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平成25年度広島県道徳教育推進連絡会議(第2回)

日時

平成25年8月9日(金曜日) 10時00分~16時30分

場所

広島県自治会館301会議室

参加者

(1) 各市町道徳教育推進協議会の会長が推薦する実務担当教諭

(2) 各市町教育委員会の道徳教育担当者

(3) 広島県教育委員会関係者

内容

課長挨拶

広島県教育委員会 豊かな心育成課長 池田 彰夫

○第1回の推進連絡会議において,平成14年からスタートした「豊かな心を育むひろしま宣言~育てよう『心の元気!』~」の文言に込められた思いをしっかりと受け止めてもらいたい,またその基になった是正指導を風化させないで欲しいという話をした。

○また,このひろしま宣言については,先般7月31日に開催した「心の元気!」1000人フォーラムにおける教育長の挨拶でも話をしている。

○現在,教育再生実行会議の第一次提言を踏まえ,文部科学省の設置した道徳教育の充実に関する懇談会において,道徳教育の充実に向けた方策として,改めて教員の指導力の向上や「心のノート」の改訂,道徳の教科化の具体的な在り方等について検討されている。

○「心のノート」について言えば,各校に「心のノート」が届いている。各校への配布が再スタートということは,あの冊子を子どもたちに実物で手渡してやってほしいという国の思いの表れであり,国は道徳教育に力を入れているということである。

○6月28日に公布された「いじめ防止対策推進法」は,3か月後に施行される。その中に,「道徳教育等の充実」が示されている。

○これは,全ての教育活動を通じた道徳教育及び体験活動等の充実が,児童生徒の豊かな情操と道徳心を培い,心の通う対人交流の能力の素地を養うことにつながっているからである。

○今後,かけがえのない子どもの命が失われることがないよう,子どもに関わる私たち一人一人が,心して取組を進めていくことが求められている。

○本会議における情報交換や協議等を,各市町の取組に生かしていただくとともに,広島県の子どもたち一人一人の心の元気や豊かな心の育成に取り組んでいただきたい。

課長あいさつ

説明 

○平成25年度市町道徳教育推進協議会参加者アンケート結果について 

 平成25年度各市町道徳教育推進協議会参加者アンケート結果をもとに説明しました。

◆アンケート等の結果から

○道徳の時間の充実について

 道徳の時間の充実

  自校の「道徳の時間」の内容は充実していると思うかという問いに対する肯定的回答については,93%と高い割合となっている。これは,各市町の道徳教育推進協議会で研修内容の工夫や各校 への研修内容の還元についての取組を進めていただいている成果であると考えている。

○道徳教育に関する研修の充実について

グラフ(道徳教育の研修の実施)   

  道徳教育の研修を実施しているとする回答は85%となっており,ほとんどの学校で道徳教育に関する研修を何らかの形で実施していただいていることがわかる。また,第1回の本会議で説明をした今年度,力点を置いている項目3「道徳教育に関する研修の充実」については,次のような結果になっている。

・ 学校で進める道徳教育の方針をみんなで理解した上で研修を進めていくことが大切であると考えて設定した「(1)研修内容と学校の重点課題とのつながり」については,91%と高い割合になっている。

・ 道徳教育推進教師の先生が1人で進めるのではなく,みんなで企画し運営していく研修となっているかということで設定した「(2)道徳教育推進教師を中心に,研修の企画・運営の協働」については,82%

・ 学校の先生方が自分のこととして,やっていこうと思ってもらえる研修の工夫がしてあるかということで設定した「(3)研修成果を実践につなげやすくする工夫」については, 80%。

グラフ(研修の充実3項目)

   この3項目の平均は84%と高い割合になっている。こうした視点で各市町道徳教育推進協議会や各校が取組を進めていただいている成果であると考えている。一方で,この道徳教育に関する研修の充実の3つの項目の県平均は高い割合となっているが,市町の差は最大で,(1)38%,(2)62%,(3)48%と大きく,課題と感じている。

○道徳教育推進教師の機能化について

  道徳教育の指導計画の評価・改善や各学級の道徳の実施状況の把握など,各校の道徳教育推進にかかわる内容についての肯定的評価は高い割合となっている。その反面,各学級の道徳の時間の充実のための指導助言については,肯定的評価の割合が67%にとどまっている。これについては,各教科等と道徳の時間との関連的な指導等が図られるよう,今後とも先生方に自信をもって指導助言をしていただけるような取組が必要であると考えている。

グラフ(指導助言)

○教材の開発と活用について

    魅力的な教材の開発に取り組んでいるとしている回答は64%となっており,広島県道徳教育指導資料の活用については,全校よりも一部の活用が多いものの,73%と高い割合となっている。7月に開催された小学校及び中学校各教科等担当指導主事連絡協議会の道徳部会において,赤堀調査官から魅力的な教材の開発・活用にあたっては「広島県道徳教育指導資料」が参考になると,全国の担当指導主事にご紹介いただいた。各学校の校内研修等でも積極的に活用していただきたいと考えている。

グラフ(魅力的な教材の開発)

○保護者・地域への公開について

  保護者・地域への公開についての肯定的割合は,それぞれ98%,83%となっており,高い割合を示している。また,保護者や地域の方々と懇談会の実施については,72%となっている。一方で,自校の道徳教育の取組を通信やホームページなどで計画的に紹介しているかという問いに対しての肯定的評価については,53%となっており,低い割合にとどまっている。

