衛星リモートセンシングデータを活用した伐採跡地調査方法の改善(育林保全部)

1 研究のねらい

 長期的な森林資源の適切な管理を行うためには,正確で,最新の森林資源情報が必要である。とくに,森林の伐採量は,森林資源推移を把握する上で基礎となる情報であり,そのため,伐採跡地調査は森林調査の中でも重要な位置をしめる。
 現状における伐採跡地調査には多大な労力と時間を必要としており,調査の簡素化,合理化は大きな課題である。そこで,衛星データを伐採跡地調査に活用する方法を検討した。

2 研究の成果

  1. 期間を隔てた複数の衛星データを比較し,新たに伐採が行われた地区を抽出した。
  2. 衛星データと伐採照査標準地の領域図を重ね合わせて作成した画像は,伐採照査業務の事前調査に有効であることを明らかにした。
  3. 衛星データの可視及び近赤外線情報を活用して,伐採後に植栽された造林木の生育診断のための指標を考案した。
  1. 佐伯郡吉和村の同一地域における1987年と1992年の比較
    (1.7q四方)
    佐伯郡吉和村の同一地域における1987年と1992年の比較
  2. 比婆郡西城町における1994年8月24日のランドサット画像比婆郡西城町における1994年8月24日のランドサット画像
  3. 比較演算バンド5/4を指標とした「造林木の生育診断」
    比較演算バンド5/4を指標とした「造林木の生育診断」(1992年のデータにより比演算値Z(5/4)を次式で算出した。)
    Z(5/4)={(D5-min.5+1)/(D4-min.4+1)}×100
     ただし,D5,D4はバンド5,4の輝度値
     min.5はバンド5の最小値(ここでは10)
     min.4はバンド4の最小値(ここでは24)
     造林後2年未満の伐採跡地は,比演算値が大きい。5年を経過すると森林と同程度の値を示す。

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