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体験型環境学習ハンドブック:環境学習とは・・・

印刷用ページを表示する掲載日2011年11月22日

環境学習とは・・・

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環境学習とは・・・

1.環境学習の必要性

 「環境学習」という言葉はよく耳にするけれど、なぜ、近年になって「環境学習の必要性」が訴えられているのでしょうか。
 私たちは、豊かで便利な生活を追い求めて、その便利さ豊かさを当たり前のように感じ、享受しています。その結果、生活排水による水質汚濁、近隣騒音問題、ゴミ処理問題などの都市・生活型公害や自然環境の破壊を引き起こしています。さらには地球上の多くの貴重な資源やエネルギーを消費し、地球温暖化やオゾン層の破壊、野生生物の絶滅、砂漠化、熱帯林の減少などの複雑・多様化した地球環境問題を招いています。
 こうした問題の多くは私たちの日常生活そのものに根ざしており、その解決のためには、

私たち一人一人が

ことが大切です。
 そのためにはまず、環境に対する豊かな感受性や見識を持つ「人づくり」が環境問題解決の確実な方法と言えるでしょう。その方法として『環境学習』がクローズアップされ、重要性・必要性がますます高まっています。
 世界的には、1972年にストックホルムで開催された「国連人間環境会議」において「人間環境宣言」が採択されたことを皮切りに、世界各国で環境学習が展開されています。この「人間環境宣言」では、人間環境問題が人類の生存に関わる重大な共通課題として認識され、「環境問題についての若い世代と成人に対する教育は、個人、企業及び地域社会が環境を保護向上するよう、その考え方を啓発し、責任ある行動をとるための基盤を広げるのに必要である」と、環境学習の必要性を訴えています。
 日本においては、1993年11月に制定された環境基本法において、「環境の保全に関する教育・学習等(第25条)」として規定されました。

環境基本法ではどんな記載がされている?

環境基本法第25条

 国は、環境の保全に関する教育及び学習の振興並びに環境の保全に関する広報活動の充実により事業者及び国民が環境の保全についての理解を深めるとともにこれらの者の環境の保全に関する活動を行う意欲が増進されるようにするため、必要な措置を講ずるものとする

2.環境学習の目的

 では、環境学習はいったいどういう目的で実施するのでしょうか。
 環境教育のねらいや骨組みを具体的に明らかにした「ベオグラード憲章(1975年:国際環境教育会議にて採択)」には、

 環境とそれに関わる問題に気づき、関心を持つとともに、当面する問題を解決したり、新しい問題の発生を未然に防止するために個人及び社会集団として必要な知識、技能、態度、意欲、実行力等を身につけた人々を育てること

と述べています。
 日本においては、中央環境審議会の答申(平成11年12月答申)で、「環境教育・環境学習は、人間と環境との関わりについての正しい認識にたち、自らの責任ある行動をもって、持続可能な社会の創造に主体的に参画できる人の育成を目指すもの」と定義し、さらに実施に当たっての留意点として、次の4項目を挙げています。

1.総合的であること
 ものごとを相互連関的・多角的にとらえていく総合的な視点を持ち、幼児から高齢者までのすべての世代及び学校・家庭・地域など多様な場において連携をとりながら総合的に行われること

2.目的を明確にすること
 学習者の関心や地域の状況などにより、多様なテーマ・切り口、手法、場などの中から最適なものを組み合わせ、持続可能な社会を実現する中で、どういう段階にあたり、具体的に何を目的としているのかを明確にしておくこと

人形のイラスト

3.体験を重視すること
 自然への感性や環境を大切に思う心は、恵み豊かな自然の中で、五感を駆使して感動、驚き、畏れなどを体感したり、生活体験を積み重ねることにより、培われるもので、特に、幼少期においては、このような良質の体験機会を重視し、自ら体験し、感じ、わかるというプロセスを繰り返すという体験型の学習手法を積極的に取り込んでいくこと

4.地域に根ざし、地域から広がるものであること
 地域の素材や人材、ネットワークなどの資源を掘り起こし、地域の伝統文化や歴史、先人の知恵も生かしながら、地域の環境の素晴らしさ、課題を理解した上で、どのような地域にしたいのか、また、地域からつながる地球の環境についても視野に入れながら、主体的に参画していくこと

3.環境学習の段階的目標

 環境学習の目的である「人間と環境とのかかわりについて理解と認識を深め、責任ある行動がとれる人づくり」を実現するためには、私たちの日常生活のあらゆる場面で、あらゆる機会をとらえて継続的に環境学習が推進されること、さらにその中で、一人ひとりの年齢・生活環境などにより、『段階的目標』を設定して推進していくことが必要です。
 「ベオグラード憲章」では、環境学習の段階的目標として、次の6項目を挙げています。特に低年齢層では、『関心』の部分に重点を置いた活動が求められています。

<ベオグラード憲章の段階的目標>

ベオグラード憲章の段階的目標

また、「日本型環境教育の提案」(清里環境教育フォーラム編)によれば、環境学習の段階的目標を以下のように分類し、ベオグラード憲章における段階的目標との関連性を整理しています。

<日本型環境教育の提案による段階的目標>

親しむ・気づく 知る 実践する、守る<関心>ベオグラード憲章の1.にあるように、自然や自分たちを取り巻く環境、あるいはそれに関わる問題に気づいたり関心を持つこと。

<理解>
憲章の2.に相当し、自然や社会のしくみについて理解を深めることを目標としています。ここでは、生物同士、生物と環境、そして人間がそれぞれ密接に関係しあっているという認識が重要で、さらにその関係は、私たち人間により、良くも悪くもなるという認識が次の段階へとつながります。

<行動>
憲章の3.~6.に相当し、環境の問題を自らの問題とし、その解決に向けて正しい判断で実行に移すこと。

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