グラフ(情報発信)

   これらアンケート等の結果を踏まえて,今後とも,各市町道徳教育推進協議会あるいは各校での道徳教育への取組を進めていただければと考えている。

◆今後に向けて
○道徳の時間の特質を生かした指導の一層の工夫
 ・ねらいの明確化やそれにせまる発問構成の工夫
 ・児童生徒の発達の段階を踏まえた指導方法の工夫 等

○学校と家庭・地域社会との連携の一層の工夫
 ・保護者,地域の人々の参加・協力の促進
 ・学校間・異校種間との連携を生かした推進 等

○道徳教育に関する研修の充実にむけた工夫
 ・研修内容と学校の重点課題とのつながりの明確化
 ・道徳教育推進教師を中心に,協同して研修を企画・運営
 ・研修成果を実践につなげやすくする工夫(参加型研修等) 等

○「心のノート」の活用について
 ・配布が再開された「心のノート」の効果的な活用
 ・改訂版「心のノート」を生かした道徳教育の展開ー「心のノート」活用事例集ーを参考に学校や地域,児童生徒の実態等に即した効果的な活用

配付資料

情報交換1・2

各市町道徳教育推進協議会等の活動状況等について 

情報交換  情報交換1では,「市町道徳教育推進協議会参加者アンケート結果を踏まえた現状と課題」及び「道徳教育に関する研修の充実にかかる取組事例」について,活動状況を踏まえてグループで交流をしました。
 情報交換2では,情報交換1で参考になった取組について協議を行い,全体へ発表しました。

演習・協議

本県道徳教育の一層の充実に向けて~各教科等と道徳の時間との関連的な指導~

  学校においては,全教育活動で道徳教育が展開されるよう,道徳教育の全体計画の別葉として,道徳と各教科等の関連をまとめられているところもあります。 

   しかし,各教科等における道徳教育の指導が,道徳の時間に十分に補充・深化・統合されているかというと,実はそうなっていないのではないかという観は否めません。これまでも,魅力的な教材の開発・活用や指導方法の工夫等,道徳の時間の充実に向けて,様々な取組を行っていただいているところではありますが,各教科等の道徳教育と道徳の時間との密接な関連を図り,道徳の時間の充実を図っていきたいと県として考えています。

  そこで,本県道徳教育の一層の充実に向けて,各教科等と道徳の時間の指導との関連的な指導について協議を行いました。

グループ協議の写真

グループ協議

発表の写真

発表

 

【まとめ】

☆各教科等と道徳の時間の関連的な指導に向けたポイント

○各教科等でしっかりと道徳性育成の視点を生かした指導をしていくこと

・道徳教育の全体計画の別葉に,「いつ」,「どこで」,どのような道徳性を育てようとしているのか具体的に示すこと。それで,共通理解して取り組めるようにしていく。

まとめ

・発表にもあったように,各教科等の学習指導案にも,その教科の学習で押さえられる道徳性育成の視点を入れていくのも一つの方法である。

○道徳性育成の視点を生かした各教科等の指導を道徳の時間で補ったり,深めたり,結び付けたりしていくことにより,道徳教育の要としての道徳の時間となる。

・道徳の時間の配慮事項の1つに「体験活動を生かすなどの指導の充実」が示されているが,集団宿泊活動(中学校:職場体験活動),ボランティア活動や自然体験活動などの体験活動を生かす工夫については,あくまでも道徳の時間のねらいを達成することであり,道徳の時間が体験活動の事前指導等にならないように留意する。 

演習・協議シート

配付資料

講話

本県道徳教育の一層の充実に向けて

広島県教育委員会 豊かな心育成課 課長補佐(兼)道徳教育係長 播磨 寛宗

講話

 板書

  

【参考】

道徳教育はすべての学校段階において一貫して取り組むべきものであり,幼稚園,小・中・高等学校の学校段階や小学校の低・中・高学年の各学年段階ごとにその重点を明確にし,より効果的な指導が行われるようにする必要がある。

○ 道徳の内容について

・学習指導要領解説道徳編(平成20年) 小学校「第3章 第2節 内容項目の指導の観点」PP.39-62 

・学習指導要領解説道徳編(平成20年) 中学校「第3章 第2節 内容項目の指導の観点」PP.40-63

※内容項目の記述

○ 道徳性の発達と道徳教育について

・学習指導要領解説道徳編(平成20年) 小学校「第1章 第2節 道徳教育の基本的な在り方」PP.16-20 

・学習指導要領解説道徳編(平成20年) 中学校「第1章 第2節 道徳教育の基本的な在り方」PP.16-21

○ 指導内容の重点化について

・学習指導要領解説道徳編(平成20年) 小学校「第4章 第5節 指導内容の重点化における配慮と工夫」PP.76-78 

・学習指導要領解説道徳編(平成20年) 中学校「第4章 第5節 指導内容の重点化における配慮と工夫」PP.79-81

○ 道徳教育の評価について

・学習指導要領解説道徳編(平成20年) 小学校「第8章 児童理解に基づく道徳教育の評価」PP.124-128 

・学習指導要領解説道徳編(平成20年) 中学校「第8章 生徒理解に基づく道徳教育の評価」PP.129-134

・学習指導要領解説道徳編(平成11年) 小学校「第7章 道徳教育における児童理解と評価」PP.104-114

・学習指導要領解説道徳編(平成10年) 中学校「第7章 生徒理解に基づく道徳教育の評価」PP.109-116

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