平成16年7月30日(金曜日) 10時00分~16時30分
県庁税務庁舎 304,302会議室
平成16年度道徳教育実践研究指定校の道徳教育推進者
平成14・15年度道徳教育実践研究指定校の道徳推進者
平成16・17年度児童生徒の心に響く道徳教育推進事業指定校の教職員 約60名
海田町立海田西中学校 中坊京子 教諭
「道徳教育を波及させるために」
・ねらいを明確に
・教師自身も感動して
・趣旨と研修内容
・小・中学校の連携から
・学校,家庭,地域社会の積極的な連携による道徳教育の推進
・ゲストティーチャーとの連携の在り方
「道徳教育を波及させるために」
今年度の継続指定校から,道徳教育推進協議会の実施状況が報告された。意見交流する中で,協議会を充実させるためには次のようなことが大切であるということが話題になった。
構成員の招集や日程の調整など推進協議会を運営するためには教育委員会が主導権を持つことが望まれる。
協議会は,授業研究を中心に行われているが,今後は,指定事業定例報告会での資料提供やテーマを決めて各校の実践報告を行うなど一層の工夫が必要である。
全校体制で道徳教育を推進していくためには,学校長の意識が重要である。そのために構成員には各校の道徳担当者(道徳主任)以外に,管理職の参加が望まれる。
指導第三課 亀井伸幸指導主事,山田幸治指導主事
チームのために(4-(1))
星野君の2るい打(生きる力5 大阪書籍)
道徳教育実践研究指定校(新規校)の推進者15名
・導入・・・高校野球のVTRを視聴し,資料への動機付けにする。
・資料提示・・・T1が監督,T2が星野役になり,劇化をしながら場面状況を把握しやすくする。
・展開前段・・・資料「星野君の2るい打」を通して主人公「星野君」の気持ちを考える。
(1) 監督にバントの指示を出された星野君の気持ちを考える。
(2) 監督の指示に反し,勝利を決定づける2るい打を打った星野君の気持ちを考える。
(3) 監督の指示に従わなかった星野君を次の大会に出場させないという監督の決断をどう思うか考える。
・賛否をネームカードで示した後,討議する。
(4) 監督は強いチームを作るためにみんなにどんな選手になってほしいか考える。(中心発問)
・ワークシートに書いた後,発表する。
・展開後段・・・「心のノート5・6年生」p72・73を示し,自分の生活の中の集団について振り返る。
・終末・・・サッカー全日本代表のジーコ監督が規則を乱した選手を代表から外した話を紹介し,本時のねらいとする価値を印象付ける。
中心発問をどのように行うか協議を行う。
宮崎県立日南病院院長 柴田紘一郎 先生
中学校の道徳の副読本に「風に立つライオン」という資料がある。アフリカのナイロビで医療活動を行う青年医師のもとに,日本に残した恋人から「結婚した」という便りが届く。青年は迷いを断ち風に向かう獅子のごとく強い意志で生きようと誓うという内容である。この話のモデルが柴田紘一郎先生ご本人である。
感動的な話であり,指定校の推進者の中には,実際に宮崎まで柴田先生に会いに行き,自校の道徳の時間の指導に生かすなど,「風に立つライオン」を通して熱心な取組みが展開されている。
今回,柴田先生を講師として招聘し,風に立つライオンの願いや道徳教育に期待するものを講話していただいた。
先人が残した名言を紹介しながら,医者としての志を感動的に話された。柴田先生のこれまでの生き方から,教師として人間としてどう生きていくのか改めて考えさせられた。
柴田先生が話された名言の紹介
・医者は,5者(学者,教育者,役者,芸者,易者)でなければならない。
・人間は誰しも尊い存在なのですが,自分は価値のない人間と思ってしまうのが,何よりも本当に不幸である。
・人は考えたとおりの人間になる。
・医療とはときに癒し,しばしば支え,常に慰む。
・志とは意志(つよいおもい,あついこころ),石のごとく,重たく,揺るがずに。
・その一言で励まされ その一言で夢を持ち その一言で腹が立ち その一言でがっかりし その一言で泣かされる
・寄り合ひにくい人とより合ひてみよ。必ず徳あるべし。 など多くの名言から生き方を考えさせられた。
○ 生徒と正面から向き合って道徳教育を進められている中坊先生の取組みが伝わってきました。道徳教育推進者として「伝える」ものがもう少しお聞きしたかったです。
○ 来年,拠点校として取り組んでいく上での参考になりました。今年,市教研の道徳部会の推進者をしていますが各学校の温度差を感じます。市教委や校長会にどう動いてもらうかでずいぶん違うということも分かりました。継続校の時はまだしも,その次の年の推進が難しいだろうなと思います。
○ 授業演習では,TTのあり方,子どもへの接し方,発問のつくり方,色々な面で参考になりました。
○ 柴田先生の人を愛する心,そして強い信念を感じました。医者が患者に対する気持ちと我々教師が生徒に対する気持ちと共通する部分が多くあると感じました。
○ 人としてどう生きるか何を大切にして,日々過ごすか等,柴田先生の生きざまを含めて考えさせられました。人とのつながりを大切にしていきたいと思いました。
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