元事務局長の公判における検察の冒頭陳述に述べられた対策費,知事後援会等の使途不明金及び政治資金パーティーの売りさばきなどの解明のために,

  1. 全県議会議員からの自己申告書の提出
  2. 広島県選挙管理委員会事務局長からの意見聴取
  3. 法律の専門家からの意見聴取
  4. 平成14年度の土木建築部関係受注実績上位10社に対するパーティー券の購入枚数調査
  5. 元・前県議会議員への文書による照会
  6. 平成5年以降の4回の知事選挙で後援会長,総括責任者及び選挙対策本部長として携わった者に対する聞取調査
  7. 知事後援会元事務局長の参考人招致,文書による質問
  8. 訴訟記録の閲覧,不開示となった訴訟記録及び伏字とされた訴訟記録の閲覧請求並びに告発文の閲覧の調査,担当検察官の参考人招致の調査
  9. 知事後援会元事務局長の参考人再招致並びに元秘書(事件関係者2)及び前県議会議長の参考人招致,文書による質問
  10. 広島県知事の参考人招致

など,真相解明のため可能な限りの手段を講じてきたが,結果として,対策費提供の事実や知
事後援会等の使途不明金の内容などは明らかにできなかった。

 まず,検察官の冒頭陳述に述べられた対策費については,訴訟記録の閲覧により,元秘書(事件関係者2)及び知事後援会元事務局長の供述調書の中に,その存在が記述されていたことが確認された。その記述の大半は,平成5年及び平成9年の県知事選挙に係るものであるが,対策費を配ったとされる県議会議員に対する本調査会の調査(全県議会議員の自己申告書の提出及び元・前県議会議員への文書による照会)では,全員がその授受を否定している。また,対策費の内容を確認すべく知事後援会元事務局長,元秘書(事件関係者2)及び前県議会議長の本調査会への参考人招致も拒否され,知事の参考人招致でも事実の解明はできず,本調査会としては供述調書の内容が事実か否かを確認することはできなかった。平成13年及び平成17年の選挙についての対策費は,元秘書(事件関係者2)の供述調書に記述されているが,断言したものではなく,上記のとおり本調査会への参考人招致を拒否され,本調査会として確認することはできなかった。なお,後援会元事務局長は,本調査会の調査に対し,平成17年の選挙では対策費が配られたとの事実はないと回答している。元秘書(事件関係者2)が供述したいわゆる上納金については,本調査会としてその実態を明確にすることはできなかった。

 次に,知事後援会等の使途不明金に関しては,訴訟記録の閲覧により,知事後援会元事務局長の供述調書の中に,「パーティー券収入から表に出せない金を取り分けた後,それを自分の鞄に入れたまま持っており,随時そこから出金した」「自由民主党広島県藤友支部に寄付された企業団体からの献金の一部を意図的に収支報告書に記載せず,選挙管理委員会に虚偽の報告をしていた。」等の収支報告書の虚偽・過少記載の事実が確認された。また,訴訟記録の検査報告書の中に,元事務局長の私的流用と思われる部分の記載が認められたが,本調査会としてそれを確認するには至らなかった。

 使途不明金の具体的な内容については,知事後援会元事務局長の供述調書の中に「表に出せない活動費の具体的な内容については,何度聞かれてもどうしても話すことができない。私は,それを墓場まで持っていく覚悟であり,死んでも話すわけにはいかない」とあり,本調査会の知事後援会元事務局長への質問に対しても回答を得られず,また,知事の参考人招致でも事実の解明はできず,その具体的な内容・全容を確認することはできなかった。

 受注実績に基づくパーティー券の売りさばきに関しては,訴訟記録の閲覧により,事件関係者の供述調書の中に,「各建設会社の広島県からの受注実績や会社の規模などを考慮し,割当先の建設会社を拾い出した」等の記述があることが確認された。その一方で,本調査会で平成14年度の土木建築部関係の受注実績上位10社について調査したところ,購入枚数にばらつきがあり,調査した範囲では,受注実績から購入枚数が割り当てられた事実は認められなかった。また,知事後援会元事務局長自らが受注実績をもとにパーティー券を割り振ったとした冒頭陳述の内容は,事実としては断定できないと考える。

 調査の過程において,関係者の供述あるいは回答との間で大きな相違が見られることが少なからず存在した。特に,対策費や上納金という金銭に関わる部分においては,真っ向から異なる発言内容があり,どちらが事実かを確定するには決定的な証拠が不足し,真実に迫ることはできなかった。県議会に向けられた大きな疑惑は,申すまでもなく対策費の授受に関してである。元秘書(事件関係者2)が平成9年の選挙で17名の県議会議員(うち少なくとも10名は現職の議員)に対策費を渡したと供述している一方で,県議会議員からの自己申告書では対策費の授受を認めた議員は1名もいなかった。大きく食い違いを見せる両者の主張について,一体どちらが真実なのか,本調査会においてそれを確定することはできなかった。このことが示すように,捜査機関でない本調査会には自ずと限界があったものと認めざるを得ない。

 設置以来8ヶ月余りが経過し,その間に15回開催した本調査会であったが,残念ながら真相解明のため十分な成果をあげたとは言えない。また,知事自ら認めるように,知事も説明責任を十分に果たすことができなかったと考える。いずれにしても,今回の事件により,県政及び県議会に対して県民の大きな政治不信を招いたことは事実である。県民の政治に対する信頼を一日も早く回復するために,県議会が一丸となって,再び悪しき慣習と疑いの目をかけられることがないよう,政治倫理の確立に向け具体的な行動を起こすことが強く求められる。

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