【解説】
結跏跌座(けっかふざ)して定印(じょういん)を結ぶ。衣は通肩(つうけん)に懸け,螺髪(らほつ)は右旋回に密に刻している。肉髻,白毫は水精をもとのまま残す。玉眼半間の相で,頸の三道を豊かに表す。『芸州厳島図絵』に「龍上山西方寺宝寿院,本尊阿弥陀,座像御長一尺」とあるもので,脇侍の観音,勢至(せいし)は欠失,後補のなす形蓮座(れんざ)の上面に天文2年(1533)の修理銘がある。衣文は鋭さを欠くが,繊細さの感をうける彫法は頭部顔面のやわらかい表現とともに室町時代初期(14世紀)をあまり下がらない頃のものと思われる。伝来も正しく保存も良好である。
※肉髻(にっけい)…仏の姿を表す三十二面相の一つで頭頂の髷(まげ)の形をした部分
※白毫(びゃくごう)…仏の姿を表す三十二面相の一つで仏の眉間にあって光明を放つとされる
名称 | 木造阿弥陀如来坐像 | |
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よみがな | もくぞうあみだにょらいざぞう | |
指定 | 県指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 彫刻 | |
所在地 | 廿日市市宮島町 | |
員数 | 1躯 | |
指定年月日 | 昭和42年5月8日 | |
構造形式 | 寄木造,玉眼半間の相,台座・光背は後補 | |
法量 | 像高55cm,座張44cm | |
公開状況 | 非公開 | |
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