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三次市立川西小学校 成果と課題

成果と課題

授業の様子1

直線上に配置

(1)道徳の時間について

○知識としての道徳的価値ではなく,自分の体験,経験を振り返りながら考えさせることにより,より自己の内面との対話が進み,自分のものとして道徳的価値を捉えられることが増えてきている。また,指導者も道徳的価値を押さえられたかという観点だけではなく,道徳的価値を子どもの心に響かせることができたかという視点を持って日々の授業などに取り組めるようになってきた。
○今年度は,昨年度の実践を基に,道徳の時間の基本的な流れが形作られ,本時のねらいに向けて具体的な工夫を取り入れながら授業を行っていくことができている。また,来年度につながるような,指導展開の作成,指導記録,板書の構成や掲示物の作成などができている。来年度はこれを土台にして,さらに中味の充実が図られるような取り組みを進めることができると考える。
●共感のある授業づくりとともに感動のある授業づくりも目指してきたが,子どもの生活の視点からの資料が多くなり,日常生活では経験できないような感動的な出来事に出会わせる教材を仕組むことがあまりできていない。もっと指導者が感動した資料を選定したり,実際にあった感動した出来事を教材化したりするなどの取り組みが必要である。
●道徳の時間の授業づくりの基礎となる資料分析を,さらに充実させる必要がある。「資料中の登場人物の心の動きは,どのように変容しているのか。」「資料の中のどの場面で,どのような道徳的価値について考えさせたいのか。」「キーワードになる言葉は何なのか。」など資料を指導者が理解し分析することで,ねらいが具体化,明確化され,ねらいに向けた道徳の時間の授業の構成が確かなものとなる。資料分析の大切さを再確認していきたい。

(2)全教育活動で行う道徳教育について

○子どもたちが人やものとのかかわりの中で成長している様子がいろいろな場面で見られる。例えば,校長先生のお話朝会で聞いた価値ある言葉を自分なりに捉え,自分のものとし,それを他の子へも広げていくような様子が見られる。また,縦割り班活動や休憩中などでの異学年とのかかわりが増え,その中で,リーダーとしての自覚が芽生えたり,上学年の姿に学んだりする姿も見られるようになってきた。今後も子どもたちのかかわりを豊かにさせていきたい。
○昨年度に引き続き,道徳的環境づくりの充実が見られる。学級環境では,「がんばりの木」など子どもの成長が見られるものや,詩など心を豊かにする掲示などが見られる。また,全教職員が,各担当のところで,子どもの心を耕すような掲示や子どもも参加できるような掲示を工夫してきており,子どももそれらの掲示に触れる中で,心に感じるものが増えてきているようである。
○心を豊かにする体験活動を一つの柱として取り組んできた。その際,多様な行事を仕組むことも必要であるが,日常体験も含め様々な体験から何かを感じる心,感性を養うことに重点を置いて取り組んできた。掲示写真や作文の振り返りなどを通して,多様な見方や感じ方にふれさせたり,素直に感じたことを表現できるような雰囲気作りをしたりしてきた。今後も,美しいものを美しいと心豊かに感じられるような感性を育てる取り組みを進めていきたい。
○今年度は,道徳教育の具体化に取り組むために,ねらいとする具体的な子どもの姿を設定して取り組みを進めている。「感動を素直に表現できる」「人やものとかかわっていこうとする」「自分の良さを知り,自分を大切にできる」であるが,具体的なイメージを持って授業や教育活動に当たっていくことができ,また,子どもの姿も見取りやすくなってきた。これからも指導者が具体的な子どもの姿を意識しながら教育活動を進めていきたい。
●道徳の時間に培った道徳的実践力が日々の生活の中で,道徳的実践へとつながっていくことがまだまだ少ない。学習したことをすぐに行為へとつなげていこうということではないが,道徳的実践への取り組みも進めていく必要があると考える。清掃活動や生活態度など,いろいろな場での生活指導と関連させながら,長期的な視点で取り組んでいく必要がある。

(3)研究体制,全教職員で進める道徳教育について

○道徳の研究も2年目を迎え,全教職員で進める道徳教育の取り組みも少しずつ進んできた。道徳の時間のゲストティーチャーに校長,教頭を初め,養護教諭,事務職員なども参加するなど,楽しみながら授業をともに作っていくことができている。また,職員室での道徳に関する会話も自然と見られるようになり,授業づくりや活動案づくりなど授業者だけでなくいろいろな職員が意見や知恵を出し合いながら考えていく光景もよく見られるようになってきた。今後も教職員が道徳教育の良さを感じながら,協力して取り組みを進めていきたい。

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