団体の概要
「竹原西小学校区地域安全対策連絡協議会 子ども安全パトロール協力隊」は,竹原市のほぼ中心部に位置する竹原市立竹原西小学校区において,子ども見守り活動などを中心に活動する防犯ボランティア団体です。
パトロール協力隊は,児童が被害者となる悲惨な事件の発生や,近隣での不審者情報の増加などから地区住民の危機意識が高まり,平成17年12月に結成されました。現在構成員は約100名で,竹原市立竹原西小学校区の範囲で活動をしています。構成員の内訳は,PTA,地域のボランティア,自治会長(防犯関係者)など,職業も会社員,年金生活者,主婦,役職者など多種多様で,主な活動年代は40歳代から70歳代と幅広い方々が活動しています。
同パトロール協力隊は,広島県警察が実施する平成20年度「子どもの見守り活動支援モデル事業」の実施団体に選ばれています。
活動状況
具体的な活動内容としては,全ての小学校登校日において,通学路や交差点,街角で子どもの見守り,誘導などを行っています。
また,低学年児童の下校時の引率を行っています。 その他にも児童の下校時間に合わせて,庭先の掃除や買い物,散歩を行ったり,車両(自家用車)に『パトロール』と書かれたマグネットシートを貼り,犯罪の抑止を狙った活動も実施しています。
活動の特徴としては,「1年を通じて一日も休むことなくパトロールを行っていること」と「低学年児童を自宅近くまで送り届けていること」などがあります。
代表者で竹原西小学校PTA会長の笹原章弘さんから,以下のことについて,お伺いしました。
活動を始めるまでとその後の苦労
- 参加の呼びかけ。(基本的に,わが子は親が守ることを原則とするが,パトロールへの参加呼びかけに対して働いておられる方も多く、保護者の参加率が低い)
- パトロール,見守り活動のノウハウがほとんどない状態からのスタートで試行錯誤。
- 腕章もタスキもなく,私服であるがため,子ども達や保護者の方々から私たちが不審者だと勘違いされたこともある。
苦労の解決方法
- 警察と連携して防犯に関する研修会を行った。
- 保護者・地域に対して便りやメール配信等を利用して情報を発信した。
- 学校や地域住民の理解を得るため,説明会や話し合いの場を設けた。
- 助成金やモデル事業に応募した。
取組の工夫・配慮事項
- 安全への配慮を要する危険な時間帯である児童の下校時間について保護者・地域の方に知らせできるだけ多くの方の目で見守り活動をおこなっていただく。
- 見守り活動・パトロールを実践しながら,地域を担う子ども達を健全育成していくことの大切さや,その任務が地域にも欠かせないことを、地域の防犯活動(犯罪の抑止)と連携できる部分など協力していきたい。
- パトロール協力員の安全への配慮を徹底して,不審なことがあればすぐに110番連絡をする。
活動を通じてよかったこと・活動の効果
- 児童が,地域の方へ積極的に挨拶をしたり,パトロール協力員の方へお礼の手紙を書いたりして交流が深まっている。
- 地域の中で,大人,子どもがお互いに顔見知りになった。
- 住民による交通安全面で安全施設(標識・ミラー)への配慮が図られた。
- 会員,住民同士の親睦が深まった。
今後の取組上の課題
- 強制力もなく,どこまでもボランティアで長期的な取り組みを継続的に実施する方法の模索。
- メンバーの意欲を継続させること。
- 定期的なパトロール協力員の募集と研修の実施。
今後の展望等
- PTAや子ども会と意見交流を行ったり,地域の広報誌で訴える。
- これからは誰とでも話せたり,相談ができるような地域になることを望んでいる。
- 一人でも多くの方の協力,活動への参加を呼びかけていきたい。